安全主義者と戦乱の日々   作:天翔青雷

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第五話 天使な狩人

 コピー能力『エンジェル』

 それはその名の通り、天使の能力。頭には金色の輪、背中には純白の翼。そしてその手には、神々しき弓。余談だけど、捕食形態は解除される。何でだろう?

 そして『エンジェル』最大の特徴は、浮遊能力。ホバリングを行えるカービィにはあまり意味が無いけど、今の僕にはなかなかありがたい。

 さすがのアロサウルスでも、空までは追ってこられまい。まぁ、この時代には始祖鳥(アーケオプテリクス)もいる筈だから油断は出来ないけど。

 さぁ、一方的な狩り(ワンサイドゲーム)の始まりだ。卑怯、だなんて言わせないよ。これは生きるか死ぬかの真剣勝負、そこに美学なんてものは無いんだから。生者こそが勝者、勝者こそが絶対。負けたものに明日はない。……僕もまだまだ力不足だからね。正々堂々なんて危険なことはできない。死にかねないから。

 僕はオラクル細胞を変換して創った弓を引き、空中からアロサウルスを狙う。攻撃の術をもたない奴は、ただの大きな的でしかない。

「グギャア!?」

 やっぱり、奴は僕を獲物だと思っていたらしい。攻撃を受けたことに驚いている。けど、その大きな体にはそれに見合うだけの生命力が宿っているようで、僕の放った矢は先端が刺さっただけで、致命傷を負わせられなかった。

 一本でだめなら、もう一本。それでもだめなら、また一本……。息の根を止めるまで、矢を射り続ける。毎回オラクルが消費されてるが、後でアロサウルスごと回収(捕食)すればいいだろう。そして僕は、矢を放ち続ける。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 あれからどれくらいの時間が経っただろうか。アロサウルスは、かろうじてまだ生きている。が、もはや原形をとどめてはいない。今の奴は、何処からどう見ても巨大な針山にしか見えない。

 ……塵も積もれば山となる、とは言うけど、なにも本当に針「山」にならなくてもいいだろうに。というか、いい加減くたばれ。矢が矢に当たって、刺さらなくなってきた。そろそろ、ステゴサウルス分のオラクルが尽きそうなんだけど……。仕方が無いから、一撃にかけてみようか。

 もう一度オラクル細胞を変換し、矢を創る。けど、今回はこれで終わりではない。今度はオラクルを雷に変換し、矢に纏わせる。さすがに保有オラクル量が残り少なくなってきたから、これで終われないと正直辛いんだけど……。

「貫け雷光、プラズマアロー!!」

 ヒュン、と。僕の放った一筋の光は、既に刺さっていた矢を砕き、寸分の狂い無く、アロサウルスの頭部を貫いた。

「グギャアアアアァァァァァァァァァァ」

 なんとか、仕留められたようだ。まぁ、頭部を貫いたのだから当たり前だけど。しかし、自分で撃って、自分で驚いた。刺さっていた矢ごと貫いた威力にも、頭部に当たったコントロールにも。前世で弓を扱ったことなんて無かったんだけど……。これも弓矢を武器とするコピー能力『エンジェル』の恩恵なんだろうか?

 それはさておき、せっかく苦労して狩った獲物だ、早速いただこう。

 もう一度左腕を捕食形態にして、僕はアロサウルスを吸い込んだ。




~プチ設定資料~
■エンジェル
星のカービィのコピー能力。天使の輪と翼が生え、常時浮いていられる。攻撃手段は弓矢。引く(チャージする)と、矢の射程、威力、本数が増える。

■プラズマアロー
本来(原作)では、雷を纏った矢ではなく、矢のような雷で、カービィのコピー能力プラズマ(作品によってはスパーク)が持つ技。
今作では、矢が雷を纏い、スピードと貫通力を増している。


その他、設定の分からないものがありましたら、感想にでも書いていただければ第三部にて更新します。
誤字脱字等の指摘もお待ちしております。
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