~SIDE 龍~
……暇だ。
自分の能力は既にほとんど使いこなせているから、修行をする気も起きない。
新しい自在法を開発しようにも、アイディアが思いつかない。
眷属と、管理局に売るための眷属人形の作成は既に毎日しているけど、すぐに終わる。
今のところ、
よって僕は今、暇だ。
「クイーン、何か暇潰しになりそうなもの無い?」
「ありません。そんなに暇なら、ナイン殿や
「ほとんど皆、取り込み中」
「…………」
戦闘中だったり、よく分からない研究をしていたり……。さすがに、自分の退屈を紛らわす為に、他の眷族の行動の邪魔をするのは気が引ける。
僕は身を危険に晒したくはないけど、平和すぎるマンネリな日々を過ごしたくも無い。適度なスリルのある、飽きの来ない生活をしたいのだ。今は、刺激が弱すぎる。平和なのも好きだけど、長すぎるのは嫌なのだ。我儘って言われたら、それまでだけど。
「いっそのこと、何か大きなイベントが起こるまで寝ていようかねぇ?」
「それもいいかもしれませんね。マスターが何もしなくても、モースト殿や他の眷属、アラガミ樹たちが存在する限り、彼等の光合成によってオラクル量は増えますから」
たしかにそうだ。僕は何もしなくても、時間が経てば経つほど保有オラクル総量が増える。僕の力が増す。ならば、それを寝ながら待つというのも一つの手だろう。果報は寝て待てっていう言葉もあるくらいだし。
「それじゃあ僕は、遠慮なく寝るとしようかな。クイーン、モースト、何かあったら起こしてね」
「イェス、マスター!」
「リョウカイ、シマシタ」
いずれ来る戦乱までの間、眠りながら力の補給と温存をしておこう。戦ではなにがあるか分からないのだから。常に万全の状態で臨むべきだ。
……カッコいいこといいながら、実はただ『暇』という事実から逃げ出したいだけである。