ようやく、原作キャラの登場です。まだ原作が始まるわけではありませんが
第六十六話 出逢い 前編
~SIDE 龍~
「ふわあぁ~あ、よく寝たねぇ」
とは言いながら、実際どれくらいの間寝てたかなんて分からないんだけど。
「オハヨウゴザイマス、アルジ」
「モースト、おはよう。ところで、クイーンは?」
情報を求めようと思ったら、クイーンに聞くのが一番早い。……けど、クイーンの姿が見当たらない。モーストと視覚を
「クイーン、客ト、話シテル」
「へぇ、客と……って、客!?」
モーストの言葉が少し聞き取りやすくなったこととか以上に、ここに客人がいることに驚いた。しかも、モーストやクイーンに受け入れられてるみたいだし。
「……で、その客人っていうのは、どんな人なの?」
「アルジヲ信仰スル、ヴァンパイア」
………………え?
~SIDE OUT~
~SIDE クイーン~
「いつも、ありがとうございます」
礼を言いながら、私に頭を下げる女性。何度も言っているのですが、感謝の言葉は私ではなくマスターに言ってほしいものです。
「ところで、邪神様はまだ……?」
「えぇ、残念ながら」
たしかに、邪神様が眠られている以上、礼を言えるわけが無いのですが、ね。
「(クイーン、聞こえる?)」
「!?!?」
「クイーン様、どうかなされましたか?」
客人に心配されるとは……。いえ、今はそれよりも大切なことがあります。
「(マスター、お目覚めになられたのですか!?)」
「(うん。……あと、モーストから、ヴァンパイアが訪ねてきてるって聞いたんだけど、説明してくれる?)」
「(承知しました)」
まずは、このことを客人に伝える必要がありますね……。
「クイーン様?何か、重大なことでも……?」
「はい。非常に重大なことが起きました。そしてそれは、貴方にも関係のある話です」
「私にも、ですか?」
客人の表情からは、恐怖が見て取れます。恐らく、自分の存在が私達に悪影響を与えたと思っているのでしょう。客人は、一部の相手から狙われている種族なのですから。
「ご心配なく。追っ手の類が現れたわけではありませんよ。それに、仮に貴方を狙うものが現れたとしても、それは私達にとって、餌でしかありません。ですから、気に病む必要などありません」
「ありがとうございます。……それでは、私達に関係する重大な話とは、一体?」
重大なことと言われて、追っ手しか出てこないというのも逆に凄い気がしますね。まあ、それはさておき。
「マスターがお目覚めになられました。直接、礼を言いに行きますか?」
「はい、是非とも。邪神様には、長い間お世話になっておりますので」
実のところ、彼女は対価として血や髪を差し出しているので、そこまで感謝する必要はないのですが、ね。
「それでは、邪神様の下へと案内しましょう。……月村忍さん」