安全主義者と戦乱の日々   作:天翔青雷

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第十七話 アラガミバレット

荒神銃弾(アラガミバレット)、装填《リロード》」

 僕が手にした能力は、自身の体の変換と、アラガミの持つ技、つまりはアラガミバレットの使用。

「グアアアァァァァァァ!」

「3WAYアイスニードル、発射(ファイア)

 僕の『アラガミ樹ばら撒き計画』を邪魔する愚か者、ティラノサウルスよ。僕と出会ったのが運の尽きだ。さぁ、久しぶりの狩りの時間だ。

 バレットを撃つため、僕の左腕は銃身形態。その銃()から放たれた冷気を纏った針が、ティラノサウルスの皮膚に突き刺さる。

「グアアッ!?」

 爬虫類である奴は、変温動物。その体温を氷属性の攻撃で下げてやれば、行動不能に陥る。

荒神銃弾(アラガミバレット)装填(リロード)。3WAYフロスト、発射(ファイア)

「グアアァァァァ.....」

 またしても命中。冷気の塊を受けた奴の皮膚が、凍りつく。当然息はまだあるけど、動きを阻害する氷と体温の低下で、その動きはだいぶ鈍ってきている。そろそろ潮時かな?いや、もう少し弱らせておこう。命の危機に陥った者の捨て身の一撃ほど、恐ろしいものは無いし。僕は油断する気も、慢心する気もない。だってそれは、安全を脅かすから。……まぁ、僕に実力がついたら、そういったスリルを楽しむのも良いと思うけど。

「悪く思わないでね。この戦いは生きるか死ぬか。そこに美学なんてないんだから、さ。―――発射(ファイア)

 名前の通り三方向に冷気の塊を放つ荒神弾丸(アラガミバレット)、『3WAYフロスト』で追い討ちをかける。

 だいぶ動きも鈍ったし、そろそろ止めかな。

濃縮荒神弾丸(バーストアラガミバレット)装填(リロード)。こいつで、終わりにしてあげるよ。濃縮ウロヴォロスカノン、発射(ファイア)!」

 荒神弾丸(アラガミバレット)もコピー能力同様、込めるオラクル量を増やせば、威力が上がる。それが、濃縮荒神弾丸(バーストアラガミバレット)。洒落にならない量のオラクルを消費するけど、その分威力は絶大だ。

「.........」

 無言で倒れ伏す、王者という名の獲物(ティラノサウルス)。まあ、当然だろう。だって、さっきの一撃で頭が吹き飛んでるんだから。

「意外と呆気なかったね。……吸い込み捕食、開始。」

 勝負はついた。勝者は生き、敗者は死ぬ。そして敗者は、勝者の糧になる。それが自然の摂理。(勝者)ティラノサウルス(敗者)を吸い込んで捕食空間に送り込んで、この『戦い』は幕を閉じた。

 

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