~SIDE 龍~
「…………」
コピー能力と形態変化の同時展開の練習を始めてから、たぶん数年経った。……実のところ、もう時間感覚が滅茶苦茶だから、まだ1、2年しか経っていない可能性も、10年以上経っている可能性もあるけど、それはさておき。
「クイーン、巫女からのメッセージ、聞こえた?」
「はい。」
「何て言ってた?」
「時空管理局なる大組織がいること」
「それだけ?」
「紅世の徒を集めて作った組織、
「…………」
……やっぱり、聞き間違いじゃなかったか。頭が痛い。
「本当に作っていましたね、
「そうだね。しかも、クローンの数まで増えてるみたい」
まったく、何をやっているんだか。
「マスター、私達も組織を作りませんか?」
「は?」
ついにコイツも、おかしくなったか?
「ヒジョーに失礼なことを考えられた気がします」
「気のせいでしょ。それで、なんで突然そんなことを言い出すの?」
「時空管理局なる組織と渡り合うためです」
管理局と?……あぁ、そういうことか。
「今の所、
「ですからこちらも組織を作ることで、強い発言力を得るのです」
それなら、下手に世界に手を出して組織を大きくするよりも、管理局と手を組んだ方が楽そうだ。幸い、戦力提供にしろ脅迫にしろ、こちらには十分な兵力がある。まぁ、相手の実力を把握できない以上、敵対するとなると不安はあるけど、多分そんなことにはならないだろう。相手側にもリスクが大きすぎるハズだ。
「クイーン、どうやったら管理局のお偉いさんとコンタクト取れると思う?」
「蝶を使えばいいでしょう?」
蝶?どうしてここで、彼女が出てくる?
「……マスターは覚えていないのですか?二つの能力の同時展開を練習するより前に、彼女は管理局にスカウトされて入局していますよ?」
あぁ、そういえば何かの組織に入ったとか言ってたなぁ。それなら、早速。
「(あー、あー、マイクテストー。蝶、聞こえる?)」
「(!? 父様ですか?一体何事です?)」
……そんなに驚かなくても。
「(いや、僕達も組織作ったからさ。結構大きな権力持ちそうな組織と、早いうちにコンタクトを取っとこうと)」
「(……そういうことでしたか。まったく、驚かさないで下さい。母様や兄様達に何かあったのかと思いました)」
せっかちだなぁ。そんな緊急だったら、のんきにマイクテストなんてやらないと思うんだけど。
「(何か失礼なことを思われているような気がしますが、まあいいです。上層部に掛け合っておきます。ところで、組織の名前は何でしょう?)」
名前か。そういえば、考えてなかったな。
「クイーン、何かいい名前ある?」
「いえ、特には。マスターの記憶の中から探した方がよいのでは?」
なるほど、それは名案だ。それじゃあ、結構安直だけど僕達はこう名乗ろう。
「(