安全主義者と戦乱の日々   作:天翔青雷

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第三話 歴史の目撃者

 あれから散々歩き回った結果、ついに動物を発見した。ちょっとアレだが、れっきとした動物の一種だろう……恐竜だって。

 背中に生えた板っぽいもの、6メートルは越えていそうな体躯。当ったら痛いでは済まなさそうな、尾についた4本のスパイク。あれは確か―――剣竜の一種、ステゴサウルス。って……

 

 ここはまさかの恐竜世界!?魔法の類って、恐竜が火を吹くとか!?争いって、縄張り争い!?そんな世界、知らないよ!?

 今の所、可能性は2つ。一つはここが恐竜の繁栄する「世界」であること。もう一つは、ただ単に恐竜の繁栄する「時代」であること。後者なら、ステゴサウルスはジュラ紀後期から白亜紀前期に栄えた種だったはずだから、前世の現代を基準にするならば、今は約1億6020万年前になる。アラガミは不老……とは少し違うけれど、寿命があるわけではないから別に問題ないけど。

 まぁ、考えていても仕方ない。折角獲物を見つけたんだ、やるべきことは1つ。

 植物と石盤を喰らってからずっと捕食形態だった左腕の口から、約束された勝利の剣(エクスカリバー)を取り出し、構える。

 僕は剣術なんてやったことは無いし、戦闘経験なんてものも無い。けれど、アラガミの強靭な身体と並外れた身体能力を持っている。だったら、それを生かせばいいだけ――――

 未だにこちらに気付いていないステゴサウルスとの間合いを一瞬で詰め、一閃する。

ドサリ

 凄まじい勢いを載せた業物の一撃は、いとも簡単に骨ごと首を切断した。アラガミじゃあるまいし、首を刎ねられれば死ぬだろう。……よし、もう動かない。

 獲物の死を確認した僕は、左腕を向け、吸い込む。吸い込みの欠点は抵抗されると発動しないことだけど、質量とかを無視できるから、大きなものを喰らうにはなかなか便利だ。さて、また何か動物を――――

 

 ――――見つけた。いや、僕が見つかったのだろうか。

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