~SIDE ナイン~
「グオオオォォォォォォ!!」
「ぐあああぁぁぁぁぁぁ!!」
ズドン!!ドカン!!
……主、早くいらしてください。この小娘の相手は、中々に骨が折れます。二つほどの意味で。
「グオオオォォォォォォ!!」
「ぐあああぁぁぁぁぁぁ!!」
……我が持つ最大威力の技、超高温ブレスの『メガフレア』を使えば小娘を殺すことくらい造作も無いが、主が望むのは小娘の死ではない。よって我は、肉弾戦をしなければいけなくなる。
身体スペックで言えば断然我の方が上だが、小娘はその小さな体を駆使してちょこまかと素早く動くため、中々動きを捉えられぬ。
「ギ、ガ、ガ……ディバイン……バスター……!!」
突如、小娘の手からレーザーが放たれる。我のブレスには劣るが、それでも恐らくかなりの高威力。しかも体の大きな我では、かわしきれぬ……!
ズドン!!
「グオォッ!」
脇腹を凄まじい衝撃と痛みが襲い、血が流れる。……我が主の恩恵を受けたとはいえ、ただの小娘が我に傷を付けるだと!?主に最初に創造された最古の眷属である、この我に……!
「グルル……調子ニ乗るナよ、小娘がァ!!」
遥か昔より生きる最凶の力の前に、倒れ伏すが良い!!
~SIDE OUT~
~SIDE 龍~
「グルル……調子ニ乗るナよ、小娘がァ!!」
……なんか、怒りの咆哮とも怨嗟の声ともとれる叫びが聞こえたんだけど……。ナイン達、大丈夫かなぁ?
「ホーネット、どう思う?」
「私に聞かれましても……。あ、あそこじゃないですか?」
ホーネットが指(羽?)を指した場所には、
「どうやら、モースト殿は身の危険を感じて逃げたみたいですね」
モーストでさえ逃げるのに、なんでホーネットが冷静なんだ?モーストより断然弱いはずなんだけど。
「あれが、名も無き魔女とナイン殿なのですか?もはや、
「まあ確かにね。でも少なからず、片方はナインだよ。原型は無くても、面影はある」
若干緑がかっていた皮膚は赤く変色し、あちこちの筋肉が隆起してるけど、あれはナインだと断言できる。そもそもあの症状は、ナインのモデルの一つ、イビルジョーの怒り状態と同じだし。もう一体の触手の塊のような異形はもはや面影すらないけど、消去法であの名も無き魔女……というか、少女だろう。モーストにしては小さすぎるし、ホーネットの話の通りならあいつは逃げている。
ただ今は、そんなことよりも……
「……あのバカ二人を、沈静しないとね」
「頑張ってください、マスター。私は安全地帯で待っていますので」
……手伝えよ。まぁ、実力的に無理だけど。一撃でも流れ弾を喰らえば、ホーネットなんて木端微塵だろうから。