安全主義者と戦乱の日々   作:天翔青雷

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第四十話 擬似魔法

~SIDE 龍~

 

 魔力とオラクルとは、似て非なるものである。非なるものではあるが、その性質は似ているのである。

 ……要するに何が言いたいかというと、似た性質のものを使っているのだから、オラクルでも魔法もどきができるんじゃないかと。

 

「思い立ったが吉日って言うしね。早速試してみようか。……擬似ディバインバスター!」

 

 放たれたのは、漆黒の光線。イメージ的には、荒神弾丸(アラガミバレット)のウロヴォロスカノンに近い。今までと違って魔力が減った感じはしないし、逆にオラクルは減ってるように感じるから、たぶん成功だ。……時々、僕は天才なんじゃないかと思う。違うだろうけど。

 

「さてと、思いつきの実験は成功したし、防御魔法の練習を再開しましょうかね」

 

 擬似魔法を創ってて本来の魔法の習得が開発に間に合わなかったら、笑い事にもならないし。彼女にできないことができるようになったのは嬉しいけど、それで僕にできないことを彼女ができるようになったら元も子もないし。擬似魔法の開発は、また後にしよう。

 

 

~SIDE OUT~

 

 

~SIDE ホーネット~

 

「思い立ったが吉日って言うしね。早速試してみようか。……擬似ディバインバスター!」

 

 ……マスターが何を考えていて、何を思いついたのかは知りませんが、突然に攻撃魔法を使用するのは勘弁して欲しいですね。肝が冷えます。私はその一撃で消し飛ぶ程度の耐久力しか持っていないのですよ?

 それはさておき、あの砲撃からは魔力ではなくオラクルを感じます。擬似と言っていますし、所謂オラクルで起こす魔法といったところですかね。

 

「さてと、思いつきの実験は成功したし、防御魔法の練習を再開しましょうかね」

 

 習得し終わったから新しいことを始めたわけじゃなかったんですね。まぁ、それはそれでマスターらしいですが。私達を従えるマスターは、常識などというつまらないものに縛られてはいけませんから。

 

「それにしても、皆さん忙しくしていますねぇ。暇しているのは私とモースト殿くらいでしょうか?」

 

 モースト殿は家ですから存在しているだけでも意味がありますが、私はそうはいきません。自称巫女様は魔法の研究、ナイン殿はその手伝い、マスターは魔法の練習中ですが、私だけ何もしていません。だからといって捨てられるわけでも怒られるわけでもありませんが、少々居心地が悪いです。しかし、私には何かを作る技術も習得すべき技もありませんから、結局何もしようがありませんし。

 

「……自称巫女様の魔法と、マスターの擬似魔法のアイディアでも考えていましょうか」

 

 そんなことがマスターや自称巫女様の役に立つとは思えませんが、他にやることありませんし。所謂、自己満足というやつです。

 

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