単発ネタです。
季節は夏。世間では休みだ祭りだわっしょいとかクーラーはリリンの生んだ宝具だね。とわいわいと騒がれている中、俺は何故かさんさんと輝くお天道様の下にいる。周りにはいつもの面子に加え知らない人がちらほら。1つ確実に分かっているのはこれからプレイボールすると言う事だ。ほらなんか主審の人が出てきた。名札に東って書いてる優しそうな男の人が出てきて手を上げる。
「プレイボール!」
プレイボールしちゃった。
事の始まりは部屋で危面組の人達と加古さんを交えてしりとりをしていた事から始まった。黒江さんは木虎さんとお買い物。俺も行きたかったが女の子のお買い物だから付いて来たらダメと言われた。エッチなのはいけないと思います。ちなみに危面組の中で太刀川さんだけはずっとテレビを見ている。なんか面白いのやってるのかな?ん?あ、俺からですか。それじゃあ
「リンゴ」←俺
「ゴルゴンゾーラ」←堤さん
「ラスカル」←加古さん
「ルーマニア」←二宮さん。以下ループ
「甘納豆」
「ウースターソース」
「スキャンダル」
「ルマンド」
「ドロップ」
「ぷよぷよ」
「ヨーグル」
「おいなんだそれは。ヨーグルトじゃないのか?」
「昔あったでしょ?駄菓子で」
「そんなもんは知らん。ちょっと待ってろ………確かにあるな」
「でしょ?はいヨーグル」
「……ルンパッパ」
まさかのポケモン。
「パパス」
「スカラ」
「楽天トラベル」
「……そこはドラクエの流れだろうが………ルカリオ」
こんな感じで延々と、文字どおり延々としりとりをしていたんだが、上記にもある通り加古さんが二宮さんをる責めしまくっていて。
「…………ルパン10世」
「ちょっと二宮君。流石に2桁は無しよ。本当だったら三世で終わりなのに9世まで見逃したんだから他の考えてよ」
「…………一ついいか」
「ん?なに?」
「さっきから俺は、【る】から始まる言葉でしか喋っていない」
「そりゃそうよ。そう終わるようにしてるんだもの」
「卑怯だとは思わないのか?」
「二宮君だって昨日のしりとりで私の事を【る】責めしたじゃない。おあいこ様よ」
「負けた腹いせに買い物に付き合わされた記憶があるんだが?」
「だってムカムカしたんだもの」
「俺は今それを味わっているんだが?」
「それが昨日の私の気分よ」
「仕返しのつもりか?」
「ええ」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「「トリガー」」
「俺帰って良いですか?」
いつもの如くオンする流れになったのを見て帰宅申請を出す。堤さんは口喧嘩を始めた辺りで蕎麦の出前をしていた。俺盛りそばでお願いします。堤さんは出前をお願いするので忙しそうだったのでテレビの前でぽけーっと座ってる太刀川さんに止めるようお願いする為トコトコと近付く。
「太刀川さん。オンが始まったんで止めて下さい」
「んー?別にいいんじゃないか?オンしても」
「しりとりが理由でオンしたら多分末代までの恥になると思うんで止めてあげて下さい」
なあじいちゃん。なんであの時オンしたん?それはな節子。しりとりで【る】ばっか来たからや。バカじゃないの?二宮さん死亡。
なあばあちゃん。なんであの時オンしたん?それはね節子。前の日のしりとりで【る】ばっか回されたからや。バカじゃないの?加古さんも死亡。
この流れが安易に想像できる。
「と言うか何を熱心に見てるんですか?」
「ん?野球」
「ああ、そう言えば夏の甲子園が始まる時期でしたね」
「ちょっと見るつもりだったんだが、一回毎に試合の展開がえらく変わる時があるから目が離せなくなってな」
確かに人によってはプロの試合より甲子園を見る方が好きと言う人もいるもんな。
「どっちも頑張って練習してるからどっちも負けないで欲しくなっちゃいますよね」
「まあそこは勝負だからしょうがないだろ。と言うか見てたら俺もやりたくなってきたわ」
「太刀川さん野球出来るんですか?」
「やった事ないけど出来るだろ。俺強いし」
その強いって物理的なやつだよね?野球と全く関係ないやつだよね?もし太刀川さんが言うその強さを野球で発揮したらグラウンドに誰も残らなくなりますよ?どこからその自信が沸いてくるのか、うきうきと野球をやりたそうにしている太刀川さんを眺めつつふと思った事が。
「どうせならこういうので勝負つければいいのに」
「「じゃあそれでいこう」」
オンしなかったんですか?ああ、してるわ。ならぎりぎりで耐えて……ないな。ちょっと穴空いてるもん。てかそれでいこうってなんですか?え?野球?するんですか?面子は?集める?なるほど。頑張って下さい。俺は黒江さんと合流したいので帰りますね。外暑いから熱中症には気を付けて下さい。それじゃあ失礼します。
「あれ?なんで俺ここにいるんだろ?」
「蕎麦食ってたからじゃないか?」
堤さんに言われ、そう言えば出前の蕎麦食べてたらあれよあれよとチームに組み込まれた記憶が。くっ!なんて巧妙な罠を仕掛けるんだ堤さん……!
「何故か全員分の蕎麦代を払った上にここに連れて来られた俺の方がここにいる意味が分からんけどな」
ご馳走さまでした。
堤さんにお礼を言い配置に戻る。ちなみに俺は二宮さんチームのサードをやっている。残念ながら黒江さんは加古さんチームなので離れ離れになってしまった。うぬぬぅ、寂しい。あ、黒江さんだ。黒江さーん!っておお!野球のユニフォーム黒江さんだ!しかもちょっと大きいのか服がぶかぶかだ!なにあれ可愛い!黒江さーん!おーい!え、なんですか?前見ろ?
焦って前を指差す黒江さんに萌えつつ前を向こうとした時ギュオンって音が耳元でしたと思ったら後ろでドゴーンって音がした。え、なに?敵襲?
「ファール!」
ファールだった。
「え、なに今の?ファールって言うよりアステロイドって言われた方が納得できるんだけど」
もしくはメテオラ。今やってるの野球だよね?なんでドゴーンとか言うの?
後ろを向きボール?が着弾したであろう場所をみると白煙がもうもうと立ち込めている。今俺の横、何が通ったの?いつの間にか野球ではなく戦場に巻き込まれたのかと思いつつ辺りを見渡す。二宮さんチームの面子は俺、二宮さん、堤さん、犬飼さん、辻さん、諏訪さんの6人。今やってるのは三角ベースっぽいやつなのでこの人数でやっている。てか9人も集まらなかったみたい。加古さんチームは加古さん、天使、木虎さん、太刀川さん、出水さん、佐鳥さんの6人だ。
我らが二宮チームの投手は勿論二宮さん。バッターは太刀川さんでバットを振り抜いた姿勢で止まっている。てか
「太刀川さんオンしてね?」
さっきまで野球のユニフォーム姿だった筈の太刀川さんはいつの間にか隊服に。ちらりと二宮さんを見るとやはりスーツになっている。なんだあれ、見てるだけで暑くなってくんだけど。只でさえ暑くてダウンしそうなのに止めてくれないかなああいうの。精神攻撃かなんかなのかな?俺味方だけど効果はばっちりですよ。だからスーツ姿止めて下さい。そんな俺の願い空しく試合が再開され、ピッチャー二宮さんが足を上げ大きく振りかぶりキューブを精製してそれを、って待って!何やってんだあの人!?
驚愕する俺を横目にキューブを放出する二宮さん。それを待ってましたと言わんばかりの顔で弧月を、ってあの人も何振ってんだよ!バカなのか!?
ガキーンッ!ギュオン!
「田中ぁ!」
いや無理っす。
俺は飛んで来たトリオン球を華麗に避けた。
最初は普通に野球をやってた。でも流石の二宮さんもあまりやった事無い競技だったので上手く投げれずイライラ。太刀川さんも飛んできたボールを上手く打てずイライラ。よろしい、ならばオンしよう。こんな感じになったらしい。
「意味が分かりません」
「何故飛んできたボールを避けた」
「あれはボールでなくトリオン球です。しかもギュオンとかいってたから生身の人間じゃ捕れません」
「何故トリオン体になってない」
「逆に聞きます。なんでトリオン体になってるんですか?」
「これが最善だと判断したからだ」
「なるほど。意味が分かりません」
「プレイボール!」
プレイボールしちゃったので話はここまで。各自持ち場に戻り守備に着く。守備に着く皆さんも当然オンしている。どうやら黒江さんに萌えてる間に皆さん準備を整えてたご様子。流石黒江さん、策士ですな。
怪我をしたくないので俺もオンしつつ次の打者を見ると夏のグラウンドに野球天使が降臨していた。デジカメデジカメ………
「真面目にやれ」
はい。ごめんなさい。
よろしくお願いしますと頭を下げる野球天使を脳内に焼き付けたところで黒江さんがオン。隊服になり大天使となった黒江さんに身構える。そんな黒江さんに先程と同じ様にキューブを精製した二宮さんが振りかぶりトリオン球を発射。
ズバーンッ!
見事堤さんが構えるミットにイン。
「ストライーク」
東さんのその声にちょっと悔しそうにする黒江さん。
黒江さん。頑張って。
一つ目のストライークを取った二宮さんは喜ぶ事無く一つ頷きグローブの調子を確かめる。安心してください。今の投球にグローブは何一つ関わってませんから。
続いて第2球。これも先程と同じ様にストライークを取り、黒江さんがついに追い込まれてしまった。
「頑張れ頑張れ」
ふーっと息をつき弧月の調子を確かめる黒江さんに小声でエールを送るとちらりとこっちを見てきた。
頑張って。
こちらを向いてきた黒江さんに声を出さず口を動かしその言葉を伝えるとにっこり笑顔が返ってきたので俺もにっこり。以心伝心な事にほっこりしつつ二宮さんの発射を見守っていると、黒江さんがなんとかといった様子でトリオン球に弧月を当てた。
「堤!」
「任せろ!」
ボテボテのゴロをキャッチャーの堤さんが捕球しようとする寸前、黒江さんの口が動いた。
韋駄天
黒江さんは俺と同じ塁になりました。あ、太刀川さん生還おめでとうございます。流石ですね。
黒江さんの韋駄天に二宮さんが審判の東さんに物言いをしたが、あれも実力の内だと言われ引き下がる。ただ、闘志だけは凄い燃え上がっている。トリオン体なのになんかマウンドから熱気を感じるもん。続いて出てきた佐鳥さんをあれよあれよと三振に抑え退場させると、ついに四番打者の加古さんと対峙する。
「やっと出てきたか」
「やっと回ってきたわね。まちくたびれちゃったわよ」
バチバチと火柱をぶつけ合う二人。因縁の対決が今ここに!
「ところで黒江さんは今日何買ってたんですか?」
「えっち」
「え?なんで?」
「えっちな事聞いてきたから」
「待って、それ聞くと何買ったのか凄い気になってきたんですけど」
「えっち」
「えっちな物買ったの?」
「は?怒るよ?」
「ごめんなさい」
「許す」
「有り難き幸せ」
「うむ」
「んで、本当のところは?」
「そんなに知りたいの?」
「隠されると知りたくなる不思議。教えてくれたら嬉しい田中がいます。ダメ?」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………下着」
聞いてごめんなさい。えっちな物でした。本当にごめんなさい。てかまじもんのえっちな物じゃないですか。何聞いてんだ俺は。
「………えっち」
「ごめんなさい」
「………今度、一緒に服を選んでくれるなら許す」
「御意。黒江さんの望むがままに」
「うむ、大義である」
「ははー。あ、後野球のユニフォーム凄い似合ってましたよ。めっちゃ可愛いかったです」
「………ありがと」
「どういたしまして」
「田中さんも、野球のユニフォーム格好良かった、です」
「………ありがとうございます」
「田中さんって本当に褒められなれてないよね。そういうところ本当に可愛い」
「っ!」
ふぬおおおおおおおおお!!
「買い物楽しみにしてるね」
「……実は怒ってる?」
「ふふっ。恥ずかしい事聞かれたんでやっぱり仕返ししちゃいたくなっただけですよ。照れてる田中さん見れて満足したから今度こそ本当に許してあげます」
「………ありがたき幸せ」
「ふふっ、大義であった」
くそう。
「はっ!どうした加古!さっきから前に飛んでないぞ!」
「わざとよわざと。うふふ、ペースも考えずそんなにポンポン投げるなんて、二宮君もまだまだね。」
「俺のトリオン切れを狙ってるならお前こそまだまだとしか言い様がないな。俺のトリオン値を知らない訳じゃないだろ」
「でも無限でも無いわ」
「ふっ、良いだろう。どこまでその自信が持つか試してやる」
「その言葉そっくりそのまま返すわ」
「プレイボール!」
なんとか今週の三連休中には本編を投稿…………!
出来たらいいなぁ
番外編ばっかで本当に申し訳ない…………
ちなみにこれ続きません。単発です。ごめんなさい。