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~SIDE 龍~
「まず、アラガミの体は、オラクル細胞という特殊な細胞が集まってできています」
僕は即興で創ったホワイトボードを使いながら、説明をしている。気分は先生だ。その割に幼い見た目だけど。
「オラクル細胞は一つ一つが生命活動を完結させているため、生半可な武器では傷つきません。例えるなら、水に包丁を突き刺すようなものです。また、アラガミには寿命がありません。ここまでの説明に、質問はありますか?」
「はい!それって実質、不老不死じゃないんですか?」
いいところに目をつけるなぁ。……そういえば彼女、ちょっと前まで死を願っていたような気がするんだけど。開き直ったのかな?それはさておき。
「まず、不老、についてから説明しますね。他の方がどう定義するのかは知りませんが、私が思うに不老とは、不変の事です。不変は劣化しない代わりに、進化することも無いでしょう?逆にアラガミは、劣化することはありまえんが、進化し続けるため、不老とは言いません。といっても、これは私の独自解釈に過ぎませんが。……ここまでは分かりましたか?」
「…………はい!」
嘘つけ。今の間は何だ?僕もかなり小難しい事言った自覚はあるけど、この反応は予想外だった。
とりあえず、今の説明が分かったと仮定して進めていくことにする。
「次に、不死についての反論です。たしかに
「はい。コアについてもう少し詳しく教えてください!」
やっぱり彼女は、優秀な生徒だと思う。彼女以外に授業をしたことなんてないし、これからもそんな機会は無いと思うけど。
「コアはオラクル細胞が凝縮されてできた統括器官で、人間で言うところの心臓や脳にあたる部分です。実際、オラクル細胞の元となるエネルギー、オラクルを全身に供給・制御しているのはコアですし、植物型のアラガミなど、器官としての脳を持たないものはコアが思考しています。また、脳を持つアラガミも、頭を吹き飛ばされたときなどはコアが思考します。他に質問はありますか?」
脳について説明してたら、自分が頭を吹き飛ばされたことを思い出して腹が立ってきた。今更どうこう言うつもりは無いけど。
「アラガミに通用する攻撃について教えてください!」
「基本的にアラガミに通用するのは、アラガミによる攻撃だけです。あとはアラガミのチカラを持った武器、神器による攻撃くらいです。一応他にも、ミサイルなどの兵器でも一部の強力なものならダメージは通りますが……」
アラガミにダメージを与えるならオラクル細胞を喰らうか、破壊するしかない。そしてそれをできるのは、基本的には同じオラクルを用いた攻撃だけだ。
「主、一つ小娘に聞きたいのですが……」
「? いいよ……じゃなかった。いいですよ。何か知りませんが、尋ねてはどうでしょう?」
というか、いちいち僕に許可を求める必要はあるのだろうか?ナインを生徒にしている気はないんだけど。
「小娘、貴様が使ったレーザーのような攻撃は何だ?」
「レーザー?……ひょっとして、ディバインバスターの事ですか?あれは、魔法ですよ」
「「魔法!?」」
そういえば、出会ったときにそんなことを言ってたな……。それよりも、今ナインがそんなことを聞いたって事は……
「……ナイン、魔法で傷を負った?」
「はい、恐らく。……どれがオラクルによる攻撃で、どれが魔法による攻撃かは分かりませんが、明らかに技の名を言っていたときがありましたので、その時の攻撃は魔法ではないかと」
やっぱり。と、いうことは……
「あなたの使う魔法というのも、アラガミに通用する攻撃手段のようですね。しかも、私達にとっては未知のものであるため、予測もできない。中々厄介です。……と、話が少し逸れてしまいましたね。他に質問はありますか?」
「もうないです」
「それでは、次の説明に移りましょう。次は、捕食と進化について説明します」
僕のアラガミ講座はまだまだ続く。……敬語って意外と疲れるなぁ。教師=敬語ってイメージがあったから使ってるけど、もう止めてやろうか。