安全主義者と戦乱の日々   作:天翔青雷

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第四話 狩る者、狩られる者

 ステゴサウルスを無事捕食し、次の獲物を探そうとした僕の目の前に、奴は現れた。

 

 ステゴサウルスを超える体長に、いかにも強靭そうな後脚。巨大な頭骨に、鋭く大きな牙。

 

 ――――ジュラ紀を代表する捕食者、獣脚類アロサウルス

 

 まだ、さっきの獲物(ステゴサウルス)を消化しきれていない今戦うには、厳しい相手だ。ならば……逃げるに限る!!

 僕の生前…というか、前世の知識によれば、大型の恐竜は、木の生い茂った場所を走るのが苦手らしい。しかも、その重い体のせいで、転んだだけで骨折することもあり、最悪の場合は死ぬとか。

 という訳で、早速木の多そうなところへ突っ込んでみたんだけど――――

 

バキバキッ!メキメキッ!!

 

 ――――木の多いところが苦手だなんて、嘘ばっかりだ。アロサウルスは木々を薙ぎ倒しながら僕を追いかけてくる。まさか、前世の記憶が役に立たないなんて……

 今はアラガミならではの限界突破した脚力で逃げ回ってるけど、これにだってオラクルを消耗する。某ゾンビじゃないけど、無茶な運動で筋肉の破壊と再生を繰り返してるんだから。それ以前に、アラガミは運動のエネルギーとしてオラクルを消費するけど。まぁ、距離は稼げているし、秒単位で先の獲物を消化してオラクルを回復できてるから問題ないけど。

「グギャアアアアァァァァァァァァ!!」

 アロサウルスが吼える。滅茶苦茶怖いし、耳も痛い。が、無視して逃げ続ける。少しずつだが、オラクルは増えているのだ。もう少し、あと少し……あっ!?

 石に躓いて転んだ。こんな重要なときに…。そして、アロサウルスは追ってくる。…………やれやれ、稼いだ距離があっという間に短くなった。こうなったら仕方がない。本当はもう少しオラクルが溜まってからやりたかったんだけど。

 

―――――コピー能力『エンジェル』発動―――――

 

 さぁ、ここからは形勢逆転だ。捕食者(狩る者)よ、獲物(狩られる者)となれ―――――

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