かてきょーリリカルREBORN   作:BREAKERZ

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襲撃、来るⅡ

ーゼストsideー

 

「・・・・・・・・」

 

『どうするよ旦那?』

 

突然現れた闖入者により、山本武とヴィータが翻弄されている。

正直、勝てる見込みが無かった自分にとっては好機と言える状況だ。しかし、何故この闖入者は自分の手助けをしてくれるのか、それが疑問であった。ゼストはバイシャナと名乗った、空飛ぶ絨毯に座っている男に話しかけた

 

「・・・・貴様。我々に協力しているのか? スカリエッティの手の者か?」

 

「・・・・・・・・」

 

『おい! 旦那が話しかけてんだからちゃんと答えろよ!』

 

ゼストの言葉に応じないバイシャナにアギが怒鳴るが、バイシャナは全くと言って良いほどに相手していなかった。

が、鬱陶しい虫けらでも見るような目を向けて、バイシャナが口を開く。

 

「・・・・失せろ。我が所望しているのは雨の守護者の首のみ。貴様の目論見など知った事ではない」

 

『何だとぉっ!?』

 

「よせアギト。・・・・ならば、礼はいらんな?」

 

「・・・・・・・・」

 

ゼストの問いに、バイシャナは応えず、否、眼中にないと言わんばかりの態度で黙ると、ゼストはすぐに目的の場所へと向かった。

 

 

 

 

 

ーバイシャナsideー

 

「くっくっくっ。待っているのは絶望と知らずに、なんとも愚かな男よのぉ・・・・」

 

バイシャナは去り行くゼストの背中に向けて、嘲弄の笑みを浮かべてから、再び自分達に襲ってくる嵐ギラファを斬ったり、粉砕している山本とヴィータに視線を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ー獄寺sideー

 

一方その頃、ファントムガジェットをツナとエンマに任せ、なのは達との合流場所へ向かっている獄寺と了平とFWメンバーは地下通路を突き進んでいた。

すると・・・・。

 

「っ! マッハキャリバー!!」

 

何かに気がついたスバルがマッハキャリバーに指示を出すと同時にバリアを張り、どこからか飛んできた攻撃から身を守る。

 

「スバル! 後ろだ!」

 

「えっ!?」

 

了平の声が聞こえたと同時に、スバルの目に自分に向かって飛び蹴りを放とうとしている、赤髪の女性の姿が映った。それを確認したスバルは蹴りを避けようとするが・・・・。

 

「あっ・・・・!?」

 

「ーーーーふっ!」

 

その女性を見た瞬間、スバルの動きが一瞬だけ止まった。

その隙を女性は見逃さず、容赦ない蹴りをスバルに叩き込んだ。

 

「うわぁぁぁぁぁ!!」

 

スバルは咄嗟に腕を交差させて防ごうとしたが、あまりの威力に後ろに吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。

 

「スバル!」

 

「っ待て、ティアナ! 囲まれてる!」

 

「っ!?」

 

獄寺にそう言われ、スバルに駆け寄ろうとしたティアナは足を止めて周囲を見ると、スバル以外のメンバーはピンク色の魔力弾に囲まれていた。

 

「『ノーヴェ』、目的忘れてないっすか~?」

 

「うるせぇよ、忘れてねぇ」

 

「あくまで『足止めを兼ねての実戦テスト』、なんっすよ。実験する相手を始末したら元も子もないじゃないっすか」

 

「旧式とはいえ、『タイプ・ゼロ』がこれ位で潰れるかよ。『ウェンディ』」

 

「戦闘、機人・・・・」

 

現れたのは赤い髪と金色の瞳以外はスバルに、容姿も武装も似ている少女は『ノーヴェ』と言う名前で、大きなボード型の銃砲を携えた、赤い髪を後頭部でまとめた少年的な容姿して、少しノーヴェに似た外見をしている少女は『ウェンディ』という名前らしい。

 

「そんじゃあ、まずは挨拶代わりに・・・・!」

 

そう言ってウェンディはティアナ達に向かってボード型のような形をしたライフルを構え、片方の手の指に嵌めたリングから、『晴れの死ぬ気の炎』を灯した。

 

「あれは!」

 

「死ぬ気の炎!?」

 

「『IS‹インヒューレントスキル›・ライディングボード&晴』!!」

 

ライディングボードからキラキラと光る黄色の光弾が、まるでレーザーのように放たれる。

 

「うぉっ!」

 

「ぬぅっ!」

 

「うわわ!」

 

「くっ!」

 

「キャロ!」

 

「うん!」

 

了平に肩を貸されて起き上がったスバルと獄寺達が回避すると、光弾が当たった箇所が、まるでパイルバンカーでもぶち込まれたかのような大きな穴を開けて貫通していった。

 

「なんて威力! 不用意に防御魔法を使ってたら貫通しているわね!」

 

「おら! こっちも行くぞ!! 『IS‹インヒューレントスキル›・ブレイクライナー』! 更に嵐!!」

 

ノーヴェが両手に着けた篭手とローラーブーツに『嵐の死ぬ気の炎』を灯し、獄寺に向かって拳を振り下ろした。

 

「くっ! 『SISTEMA C.A.I』!」

 

獄寺は『SISTEMA C.A.I』のシールドで防ぐ。が、徐々にそのシールドが押されしそうになる。

 

「クソがっ!!」

 

獄寺は更にシールドを重ねて、炎の出力を上げると、流石にノーヴェも弾かれた。

 

「ーーーーちっ。データでは、貫通するって出てたのにな」

 

「やっぱ『ドクター』の言う通り、計算と現実は違うっすね〜」

 

「「・・・・・・・・(コクリ)」」

 

ノーヴェとウェンディの実力を確認した獄寺お了平は、お互いに視線を合わせてコクリと頷き、すぐさまティアナ達に向かって叫ぶ。

 

「お前達! 今の内になのは達と、極限に合流するのだ!!」

 

「「「「っ!?」」」」

 

了平の言葉を聞いた四人は目を見開く。

 

「ちょっと待ちなさい! アンタ達まさか・・・・!」

 

「コイツらは・・・・」

 

獄寺と了平の声が重なる。

 

「「俺が(極限に)倒す!!ーーーーって、被るな!!」」

 

と、お互いの言葉が被ったので喧嘩する獄寺と了平。

しかし、ティアナはその言葉に当然反論する。

 

「無茶よ! アンタ達は確かに強いけど、相手は戦闘機人よ! それも二人も相手にするだなんて!!」

 

「ふん! この程度の相手など、今まで幾らでも相手してきた! それこそここ数年は、『欲望の怪人』とか『星座の怪人』とか『絶望の怪人』とかな!」

 

「いやどんな怪人と戦ってきたのよ!? なのはさん達の故郷って平和な世界じゃあなかったの!?」

 

それはなのは達が、“何も知らずにいただけである”。なのは達の故郷の地球では、何度も世界や宇宙、果ては平行世界の危機に陥っており、ツナ達もその戦いに参戦してきたのだ。

 

「兎に角! ソイツらに比べれば、戦闘機人なんてまだまだ可愛いもんだぜ。それに、コイツらが言っていた言葉を思い出せ。コイツらの目的は『足止めを兼ねての実戦テスト』、って言ってただろう?」

 

「そ、それがどうしーーーーはっ!」

 

ティアナはそこで肩を揺らしてから、言葉を一旦区切り、察したように口を開く。

 

「まさか、私達をここで足止めさせて、なのはさんとフェイトさんを!?」

 

「「「っ!?」」」

 

ティアナの推測に、スバル達も肩を揺らした。

 

「『デバイス』のないなのはとフェイトでは、あの妙なガジェット一体でも極限に余裕で『始末』される。お前達はすぐになのは達の元に行って、デバイスを渡してくるのだ」

 

「で、でも、了平さんや隼人くんを置いてなんて・・・・」

 

「・・・・テメェらがヴィータに頼られて、あいつらのデバイスを託されてここに来たのは、戦闘機人と戦う為なのか?」

 

「「「「っ!!」」」」

 

了平の言葉にスバルが反論するが、獄寺の言葉に、ハッと肩を揺らした。

 

「テメェらのやるべき事は、一刻も早くなのはとフェイトにデバイスを届ける。それが今テメェらの『やるべき仕事』だ」

 

「僕達の・・・・『仕事』」

 

「私達の・・・・『やるべき事』」

 

獄寺の言葉を、エリオとキャロが復唱した。そして、FW陣はお互いを見て力強く頷いた。

それを見て、獄寺と了平も笑みを浮かべる。

 

「道は作ってやるよ!」

 

「極限に行け!」

 

そう言って、SISTEMA C.A.Iの砲口をノーヴェに向ける獄寺と、晴れグローブとFシューズを装備した了平がウェンディを見据える。

 

「極限!!」

 

「『フレイム・ランチャー』!!」

 

了平がFシューズの炎を噴射させ、ウェンディに接近戦を挑む。獄寺は『フレイム・ランチャー』をノーヴェを牽制する。

 

「「っ!」」

 

ウェンディはライディングボードに、まるでサーフィンのボードのように乗ると、宙に波乗るかのように飛んで了平から離れ、ノーヴェはスバルの『ウィングロード』に似た黄色い道を作り出して、その上を走りながら回避した。

 

「「行けぇーっ!!」」

 

「「「「はいっ!」」」」

 

FW陣は一斉に駆け出し、先へと向かった。

 

「「・・・・・・・・」」

 

去り行くFW陣の背中を静かに見据えるノーヴェとウェンディは、すぐに視線を獄寺と了平に切り替える。

 

「随分すんなりと行かせるんだな?」

 

「ふん。構わないさ。元々あたし達の『標的』は、お前ら何だからな!」

 

「『ドクター』が最も警戒している奴らの実力、試させて貰うっすよ!」

 

ノーヴェとウェンディの死ぬ気の炎が、更に大きくなり、二人の頭くらいの大きさになった。

 

「・・・・おい芝生」

 

「何だタコヘッド」

 

「どうやら、スカリエッティ側は死ぬ気の炎での戦いを使っていふようだな?」

 

「うむ。しかし、この二人の炎からすると・・・・」

 

「ああ」

 

獄寺と了平が各々の死ぬ気の炎を放出する。

しかしそれは、ノーヴェとウェンディの三分の一くらい、手の平サイズの大きさであったが。

 

「「死ぬ気の炎の戦い方、教えてやるよ(ぞ)ルーキー!」」

 

「「上等(っす)!!」」

 

そう言って、お互いにぶつかり合った。

 

 

 

 

 

 

ーバジルsideー

 

「ーーーーあ・・・・あぁ・・・・」

 

「ギンガ殿!! アルフィン!!」

 

『キュイっ!』

 

バジルは、今倒した戦闘機人の少女を放って、全身から血を流して倒れそうになるギンガに駆け寄り、身体に血が付くのに構わず抱き留めると、ギンガの身体を優しく横たわらせた。

そしてアルフィンは、『雨の死ぬ気の炎』の結界を作って、ギンガをこんな目に合わせた奴の攻撃から、バジルとギンガを守る。

自分達の周囲を取り囲んでいるーーーー蝙蝠の大群から。

 

「くっ!」

 

そしてバジルは、その蝙蝠の大群の奥にいる人間を睨み付けた。

 

「貴様は・・・・ベルフェゴールの兄、『ラジエル』!!」

 

「しししっ♪」

 

バジルに名を呼ばれ、『ラジエル』こと『元ミルフィオーレファミリー・ホワイトスペル 6弔花 嵐の守護者 ジル』はニンマリと大きく笑みを浮かべた。

 

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