ーツナsideー
「おぉ〜、流石ツナさんとエンマさんやな・・・・」
はやてとフェイトと獄寺が食堂にやって来ると、涙目だが一応泣き止んだ顔のヴィヴィオを抱きかかえて、背中をヨシヨシと撫でているツナと、ヴィヴィオに手を掴まれながらも頭をヨシヨシと撫でているエンマがいた。二人共、困ったように苦笑していた。
周りの皆も困り顔だ。ランボはタンコブを二つ作って気絶していたが。
「ーーーーそんで、あのままなんか?」
「うん。下ろそうとするとヴィヴィオがグズりだすからツナさんもエンマさんも何もできないの」
「お労しや十代目・・・・! 一体どうすれば・・・・!」
「・・・・任せて」
苦笑するなのはとはやて、涙を流す獄寺。そんな中、フェイトが前に出る。
「フェイトちゃん?」
「ツナ。ナッツとココを出して」
「えっ? あぁ、うん。ナッツ、出てきてくれ。ココ、今日は出てこいよ」
フェイトに言われ、ツナは『大空のリングVer.X』に呼びかけ、『アニマル匣‹ボックス›』に炎を注入すると、リングと匣‹ボックス›からオレンジの炎が飛び出し、ツナの両肩に飛び付くと、ナッツとココが現れた。
『ガゥ!』
『ガォ!』
「うぅ・・・・?」
ヴィヴィオは、突然現れたナッツとココに驚き目をパチクリさせたが、何処か興味深そうに見ていた。
「はじめましてヴィヴィオ。私はフェイト。この子達は、ツナのお友達の、ナッツとココだよ」
「ナッツ・・・・?」
『ガゥ♪』
「ココ・・・・?」
『ガォ』
ヴィヴィオが名を呼ぶと、ナッツとココは返事をし、ナッツはヒョイっとヴィヴィオの肩の上に飛び移ると、ヴィヴィオに頬擦りをした。
『ガゥゥゥ〜♪』
「ぁ・・・・」
突然頬擦りされて目を丸くしたが、ヴィヴィオはすぐに気持ち良さそうに笑みを浮かべる。
『(ナ、ナッツがすぐに懐いた!?)』
この光景に、その場にいた全員が目をひん剥いて驚いた。人見知りで怖がりのナッツがすぐに懐いたのは、エンマとなのはだけだからである。
『(ヒョイっ)・・・・』
そして、次に全員が身体をビクッと震わせると、ココがヴィヴィオのもう片方の肩に飛び付いたのだ。
『(マズイ! ヴィヴィオが噛み付かれる!)』
ココは、ナッツが女の子と仲良くすると不機嫌になる。実際、ナッツが懐いているなのはに対しては、未だに超‹ハイパー›塩対応で、下手に触ろうとすると噛み付いてくるのだ。
故にヴィヴィオも噛み付かれてしまうと、全員が思ったのだ。すぐにココを引き剥がそうと動こうとした。
がーーーー。
『ガォ♪』
「くすぐった〜い♪」
ココもヴィヴィオの頬をペロペロと舐めるとヴィヴィオがくすぐったそうに笑みを浮かべた。
『ーーーーあれ?』
あまりに意外な展開に全員が目をパチクリさせた。
「そぉ〜と・・・・」
ヴィヴィオの顔がナッツに向いている隙に、スバルはソっとココの背中を撫でようとするが。
ーーーーピシッ・・・・。
「あぅ!」
尻尾でその手を叩かれた。
「そぉ〜と・・・・」
次になのはが撫でようとすると。
『(ギロッ! ガキンッ!)』
「にゃっ!?」
思いっきり睨みつけた後になのはの手を噛み千切ろうとする程の勢いで来たので、なのははすぐに手を引っ込めた。
「うにゅ?」
『ガォ〜♪』
ヴィヴィオが目を向けると、何事もなかったかのように頬ずりをする。
《相変わらず私らには塩対応。なのはちゃんには超‹ハイパー›塩対応やな・・・・》
《ヴィヴィオには懐いたようだけどよ・・・・》
《なぁんで〜!?》
はやてとヴィータが苦笑し、なのはは若干涙目になってしまった。
話を戻そうと、フェイトが話しかける。
「ヴィヴィオは、ツナとエンマに一緒にいて欲しいんだよね?」
「・・・・うん」
「でもね。二人はこれからお仕事があるから行かなくちゃ行けないの。でもヴィヴィオが泣いちゃうと、とっても困っちゃうんだよ?」
「うぅ・・・・」
「ヴィヴィオは、二人を困らせたい訳じゃないんだよね?」
「・・・・うん」
フェイトの言葉に、ヴィヴィオは涙目で頷く。が、すぐにナッツとココが頬擦りしたり舐めたりして慰める。
「だから、ツナとエンマが帰ってくるまで、ナッツとココがヴィヴィオと遊んでくれるって言ってるよ」
「え?」
『ガゥ♪』
『ガォ♪』
フェイトに言われ、ヴィヴィオは両肩にいるナッツとココを交互に見ると、二匹はピョンっと床に着地すると、ヴィヴィオを見上げて笑顔で鳴いた。
「この子達、ヴィヴィオとお友達になりたいって、ヴィヴィオと遊びたいって言ってるよ」
「ーーーーヴィヴィオとお友達になりたいのはソイツらだけじゃねぇぞ。お前ら、出してやれ」
「はい! 瓜!」
「次郎! 小次郎!」
「我流!」
「ムクロー」
「オラ馬鹿牛。テメェもいつまでも寝てないで牛丼だせ!」
「ぐぴゃ?ーーーー牛丼」
リボーンがフェイトの意図を察して、守護者達に呼びかけると、守護者達も察して、それぞれの相棒達を出す。ランボは寝惚けており、ヴィータがヘルメットを被せて呼び出した。
『ニャァ!』
『ワン!』
『ピィ!』
『ガー!』
『ホーホー』
『モォ〜』
「わぁ〜!」
猫と犬と燕とカンガルーとフクロウと牛が出てきて、ナッツとココの周りに集まり、ヴィヴィオに挨拶するように鳴くと、ヴィヴィオは目を光らせた。
「やったねヴィヴィオ。皆ヴィヴィオと遊びたいって。ツナとエンマが帰ってくるまで、皆とお留守番できるよね?」
「ーーーーうん!」
フェイトがにこやかにそう言うと、ヴィヴィオは元気に頷いた。
『(フェイト(ちゃん)、大人になったんだなぁ・・・・)』
ツナ達も、フェイトの大人の一面を見た。すると、今度は次郎と瓜がヴィヴィオに身体を擦り寄せる。
「んん〜♪ あっ・・・・うぅっ!」
『モゥ』
「うぅ〜!」
笑みを浮かべたヴィヴィオが二匹を撫でると、牛丼に目をやり近づくと、乗りたいのかピョンピョンと跳ねたが、背丈も跳躍力も足りず届かなった。牛丼が身体をかがめるが、それでも若干届かない。
『ガァ』
「わぁ!」
『モォ〜♪』
見かねたガリューがヴィヴィオを後ろから持ち上げて、ヴィヴィオを牛丼の背中に乗せた。ヴィヴィオは嬉しそうに身体を揺すると、牛丼も嬉しそうな声を上げて身体を起き上がらせる。
「ふぅ・・・・ヴィヴィオ。すぐに帰ってくるから、待っててね」
「うん!」
エンマが頭を撫でると、ヴィヴィオは満面の笑顔を浮かべ、次にツナがヴィヴィオの頭を撫でながら、匣‹ボックス›アニマル達に声を発する。
「ナッツ、ココ、それに皆。ヴィヴィオを頼むな」
『ガゥ!』
『ガォ!』
『ニョォン!』
『ヘッヘッ、ワン!』
『ピィィ!』
『ガァー!』
『ホゥホゥ』
『モォ〜♪』
「わ〜い!」
匣‹ボックス›アニマル達は意気揚々と返事をすると、牛丼がカッポカッポとゆったりと歩みだしていき、ヴィヴィオははしゃぎ出し、他のアニマル達もついていった。
「ティアナ。スバル。エリオ。キャロ。フリード。悪いけど、ヴィヴィオの事も見ていてくれないかな?」
「分かったわ」
「オッケー!」
「任せて下さいツナ兄ぃ!」
「ヴィヴィオちゃんはちゃんと見てます!」
『キュルク〜!』
FW陣はヴィヴィオ達の後を追いかけ、ツナ達はなのは達と共に、〈聖王教会〉に向かう為、ヴァイスのヘリへと向かった。
◇
そして、〈聖王教会〉に到着した一同が目にしたのはーーーー。
「(ピクッ・・・・ピクッ・・・・ピクピクッ・・・・!)」
「ふぁ〜ぁ・・・・」
先程会ったシスター・シャッハが、またもや地面にシャチホコのポーズで倒れ、その前に無傷の雲雀が、退屈そうに欠伸をして立っており、ザフィーラとリインが、アチャーと言わんばかりに顔を覆っていた。
『・・・・・・・・・・・・・・・・何コレ?』
リボーン以外の一同が、呆然と呟くのであった。
ナッツ達とヴィヴィオ、書きたかった事が書けました!
そして、雲雀にのされたシスター・シャッハ(笑)。