キリトに双子の妹がいたとしたら   作:たらスパの巨匠

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未知と遭遇しました

 

 

 クリスマスの一件以来カズとはまともに話せていない。攻略会議やボス攻略などで顔を合わすことはあるが目もまともに合わせてくれない。どうやら私は避けられてるみたいだ。まあでも、前みたな無茶はしなくなったしエギルやクラインと話したりして笑うようにもなってるみたいだから、良い方向に回復してるよね。

 

 ユカはそんなことを考えながら、今日の攻略を終えて泊まった宿のベットの上でアイテムの整理をしていた。手に入れたアイテムと回復ポーションなどの数の確認を終え、なんとなくスキル欄に目をやった。そうするとそこには見慣れないスキルが存在していた。

 

 「(なんだろうこのスキル?)」

 

 ユカはそのスキルの簡単な説明文を読んだ。

 ...かなり強力なスキルだ。だが同時にリスクが高い。いや、払う代償がでかいというべきか。少なくとも万人受けするようなスキルではないことは確かだ。しかしこんなスキルは情報屋のスキルリストでも見たことがない。知らないうちにスキル達成条件を満たしたのかな?全く心当たりがないが。

 前レベルが上がった時に増えたスキルスロットが一つ余っているから明日にでも使ってみるかな。また今度アルゴさんに話を聞いてみよう。もしかしたら何か知っているかもしれないし。

 一度使ってからアルゴに相談するという結論を出したところでユカは睡魔に襲われそのままベットに体を倒し意識を手放した。

 

 

 

 

 次の日。ユカは最前線より10層ほど下の階層、大きな森の中でモンスターを狩っていた。もちろん例のスキルを使って。そのスキルを使いユカは周りのモンスターを次々と蹂躙していった。

 やはりこのスキルは強力だ。そして私の戦闘スタイルに合っている。でも、このスキルは代償が大きい。

 

 「う~~ん。これは悩むなぁ。」

 

 このスキルが強いのは間違いない。だが、このスキルは諸刃の剣だ。このスキルを正しく使えなければ、これは枷にしかならない。常にバッドステータスを背負っているようなものだ。ならこのスキルを必要な時だけスキルスロットに入れられればいいのだが、このスキルにも熟練度が設定されている。スキルをスキルスロットから外すと熟練度が0になってしまうので、おいそれと外すことはできない。このスキルを使っていくなら今後常に代償がついて回る。デスゲームであるSAOで枷をつけた状態でいるのは危険すぎる。

 しかしこのスキルは強力だ。使わずに腐らせるにはあまりにもおしい。使いこなせればあの血盟騎士団団長・ヒースクリフのユニークスキル・神聖剣に引けを取らない可能性を秘めている。

 とりあえずこのスキルに関する情報をアルゴさんのところに聞きに行こう。そうしてユカは町に戻るため歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「きゃああああぁぁぁーーー」

 「うわああああ、だ、だれかーー。」

 

 町に戻る途中、静かな森の中に大きな悲鳴が上がった。ただ事ではない。ユカは悲鳴のする方向に走った。

 索敵スキルに反応。プレイヤー5名。モンスターの反応...なし!?PKか?

 PKとはプレイヤーキルの略称だ。まずい。

 いた!オレンジプレイヤーが3名、グリーンプレイヤーが2名。グリーンの二人はすでにHPが半分をきっている。私は二人と三人の間に割って入った。

 

 「何してるの!」

 

 オレンジのプレイヤーは三人とも黒のローブにフードをかぶっている。そのため表情はわからない。しかし三人とも異様な雰囲気を醸し出している。

 

 「おいおい。こいつは大物じゃねえか。まさか攻略組の舞姫さんとこんなところで会えるとは思わなかったぜ。」

 

 「ヘッド~。こいつは俺に殺らしてくださいよ~。」

 

 「...いや、...こいつは...俺が.....殺る。」

 

 なんだこの三人組は。明らかに異常。人を殺すことを楽しんでいる。しかも相当慣れている。

 

 「早く転移結晶で脱出して。」

 

 私は二人のグリーンプレイヤーに向けて叫んだ。

 

 「ダメなの。一度脱出しようとして、転移結晶を壊されたの。」

 

 「そんな...」

 

 まずい。この三人相手に人をかばいながら勝てるのか?相手のレベルがどれくらいかわからないが、私のことを知っていてなお殺そうとしている。それに慢心しているわけでもなさそうだ。だとするなら攻略組レベル。しかも相手は人を殺すことに戸惑いはない。しかも私には今、”あのスキル”の代償が...

 

 「おちつけぇ~お前ら。攻略組の舞姫さんだぜ。お前ら一人ずつじゃあ荷が重い。二人でやれ。」

 

 どうやらあの指示の出しているローブ越しにわかるガタイのいい奴がリーダー格らしい。

 

 「...了..解。」

 

 「まあいいか~。にしてもこんなとこで攻略組と会えるとは思わなかったぜ~。」

 

 二人のうちの一人。細身のローブの奴。その武器はエストック。突くことに特化した武器だ。もう一人は小柄なローブの奴。武器はダガー。武器の相性はあまりよくない。

 細身の奴が連続で突きを放ってきた。私は半身に構え右手に握った片手剣を上下左右に動かし相手の剣をさばき、その動きに合わせて体を剣線からずらした。しかし完全には防げない。何発かかすり、HPを一割ほど減らされた。二人のグリーンプレイヤーがいるため後ろには下がれないうえに避けることもできない。細身の男が下がった。同時、前からナイフが飛んできた。おそらく小柄な奴が投げたナイフだろう。私はそのナイフを剣で下から上に弾き飛ばした。その瞬間細身の男が細剣ソードスキル・リニアーを発動し一直線に突っ込んでくる。そして、私は、剣はを輝かせ、細剣に振り落とした。剣と剣は激しい輝きを発し、はじかれた。私は剣がはじかれると同時、体を沈め足払いを繰り出した。細身の男は地に転がり、体を起こそうとする。起き上がるその時を狙い地面を蹴り、砂を相手の目に吹っ掛けた。目つぶしだ。これで相手は一時的に目が見えない。その間に私は細身の男の手首を切り落とした。

 

 「ちっ。このアマっっ。」

 

 小柄な奴は向かってこない。さっきも斬りかからずナイフを投げるだけだった。こいつは戦闘が苦手なのか?

 

 

 「おい!やめとけ。お前じゃそいつには勝てねぇよ。」

 

 リーダー格の奴が叫んだ。

 

 「どうする?あなたも戦う?」

 

 私はリーダー格の奴に聞いた。

 

 「いや、俺はお前を殺す気がなくなったぜ。」

 

 何を考えてるんだこいつは。殺す気がなくなった?普通仲間がやられたら殺意が増すんじゃないのか?

 

 「おい舞姫さんよぉ。俺はお前が気に入った。剣だけを使って戦うヒーロー気取りの攻略組とは違って体術や目つぶしを普通に使う。その実践的な戦い方ぁ気に入ったぜぇ。どうだ?俺のギルド・ラフィンコフィンに入らねえか?」

 

 「なっ。」

 

 目の前の奴。声から察するにこの男はラフィンコフィンと言ったのか?それも俺のギルドって。

 殺人ギルド・ラフィンコフィン。このギルドの連中はこの世界で、デスゲームであるSAOの世界でプレイヤーを狙う。人殺しを目的とされて作られたギルドだ。そして目の前のこの男はそのギルドリーダー。危険な男だ。ここで捕まえておきたいが、あの男が加わり三人になれば確実に殺られる。

 

 「まあ、そんな簡単に、はいそうですかって入れるわけもないか。考えといてくれやぁ。俺の名前はPoh。お前ならいつでも大歓迎だ。」

 

 「ヘッド...こいつ、ギルドに...入れる気..なのか?」

 

 「手を切り落とされていらだつのはわかるがここは押さえろ。」

 

 「...」

 

 「なんすか~ヘッド?こんな貧乳が好みなんですか?」

 

 アイツハコロス。

 

 「バカ野郎。そんなんじゃねえよ。それにお前今地雷を踏み抜いたぞ。まあいいか。じゃあな舞姫のユカ。いい返事を期待しているぜ。おい、行くぞ。」

 

 そういうとラフィンコフィンの三人は森の奥に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ヘッド...あいつの、動き。...速く、なかったか?」

 

 細身の男はPohに先ほど感じた疑問を投げかけた。

 

 「あん?確かに速かったな。あれは相当レベルがたけぇぞ。それに動きもいい。俺でも一対一で確実に勝てるとは言えねぇな。」

 

 「どうしたんだよ。怖くなったのかw」

 

 「いや、何でも...ない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ナ、ナんだって。ラフィンコフィンのリーダーと対峙したダト!」

 

 ラフィンコフィンの三人があの場から去ってから落ち着いたグリーンプレイヤーを安全圏まで送り、その後アルゴさんにコンタクトを取った。そしてラフィンコフィンのメンバーがPKを行っていたことをアルゴさんに話した。

 

 「ユーちゃん、よく無事ダったなア。」

 

 「まあ、何とか。リーダーの人とは戦闘にならなかったし。」

 

 「そうカ。まあ無事で何よりダ。ラフィンコフィンがPKを行っていることをよりいっそう注意シておくヨ。」

 

 アルゴさんには私がラフィンコフィンにスカウトされたことは黙っておいた。間違っても入ることはないし。話しても特に意味はないし。

 

 「あと、このスキルの情報知らない?」

 

 私は例のスキルをアルゴさんに見せた。

 

 「コ、これは。見たことナいスキルだな。それニこの説明。おそらくユニークスキルじゃないカ?」

 

 「やっぱりそうかな~。」

 

 「おそらくナ。それより、このスキル使うのカ?」

 

 アルゴさんは心配するように聞いてきてくれた。

 

 「...うん。このスキルは使いこなせばもっと強くなると思うし。それにラフィンコフィンの連中と戦って無事だったのもこのスキルのおかげでもあるし。」

 

 「そっカ~。これでユカちゃんがもっと有名になるナ。」

 

 「私がこのスキルを持ってるなんて言わないでね。」

 

 もうこれ以上騒がれたくないからね。

 

 「ラフィンコフィンの情報代と引き替えダな。」

 

 「ありがとう。アルゴさん。」

 

 「どういたしまして。じゃあ、オレっちはラフィンコフィンのことを広めてくるヨ。」

 

 「わかった。またね。」

 

 

 アルゴさんは一瞬で私の前から消えていった。

 

 

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