ある鎮守府での話   作:リネッタ

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僕と秘書艦による艦娘の話

「司令官は私達の事はどう思っているんだい?」

 

特に出撃の予定のない日、休憩がてらココアを飲んでいる時に唐突に聞かれた

 

「突然だね、何かあったのかい?」

「いや、少し前に深海棲艦について話したのを思い出してね。何となくだよ」

「ふむ……」

 

そういやそんな話もしたか

あれからそれなりに経った気がしたがよく思い出したものだ

 

「地上での君達の事か、それとも海上での君たちの事どっちかな?」

「変わるのかい?」

「変わるとも」

 

そう、大いに違う

インスタントのココアとお店のココアくらいに違う

 

「地上の君達はあくまで外見通りの少女達だ。性能として力だなんだが強いかもしれないがね」

「なるほどね……。なら海上は?」

「わざわざ言う必要があるかい?艦娘だよ、それ以上でも以下でもない」

「分ける必要はあるのかな?いくら見た目が少女でも艦娘であることに変わりはないのだが」

「個人的な区分かな?別に僕は最初から軍人だったわけじゃないからね、色々思うところがあるのさ」

 

別に軍人であったか否かは関係ない、とは思う

だが地上で共に居る時に見る彼女達、そして海上に居て無線通信や信号以外では接せられない彼女達

それを僕はいまだに同一視出来ないのだ

 

「あぁ、たまにいつもらしくない結構厳しい指示が出るのはそれでかい?」

「かもね。少なくとも海上に居る君達の事はあくまで兵器だと思ってるつもりだ」

「変に戦場でも少女扱いされて見当違いな指示をくれよりはいいさ」

「ならよかった。でも別に使い捨てるつもりはないから安心して」

「もしそうじゃなかったら誰かに演習場の的にされてるよ」

 

違いない

そう言って少しばかり冷めてしまったココアを飲む――ちょっと薄かったかな

 

あえて海上の彼女達への扱いに補足を入れるなら僕がゲーム感覚で指示を出している事だろうか?

僕は軍人ではなく提督としての適性があったからここにいる

だから出撃任務といっても近海付近の輸送船護衛などの後方任務だ

戦っているところを直接見たわけでも、重傷を負った彼女達を見たわけでもない

テレビで見る戦場の映像のような、遠い世界の話に近い

まるで現実味がないのだ

 

「でもまぁ的になってないという事はそれなりに良く思われてるって事だね」

「前向きだね」

「それが取り柄さ」

 

だがきっと彼女達は気が付いている、それでも文句を――少なくとも僕の前では言わない

理由もわからないがそれでもいいと思ってる、もちろん聞くのが少し怖い気がするからでもある

 

「後ろ向きに考えられるよりいいけどね。ところで休憩しているうちにこの前貰ったカステラでも食べるかい?」

「頼むよ。5枚くらい頼む」

「欲張りだよ司令官」

「食べれる時に食べるものだよ」

 

だがもし、戦場での彼女達を見ることや誰かが帰って来れなくなって現実味が生まれ同一視した時

 

「仕方ない人だ」

「いいじゃないか減るものなんだし」

「駄目じゃないのか?それは」

「早いか遅いかだよ。減るもの、しかも食べ物なら早い方がいい」

 

僕は提督として続けていけるのだろうか?

 

「ほら切ってきたよ」

「4枚じゃないか。意地悪な秘書艦だ」

「文句言うなら2枚にして私が食べるよ?」

「流石素敵な秘書艦殿だ!僕はとっても嬉しいよ!」

「全く……」

 

そんなことを片隅で考えながら呆れた顔しながら笑ってる彼女を見る

まぁそうなったらその時考えよう、僕は事前に色々出来るほど賢い人間ではないのだ

そんな言い訳をしながら彼女が切ってきてくれたカステラを食べる

 

うん、美味しい




まさかの続編
暇だったから書いたけど思いつかなくて700字くらい減った

今回は会話文が多くなったし色々矛盾が出てる気がするけど気にしない
割と設定とか穴だらけだから生温い視線で見てくれるといいと思う
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