スマイルプリキュア!~新たなるプリキュア、その名はキュアアギト!?~ 作:ユウキ003
展開も殆どオリジナルです。
~~前回までのあらすじ~~
修学旅行で京都へとやってきたみゆき達7人。
しかしみゆきの運勢は大凶であり、それを
表すかのように様々な厄介事が彼女に襲いかかった。
一方で、横浜での戦いで喰らったフュージョンが
黄金の中で覚醒し、その体を蝕み始めていた。
しかしそれでも、黄金は守ると誓ったみゆき達
の為に戦う決意を新たにしていた。
そして、そんな中でみゆきは黄金を強く意識
するようになっていったのだった。
京都を楽しんだ私達6人。今は京都から
バスを使って、大阪へとやってきました。
なおちゃん、ご飯3杯で少なめとかサラッと
スゴい事言ったり、れいかちゃんがたこ焼きを
食べたことが無いって言ったり、あかねちゃんが
やよいちゃんにツッコまれたりしながらも、
私達の大阪旅行が始まった。
その後、大阪城の前までやってきた私達。
今回は班ごとに分かれての自由行動。
黄金「って事で、早速班行動開始だね」
れいか「はい。ではスケジュールを確認しましょう。
大阪城、中之島、天王寺動物園。
あっ!もう天守閣に登ってないと
いけない時間です!急ぎましょう!」
って、れいかちゃんスケジュール細かすぎ~!
分刻みって!
とか思いながら、れいかちゃんに押されつつ私達
は大阪城の中へ。
やよい「大阪城、おっきいね~」
れいか「この大阪城は1583年、豊臣秀吉によって
築城されました」
そして始まるれいかちゃんの蘊蓄(うんちく)。
「たくさんのお金が使われ、とても豪華な
お城だったそうです」
その後も私、あかねちゃん、なおちゃんは
れいかちゃんの蘊蓄を聞きながら天守閣へと登った。
「現在の天守閣は三代目で、昭和6年に
新しくなりました」
黄金「れいかちゃん、ほんっと良く調べてる
よね~」
あかね「けどそこまで知ってるって、
れいかは流石やな~。なぁみゆき。
あれ?」
ん?ってちょっと待って!
黄金「あ、あれ!?みゆきちゃんとやよいちゃんは?
って言うかキャンディも居ない!」
その時になって私達4人は初めて、みゆきちゃん
とやよいちゃん、キャンディとはぐれてしまった
事を理解した。
あかね「ど、どないしよ~、はぐれてもうた~」
なお「と、とにかく中を探してみよう!」
と、慌てる二人。でも大丈夫。
黄金「待って二人とも」
今にも駆け出しそうな二人を私が静止した。
「闇雲に探し回っても入れ違いになっちゃう
かもしれないし。ここは私に任せて」
あかね「え?けど黄金、一体どうするん?」
黄金「まぁ見てて」
そう言うと、私は天守閣の柵に手を置き、目を
瞑ると深呼吸をしてから、内なる力を呼び覚ます。
「ふぅんっ」
そして、私は周囲の気配を探る。
この大阪城内に、どれだけの人がどこに居るか、
気配を感じ取る。
そんな中で、慣れ親しんだ気配。つまり、
みゆきちゃん達の気配を探る。
下の方、には居ない。外にも。じゃあ上の方。
って、あっ!
「見つけた!」
私は目を見開き、叫んだ。
あかね「えっ!?ほんまに!?」
黄金「うん!すぐ近く!こっち!」
私は順路とは逆の方に向かって走り、
すぐ側の角を曲がった。すると……。
「みゆきちゃん!やよいちゃん!
キャンディ!」
そこには3人の姿があった。
みゆき「あっ!黄金ちゃん!」
黄金「も~~!心配したよ~!」
小走りにみゆきちゃん達の方へ歩み寄る私達。
みゆき「ごめ~ん!キャンディの髪型
変えるのに集中しちゃってて」
なお「まぁ合流出来て良かったよ。
流石黄金の超能力。頼りになるね!」
そう言って、サムズアップするなおちゃん。
黄金「いや~、まぁこれくらいならね。
あははは~」
と、私は笑みを浮かべていた。
……けど、一昨日や昨日のように超能力を
使う事によって起きる頭痛は、今日は無い。
あれはフュージョンが覚醒した事による一時的
な事だったのかは分からないけど……。
まぁ折角の旅行だし、そう言うのは気にしても
仕方ない。
そう考えながら、なにやら話しているみゆきちゃん
やあかねちゃん達の方を向いている私。
けど私はその時、れいかちゃんがどこか悲しそうな目で
私を見ている事に気づかなかった。
その後、何やらドギツイおばさん3人に出会って
アメを貰った私達は何枚か写真を撮ってから、
大阪城を後にした。
私達はそのまま中之島を目指して移動していた。
のだけど……。
なお「うわ~~!美味しそうなきつねうどん!」
何やらお食事処の食品サンプルを見て目を
輝かせているなおちゃん。
それを見て私はスマホの時計に目を向けた。
黄金「もうすぐ12時、か。折角だからこの辺で
何か食べていかない?私もちょっと
お腹空いちゃった」
あかね「賛成~!」
みゆき「私もお腹空いた~!」
などと話をしていると……。
おばさんA「あ~!アンタ等もしかして!」
みゆき「あっ。さっきのアメの……」
おばさんA「アンタ達もここでお昼かい?何だったら
一緒しても良いかいな?」
黄金「え?は、はい。大丈夫ですけど」
って事で、おばさん達と一緒にうどん屋さんで
早めの昼食を取ることに。
おばさん達におすすめを教えて貰って私達は
それを食べた。
黄金「あっ、私ちょっとお手洗いに」
そう言って私は席を立ち、トイレに向かった。
用を済ませ、手を洗っていたとき、不意に私は
眼前の鏡を見て、右手を目元にやった。
……。私の中に現れた、赤い瞳の私。
あれはフュージョン?でも、気配が僅かに
違ったような。……フュージョンがアギトの
力を取り込みつつある、とか?
それともフュージョンの方がアギトに
取り込まれている。
あ~も~!ダメだ!全然分かんない。
とか考えていると……。
れいか「黄金さん?」
不意にれいかちゃんの声が聞こえ、肩越しに
振り返るとれいかちゃんが入り口に
立っていた。
「大丈夫ですか?何か
考え込んでいたように
見えましたが……?」
黄金「あっ、う、うんうん大丈夫!
ちょっとこの後の事を考えてた
だけだよ!」
流石に、自分の内側にフュージョンが居る
なんて言えない。
れいかちゃんやみゆきちゃん達に余計な
心配はさせたくないから。
れいか「……本当、ですか?」
黄金「え?」
れいか「黄金さん、無茶をしていませんか?
横浜での戦いだって、その、腕を
失ってまで戦って。結果的に右腕が
再生したから良い物の、もしそうじゃ
なかったら……」
黄金「大丈夫だよれいかちゃん。だって私、
怪物だから。……だから私はみんなを、
私の大切な人達を守れるのなら、
どんな痛みだって、戦いだって、
乗り越えてみせるよ。私は、アギトだから」
そう言って、黄金は笑った。
しかしその笑みと言葉が、れいかの胸に刺さる。
なお「お~い!黄金~!れいか~!
そろそろ行くよ~!」
するとそこに外からなおの声が聞こえてきた。
黄金「あっ、は~い!それじゃれいかちゃん、
先に出てるね!」
そう言ってトイレを出る黄金。
しかし、れいかは……。
れいか「怪物だ、なんて……。
そんな、そんな悲しい事。
言わないで下さい」
黄金の事を想い、密かに涙を流すのだった。
その後、うどん屋さんを食べた後私達は
おばさん達からのアドバイスで船を使って
中之島へ。ちなみのその船の中でもアメを
貰ったりした。
中之島を観光した後、私達は動物園へと
向かう。その道中で、お好み焼きを食べ、
更に近くにたこ焼きのお店があったので、
れいかちゃんのたこ焼き初体験、
と言う事になったのだけど……。
あかね「そや!ここでれいかのたこ焼き初体験や!
なっ、れいか!」
れいか「……」
あかねちゃんの言葉に上の空だったれいかちゃん
は答えなかった。
黄金「ちょっと、れいかちゃん?」
側に居た私がポンッと肩に手を当てる。
れいか「はっ、ご、ごめんなさい。何ですか?」
そこでようやく戻ってきたれいかちゃん。
あかね「も~!何って、れいかの初たこ焼きやん!」
れいか「あ、そ、そうでしたね。では行きましょう」
何やらうどん屋さんからずっと上の空な
れいかちゃん。
私、何か不味い事を言ったかな?
とか思いつつ、私達はたこ焼きを食べた。
そして、二度あることは三度ある。
再びあのおばちゃん達3人にあった私達は、
天王寺動物園の近くまで案内して貰った。
ちなみにその時、納豆餃子アメという謎なアメを
たくさん貰ってしまった。
……こんなアメを進んで舐める人間が居るのだろうか?
と、私は内心そんなことを思って居たのだった。
すると……。
キャンディ「あり何クル?」
不意にキャンディが何かに興味を持ったみたい。
私達が目を向けると、それは通天閣タワーだった。
黄金「あぁ。あれは通天閣だよ。確か、
展望塔のはず」
やよい「ねぇねぇ!折角だから登ってみない?
通天閣!」
なお「えぇ?でも、時間大丈夫?」
黄金「え~っと。スケジュールによれば……。
う~ん。思ったより早く回ってるし、
動物園を回る時間を少し短縮すれば何とか
なるんじゃないかな?」
あかね「そやな!ほな行ってみよか!良いよな
れいか?」
れいか「え、えぇ。そうですね。行きましょう」
相変わらず、どこか元気の無いれいかちゃん。
しかし私にはその理由が分からなかった。
ともかく私達7人は通天閣タワーに向かった。
のだけど……。
「あの、みなさん。ちょっと良いですか?」
みゆき「ん?どうかしたの?」
れいか「ちょっと、黄金さんと話がしたくて」
え?
黄金「私?」
れいか「はい。なので、皆さんは先に上に上がって
いてください。後から追いかけます。
黄金さんも、良いですか?」
黄金「う、うん。別に良いけど。じゃあみんな、
後でね」
あかね「ほな、先行ってるで~」
そう言うと、私とれいかちゃん以外が上に
上がっていってしまった。
そして私とれいかちゃんは通天閣の敷地の外、
人気の無い場所へ向かった。
黄金「それで、話って?」
れいか「……黄金さん」
れいかちゃんは私の方に背を向けながら私の
名前を呼ぶ。けど……。
「もう、無理をしないで下さい」
次の瞬間振り返ったれいかちゃんは泣きそうに
なって、瞳に涙まで溜めていた。
黄金「っ、れいかちゃん?」
れいか「黄金さんは、これまでたくさん傷ついて
来ました。アギトになって、横浜でも、
昨日の戦いだって」
黄金「……」
れいか「私、見たんです。横浜での戦いの後、
黄金さんはお手洗いで、吐血、されていました
よね?」
黄金「……見てたんだ」
れいか「あんな事があった後で、不安だったのも
あって黄金さんの様子を見に行ったんです。
そしたら、そこで……。でも!それだけじゃ
ありません!初めて青い鼻のアカンベェと
戦った後だって!私見ました!道ばたで黄金さん
が血を吐くのを!」
黄金「そっか、あれも……」
静かに呟く私の前で、れいかちゃんは泣いていた。
れいか「お願いです。無理は、しないで下さい。
黄金さんが傷つくのを見ているだけ
なんて、私……」
黄金「そっか。……心配してくれて、ありがとう
れいかちゃん。……でも、多分、ううん。
確実に戦いは激しくなっていくと思うの。
あの青い鼻のアカンベェが良い例だよ。
……だから、私はこれからも全力で
戦う。傷つく事を、恐れたりなんか
しない」
れいか「怖くは、怖くは無いんですか!?」
その時、れいかちゃんの叫びが私の鼓膜を
震わせた。
「戦うと言う事は、死ぬかもしれない
んですよ!?この前のフュージョンの
時だって、一歩間違えていれば黄金さんは!」
黄金「……。私だって、死ぬのは怖いよ。あの時、
死にかけて、それは分かった」
私は俯くれいかちゃんに静かに歩み寄る。
れいか「だったら!」
黄金「でもね」
『ギュッ』
れいかちゃんの言葉を遮りながら、私はれいかちゃんを
抱きしめた。
「例え自分がどんなに傷ついても、どんなに
怖くても、守りたい人が居るから」
れいか「黄金、さん」
黄金「私は、私を友達と行ってくれた、大好きな
皆を守る為に戦いたい」
れいか「で、でも……。私は、黄金さんに
傷ついて欲しくありません」
黄金「ありがと、れいかちゃん。でも大丈夫だよ。
私はアギト。プリキュアを守る盾であり、
プリキュアの敵を切り裂く剣。
皆が、れいかちゃん達が側に居てくれる限り、
どんな敵とだって、戦い、勝つから。
みんなが居てくれるから、私は戦える。
だから心配しないで」
れいか「黄金、さん」
今、れいかは頬を赤く染めていた。同性とは言え、
ハグされていることに戸惑いを覚えていたからだ。
しかし頬の火照りの原因はそれだけでは無い。
それは、黄金の意思。
プリキュアを守る為に、アギトとして戦う決意。
それを黄金は持っていた。いや、既にと言うべきだろう。
黄金はその意思を糧にこれまで戦ってきたのだから。
そして黄金の想いは、童話の王子様のような物だ。
故にれいかは心臓を高鳴らせていた。
やがて……。
「なら、私も、黄金さんを守ります。
だから、黄金さんも、私を、私達を、
守って下さい」
黄金「うん。絶対、守り切るよ」
そう呟いて、抱擁の腕を緩めた黄金は、れいか
の瞳を至近距離から真っ直ぐのぞき込み、笑みを
浮かべる。
れいか「ッ」
『カァァァァッ』
しかしれいかは、その笑みを見ると再び顔を赤く染め、
そっぽを向いてしまった。
黄金「ん?れいかちゃんどうかした?」
れいか「あっ!い、いえ!何でも無いです!」
黄金「?そう?なら良いんだけど」
そう言って抱擁を解いた私はれいかちゃんに
右手を差し出した。
「じゃあ行こっか。皆上で待ってるよ?」
れいか「は、はい」
そして、れいかちゃんが右手で私の手を
取った時。
『ブワッ!』
黄・れ「「ッ!?」」
不意に、周囲にバッドエンド空間が広がった。
れいか「これは!?」
黄金「バッドエンド空間!?まさか昨日に
続いて二連続とか!」
と、その時。
『カッ!』
「ッ!?れいかちゃんごめん!」
れいか「え?きゃぁっ!」
通天閣タワーに闇の気配が宿るのを感じた
私はれいかちゃんをお姫様抱っこで
抱え、超能力を活かして跳躍。
タワーから離れた。直後。
『アッカンベェ!』
通天閣タワーが巨大な青い鼻のアカンベェに
変化してしまった。
黄金「通天閣がアカンベェに……!」
れいか「あっ!黄金さんあそこ!」
そう言ってれいかちゃんが指さす場所を
見ると……。
あれって!?
黄金「みゆきちゃん達!?」
そうだった!タワーの中には私とれいかちゃん
以外の皆がいるんだった!
れいか「ど、どうしましょう。黄金さん」
黄金「……青い鼻のアカンベェは、5人の合体技
か私のキックじゃないと倒せない。けど、
あの巨体を私で倒しきれるかどうか。
……とにかく、変身だよれいかちゃん!」
れいか「はいっ!」
一方、みゆき達も……。
みゆき「も~~!なんでタワーがアカンベェに
なるの~!?」
やよい「私達って、つまりアカンベェに食べられてる
って事?」
あかね「え~!?そんなん最悪や~ん!」
なお「あっ!見てあそこ!外に黄金とれいかが
居る!」
展望階まで上がっていたみゆき達。そんな中で
アカンベェ化に巻き込まれてしまったのだ。
あかね「ほんまや!ってか変身しようとしてんと
ちゃうか!?」
なお「なら、私達も!」
みゆき「うん!」
と、彼女達4人も変身を始めた。
『バッ!ババッ!』
ベルトを召喚する黄金。
黄金「はぁぁぁぁ………」
『レディー!』
5人「「「「「プリキュア!スマイルチャージ!」」」」」
黄金「変身!」
『ゴー!ゴーゴー!レッツゴー!』
『カチッ!』
『VUUUUUN!』
彼女達を光が包み、姿が変わっていく。
ハッピー「キラキラ輝く未来の光!キュアハッピー!」
サニー「太陽サンサン熱血パワー!キュアサニー!」
ピース「ピカピカぴかりん♪じゃんけんポン♪
キュアピース!」
マーチ「勇気リンリン直球勝負!キュアマーチ!」
ビューティ「しんしんと降り積もる清き心!キュアビューティ!」
アギト「神が生みし悪を断つ戦姫!キュアアギト!」
変身したアギトとビューティは、建物の合間から
アカンベェを観察していた。
今のアカンベェは巨体故、小さい二人を
見つけるのに四苦八苦していた。
ビューティ「どうしましょうアギト。まずは皆さんと
合流しない事には、レインボー
ヒーリングは使えません」
アギト「……。一か八か、突っ込むか」
ビューティ「えぇ!?」
アギト「あいつの中から皆を出させる
くらいなら、私の力でビューティを
中まで送り込んだ方が早いよ」
ビューティ「し、しかしどうやって!?」
アギト「……。奴の頭をぶち抜いて、中に入る
には……。速度と質量を持って、高速で
突撃……。ッ!そうだっ!」
ビューティ「何か思いついたんですか!?」
アギト「うん。はっきり言って一か八かだけど、
上手くいけば例え内部に入れなくても
奴の中から皆を助けられるかも。
……でも、事前に言っておくね。
はっきり言って危険。もっと良い方法が
あるかもしれない。私もビューティも
危険に晒されるかもしれない。
……それでも、やる?」
ビューティ「……はい」
ビューティは、私の言葉に殆ど迷い無く頷いた。
「私は、あなたを信じます。
そして、あなたを守ります。
だから……」
アギト「私も、ビューティを必ず守る」
その言葉を聞き、互いにうなずき合う二人。
そしてアカンベェがアギト達の方を向いていない、
その隙に、アギトはウィンディフォームとなって
ビューティを抱えたまま空へ空へと上っていった。
そのまま、私は空へ空へと上っていく。
ウィンディフォームの限界まで。そして……。
アギト「高度、50キロメートル。成層圏。
……ビューティ、ここから一気に
奴まで突っ込むから。私がシールドを
周囲に張るから、その上に『あれ』、お願い」
ビューティ「分かりました。……はぁっ!」
ビューティの力、氷を操る能力で、私とビューティを
覆うシールドの上を、更に氷が覆いつくす。
そして、私達はさながら、巨大な氷の銛になった。
アギト「よし、これでいけるっ!」
宙に浮いていた銛が、動き出した。
私が考えついたアイデアは、私とビューティを
砲弾そのものにする事。アカンベェと言えど、
この世界の物理法則には逆らえない。
だからできうる限り重い質量を、高速で
ぶつける事が出来れば……。
どれだけ離れていても、アギトの超能力で
居場所は分かってる。微妙な軌道修正を
私の能力で行いながら、氷の銛は加速していく。
そして雲を突き抜けた時。
アギト「見えた!」
ビューティ「行きましょう!」
私達は、アカンベェ目がけて突き進む。
一方、その頃。ハッピー達は……。
サニー「このっ、このっ!」
ガンガンッと内壁を殴るサニー。しかし
彼女のパンチ力だけでは破壊出来なかった。
「クッソ~!この壁固すぎるで~!」
拳をさすりながら後ずさりするサニー。
マーチ「どうにかして、こいつの外にでて
ビューティたちと合流しないと。
じゃなきゃヒーリングが使えない」
キャンディ「何か良い方法無いクル?」
皆が悩んでいた。その時。
ピース「あれ?ねぇみんな。何か近づいてくるよ?」
周囲を見回していたピースが何かに気づいて、
空を指さした。
ハッピー「え?何々?」
それに気づいて、ハッピー達がピースの
方へと近づく。
そして目をこらすと……。
「えぇぇぇっ!?何アレ!?」
それが、ビューティとアギトを内包した
巨大な氷の銛である事に気づいた。
サニー「ん?ちょい待ち。あれ、もしかして……」
サニーが呟いたとき、彼女達は気づいた。
4人「「「「こっちに来る~~!?!?!?」」」」
キャンディ「何で~~クル~~!」
一方、黄金達は……。
アギト「行くよビューティ!これが、私達の
合体技!」
ビューティ「はいっ!これが私達の!」
ア・ビュ「「ユニゾン、メテオォォォォォッ!」」
叫びながら突撃する二人。
『ベェッ!?』
アカンベェはそれに
気づいて上を見上げるが、もう遅い。
『ドゴォォォォォォォォンッ!!!』
音を立てながら、氷の巨大銛がアカンベェの
顔の反対側の天井部に突き刺さった。
ハッピー「けほっ!けほっ!な、何が
どうなってるの~!」
展望室内部に煙が充満し、皆がむせる。
すると……。
ビューティ「皆さん!ご無事ですか!?」
煙の中からビューティとアギトが現れた。
サニー「だ、大丈夫て。ウチらは今正に
二人に殺され掛けてるって~」
アギト「ご、ごめん!アカンベェの装甲を
ぶち破って中にビューティを
送り込むために私が考えたの!
で、でも一応皆がいないところに
当てるために狙ったんだけど……」
サニー「でももヘチマもあるかい!えぇか!
今後あの技は禁止や禁止!えぇな!?」
アギト「は、はい、ごめんなさい」
と、サニーに怒られ頭を下げるアギト。すると……。
『グララッ!』
6人「「「「「「うわわっ!」」」」」」
突如としてアカンベェが暴れ始めた。
アギト「っと、そうだった。怒られる前に
こいつを何とかしないと!くっ!?」
ハッピー「で、でもどうやって!?
うわわ~~~!」
アギト「出口は作ったから、後は!」
私は再びウィンディレッグを起動し、エネルギー
の翼を展開して宙に浮かび上がる。
「みんな、私の手足に捕まって!」
そう言うと、皆が私に掴まる。
サニーとマーチが腕。ハッピーとピースが足。
キャンディはハッピーが抱いてる。
そしてビューティは私の首元に腕を回している。
ビューティ「あっ。ッ~~~!」
その時、私は気づいてなかったけど、ビューティと
私の顔はキスが出来そうなくらい近くて、
なぜかビューティは顔を赤くしていた。
私はさっきのユニゾン・メテオで開いた穴から
アカンベェの外に脱出する事に成功した。
そして私は街の大通りに着地する。
その時。
『アッカンベェ!』
ドタドタとこちらに走ってくるアカンベェ。
アギト「来る。みんな、お願い」
ハッピー「うん!私達の力で、大阪を守ろう!」
キャンディ「皆の力を、合わせるクル~!」
5人「「「「「プリキュア!レインボーヒーリング!」」」」」
虹色の波動が放たれ、それがアカンベェを飲み込んで行く。
その時。
『ドクンッ!』
ッ!?
今、私の中で何か、鼓動が……。
一瞬だけ、心臓が高鳴った。でも青い鼻のアカンベェの
時とは違う。
痛みを感じている訳でも無いのに、なぜ……。
そうこうしている内に、アカンベェは浄化され、
バッドエンド空間も消滅。
これで終わった、のだけど……。
れいか「あの、皆さん。ちょっと良いですか?」
みゆき「ん?どうかしたの?」
れいか「あ、いえ。実は私、たこ焼きを食べていた時、
ずっと上の空だったので、もう一度
食べてみたいな~、なんて」
恥ずかしいのか、顔を赤くしながら呟くれいかに……。
あかね「しゃぁないなぁれいかは!んじゃ、
もう一回たこ焼き、食べに行くでぇ!」
み・や・な「「「お~~!」」」
と言う事で、もう一度たこ焼きを食べる事に
なった私達でした。
そんなこんなで、大凶だったり、襲われたり、迷子に
なりかけたりと、私達のドタバタな修学旅行は
終わりを迎えた。
……けど、さっきの胸の高鳴りは一体。
今の私は、フュージョンという闇の部分を
抱えている。でもあれは……。
むしろ、プリキュアと言う光の属性への
共鳴のような……。
でも、どうして?
黄金の胸の内に芽生えた新たな謎。
彼女がその意味を知るのはまだ先の事。
光と闇を持つに至ってしまったアギト。
果たして、相反する二つの力を持つ彼女に
待っている未来は?
希望か?それとも絶望か?
それはまだ、誰にも分からない。彼女自身にも。
そして、もう一つ、新たな運命の歯車が
かみ合おうとしているのを、彼女達は
知らない。
第14話 END
次回はオリジナルの14.5話をやるつもりです。
お楽しみに!