目を覚ましたカズとアスナはしばらくの間はリハビリに勤しむこととなった。私も経験したけど、目を覚ました直後は本当に体動かないんだよねぇ。点滴スタンドを杖代わりにして歩いたカズは本当にすごいと思う。あと、アスナの病室に入ると、アスナはナーヴギアを頭から外して座ってたけど、これもすごいと思う。私全然体動かなかったもん。座るどころかナーヴギアを自分で外すこともできなかったし。
二人はリハビリを繰り返し、歩けるようになっていった。二人とも目を覚ました直後はやつれていたけど、今では顔色もよくふっくらしてきた。
ちなみに、二人はリハビリ期間中病院内でバカップルぶりを盛大に発揮していたようだ。看護師たちは若い二人を微笑ましそうに眺めていたようだが、同じ病院の須郷に捕らわれていたSAOサバイバーの野郎共は、カズに殺意ある視線を放っていたそうだ。
そしてカズとアスナがリハビリを終え、退院できるようになった頃、政府が設置したSAOサバイバーのための学校が開校し、私たちはそこに通うことになった。
年齢や学年などはバラバラだが、小中高の教育を受けることが可能で、卒業すれば高卒の資格が得られ、大学受験も可能だという。
私は今、その学校で再会したリズと面識はなかったが名前は聞いたことがあり、新しく友達となったシリカと一緒に教室でお昼ご飯を食べていた。カズとアスナは外のベンチでアスナの手作り弁当を食べている。それも教室から見える位置にあるベンチで。
「それにしても、あの二人はもーすこし自重ってもんを覚えなさいよねー。」
「あはは・・・確かにお二人はずっと一緒にいますもんね。」
「まあ、教室から見える位置のベンチで食べなくてもいいとは思うよ。」
「そうよねぇ。ていうか、あんた的にはどうなのよ?兄が目の前でイチャイチャしているのを見るのは?」
「んーーー・・・もう慣れたっていうか?お好きにどうぞ、みたいな?」
「それ、感覚麻痺してるだけじゃ・・・」
「そうよそうよ!考えてみなさいよあんた。アスナはキリトの部屋に遊びに行ってるんでしょう!?。隣の部屋から変な声聞こえてきたらどうすんの!?」
「ちょ!リズさん!声量声量!」
「え・・・いや家にはスグもいるし、アスナが家に来たときは私もアスナに会ったりしてるから流石にないと思うけど。」
「というか、あの二人どこまで進んでんのよ?」
「さあ?どうなんだろう?」
「キリトに聞いたりしないの?」
「そういう話はカズとはしないなぁ。聞くにしてもアスナかな。」
シリカに声量を注意されてから、リズも小さめの声で話していたが、教室の生徒全員が聞き耳を立てていた。かといって教室の全員が黙っては話の続きを聞くことができない。何人かの頭の回る人間は教室がしんっ、とならないように口を動かし続けた。
渦中にいたシリカだが、シリカは年齢も低くこのような話題は得意ではないため、恥ずかしくて黙っていた。
リズもこういった話はそこまで得意ではないが、大人ぶりたい年頃であり、顔を赤くしながらも話を続けた。
ユカはこういった話を積極的にするわけではないが、SAO時代に二人が大人の階段を駆け上がったことを既に知っている。さらにSAO内でもキリトの好みを聞かれたり、惚気話を聞かされたりしたときにこういった話をしているので特に抵抗なく話せる。
「でもまあ、二人ともまだリハビリ終わったばっかだし、病院以外で会える時間もそんなになかったはずだから、現実では最後まで進んでないと思うよ。」
「・・・現実では?」
「まあ、SAO内では二人は結婚していたわけだしねぇ~。」
その言葉を聞いた教室の生徒(SAO自体男が多いのでほぼ男)はベンチに座っているキリトに怨嗟の念を抱いた。
リズは顔を真っ赤にした。
シリカはキリトに助けられたと言っていた。おそらくキリトに好意を抱いていたのだろう。シリカの目が死んだ。
ユカは昼食のパンとコーヒー牛乳を食べ終え、トイレに行くついでにごみを捨てるため席を立った。
茅場晶彦から託されたザ・シードだが、エギルの知り合いに専門の方がいるので、調べてもらうためにエギルに渡していた。調べた結果、ザ・シードは仮想世界間のデータのやり取りを可能にするものだった。詳しいことは素人にはよくわからないがコンバートできるようになったのだ。
また、ALOにアインクラッドが実装され、プレイヤーたちは最上階を目指して空に浮かぶ鉄の城を冒険することとなった。
学校に通い、放課後アスナたちと遊びに行ったり、ALOをプレイしたりと平和な日常を送っていたユカのスマートフォンに、知らない番号から着信があった。
今回でアルヴヘイム編は終わりになります。
読んでいただいている皆様、しばらく投稿できなくて申し訳ありませんでした・・・
ほんとに長い間投稿できていませんでした・・・
次回からGGOに入るわけですが、シノンどうしよかな・・・