かてきょーリリカルREBORN   作:BREAKERZ

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襲撃が終わり、六課隊舎に戻ったなのは達は・・・・。


襲撃の後・星光と閃光の涙

ーツナsideー

 

〈時空管理局〉地上本部と機動六課隊舎が襲撃された翌日の未明。

漸く戻ってきたリボーン達となのは達が目にしたのは、崩壊した六課隊舎と傷だらけになったフェイトとクロームとシャマル、エリオとザフィーラ、ついでにヴァイス。

気を失ったアイラとナッツ達匣‹ボックス›アニマル達、そしてランボ。

傷だらけの皆に治療魔法をかけるキャロと応急処置をするツナであった。

 

「ヴィヴィオが・・・・攫われた・・・・!?」

 

ツナが皆に昨夜の事を説明し、最後にヴィヴィオがスカリエッティ側に誘拐された事を伝えると、愕然となりつつ、顔を俯かせフラフラとした足取りでツナに近付くと、ガシッとツナの胸ぐらを両手で掴んだ。

 

「なのはちゃん・・・・」

 

「どうして!?」

 

『っっ!!?』

 

顔を上げたなのはのその顔は憤怒に染まっており、以前ティアナに向けた冷酷な顔とは別の迫力があった。

 

「どうして!? どうしてヴィヴィオが連れ去られるの!? ツナさんは何をしてたの!? ツナさんだったら、戦闘機人なんて、『もう1つの未来の敵』なんて簡単に倒せる筈でしょう!? 何でヴィヴィオを助けられなかったの!? ねえ何で!!??」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

今にも泣き出してしまいそうな顔をしたなのはだが、ツナはソレを甘んじて受け入れているようである。

 

「もうその辺でいいだろうなのは」

 

「リボーンくん!」

 

「自分が不甲斐ない事はツナが1番よく分かっている。ソレよりも、今はこの状況を整えて、ヴィヴィオを助けるにはどうするべきかを考えろ!」

 

「〜〜〜〜っ!」

 

なのははツナから手を離すと、再び顔を俯かせて隊舎へと歩いていった。

 

「なのはちゃん・・・・」

 

「ツナ。お前も落ち込んでいる場合じゃねぇぞ」

 

「ーーーー分かってる。必ずヴィヴィオを助ける」

 

ツナのその目に宿っている『覚悟の炎』を見て、リボーンはフッと笑い、他の皆も気合いを入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンマとキャロが負傷したクローム達とフェイト達、そして六課隊員達を『聖王病院』へと入院するので付き添いをし、ツナ達はなのは達の手伝いをする。ツナは獄寺と共に、なのはやティアナの事後処理を手伝っていた。先程の事もあり、なのはとツナを一緒にするのに不安がる者達もいたが。

 

「ヒステリーを起こした女を宥めるのも、男の器量だぞ」

 

と、リボーンが言い、なのはとツナは内部、ティアナと獄寺は外で指示を出していた。

皆元気が無いが、特になのはが1番落ち込んでいるように見えた。それでも一応、先程のヒステリーが収まり、キビキビと動けているのは流石だと思える。

 

「・・・・兎に角お願いね。今動けるのは私達だけだから・・・・」

 

六課の隊員が敬礼して立ち去る。2人っきりになった所でなのははツナに近付く。

 

「ツナさん、少し一緒に歩きませんか?」

 

ツナは黙って頷き、後を追う形で歩いていく。

隊舎は何処もかしこもボロボロで、ヴィヴィオと過ごした部屋までも荒れていた。 瓦礫が散乱した通路を歩く内に、突然なのはの足が止まった。

 

「どうしたのなのはちゃん?」

 

「あ、ああ・・・・!!」

 

横から見ると、ヴィヴィオが大事そうに抱えていた兎のぬいぐるみが所々が焼け焦げ、綿や刺繍が飛び出し無惨な姿で瓦礫の上に落ちていた。

なのはの表情は青ざめ、膝から崩れて床に付いてしまっている。

 

「ヴィヴィオ・・・・ごめん、ごめんね・・・・! ママ、助けに行けなくて・・・・!!」

 

「・・・・ごめん、なのはちゃん。俺がヴィヴィオを」

 

ツナは目を瞑り、嗚咽を漏らすなのはに謝罪する。

 

「ううん、本当は分かってたの。ツナさんの事は、責めるのは違うって・・・・! 『ツナさんならきっと、ヴィヴィオを守ってくれる』って、私が一方的に決めつけて、六課に向かうツナさんに追いつけない自分への、『言い訳』にしてたの・・・・!」

 

顔を上げたなのはは涙を流していた。

 

「私・・・・本当にダメなの・・・・! ティアナの時も、そうだった・・・・! 『ティアナなら』、って勝手に決めつけて、勝手に失望して、勝手に暴走して・・・・! ヴィヴィオの事だって・・・・!」

 

なのはは、先日のヘリの中での会話を口にした。

 

【それは、ずっと一緒にいられたら嬉しいけど、本当に良い行き先が見つかったらちゃんと説得するよ。良い子だもん・・・・幸せになって欲しいから・・・・】

 

「アレは、ヴィヴィオの事を考えて・・・・」

 

「違うの・・・・リボーンくんの言う通り、私はただ、自分の『身勝手な善意』を、ヴィヴィオに押し付けようとしていただけなの・・・・!!」

 

コレが『ヴィヴィオに対して最善』だと思っていた。しかし、ヴィヴィオを失って始めて、自分にとってあの小さな女の子が大きな存在になっていた事を漸く自覚し、なのはは涙を流したのだ。

 

「いつもそうなの・・・・! 私は、相手を事を考えているつもりでいて、本当は、相手の気持ちを考えないで、自分の『一方的な善意』で押し付けていただけなの・・・・!!」

 

ティアナの時も、ヴィヴィオの事も、自分は押し付けがましい『善意』で、相手を無理矢理納得させ、『なのはが正しく』、『相手は間違っている』と刷り込みのような事をしていただけであったと言いたいようだ。

 

「もう、本当に自分が嫌だ・・・・! いつもいつも、私は・・・・私はぁっ!!」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

崩れ落ちそうになるなのはの身体を、ツナは15歳の身体で必死に抱き留めた。

 

「う、うぅっ・・・・!」

 

「なのはちゃん・・・・泣いて良いんだ」

 

「っ」

 

「泣いて、良いんだよ。思いっきり泣いて、そしてーーーーヴィヴィオを迎え行こう」

 

「〜〜〜〜!! うぁあああああああああああああああああああ!!!」

 

ツナ達だけしかいない隊舎の内部で、なのはの慟哭が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーエンマsideー

 

そしてエンマは、負傷により『聖王病院』のベッドで眠ってしまっているフェイトに付き添っていた。隣のベッドにはアイラが横になっており、他のベッドではクロームとシャマルが横になって眠っていた。別の部屋ではエリオとザフィーラが横になっており、キャロはその付き添いをしている。

少し前にアイラが起きて、検査を受けに別室に行っている。

そして、起きたアイラから何があったのかを聞いた。

アイラは六課隊舎のツナとなのはの部屋にて、ヴィヴィオがランボやナッツ達と遊んでいるのを見ていると、突如隊舎全体揺れたような大きな振動が起き、面白そうと言い出してランボが牛丼と飛び出し、ヴィヴィオも後を追おうとしてが、アイラとガリューに止められた。

するとすぐ、ヴィヴィオ達がいた部屋にオカッパ頭の男が侵入してきて、乗馬鞭でナッツ達を殴り飛ばし、アイラも殴られて意識を失った。しかし、その寸前、その侵入者が嫌がるヴィヴィオを脇に抱えて連れ去ったと言うのだ。

 

「(グロ・キシニアが連れ去ったんだな・・・・ヴィヴィオ、無事だと良いけど)」

 

「・・・・うっ、うぅ・・・・」

 

「っ、フェイトちゃん!?」

 

「・・・・エン、マ・・・・?・・・・っっ!!」

 

目を覚ましたフェイトはエンマの顔を見ると、微睡んでいた意識がハッキリしたのか、ガバっと飛び起きた。

 

「エンマ! 何が起こったの!? 六課隊舎は!? ヴィヴィオは!? 皆はどうなったのっ!?」

 

「落ち着いてフェイトちゃん! 全部、話すから・・・・」

 

ソレから、エンマは自分がツナ達から聞いた事をフェイトに伝えた。ヴィヴィオが誘拐された事も・・・・。

そしてニュースをつけるとソコには、ジェイル・スカリエッティの宣戦布告について報道されており、更に管理局の地上本部の倒壊や、アッサリと倒されてしまう魔導師達の姿を映され、映像のスカリエッティは、「〈時空管理局〉は最早次元世界を守る力はない! 既に形骸となったハリボテの組織だ!」と、声高に言っている映像であった。

 

「ジェイル・スカリエッティ・・・・!!」

 

フェイトがTVに映るジェイル・スカリエッティの映像を呪い殺す程に睨み付けると、すぐに起き上がろうとした。

 

「(ビキッ!)あぐぅっ!!」

 

「駄目だよフェイトちゃん。先ずは身体を癒やさないと」

 

激痛に身体を蹲るフェイトを、エンマが優しく寝直させると、意外な程に大人しく横になるフェイト。

するとフェイトが、ポツリポツリと、呟いた。

 

「・・・・エンマ、私ね、六課に向かう途中、スカリエッティの戦闘機人と戦ったの・・・・」

 

「うん」

 

「でも、その戦闘機人は私を見て、鼻で笑った・・・・」

 

「うん」

 

「馬鹿にされてると思って、リミッターも解除されていたから本気で挑んだ。・・・・でも、一瞬で、倒されたの」

 

「そうだったんだね」

 

「あの時、私、薄れゆく意識の中で初めて、死ぬかと思った・・・・。そして、海に落ちた私を見下ろすヤツのあの目はまるでーーーー死にかけの虫けらでも見るような目だった・・・・!」

 

「そう、だったんだ・・・・」

 

フェイトの言葉を、エンマを黙って聞いていた。

 

「エンマ・・・・私、今まで、知らなかった・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

フェイトの目に涙が浮かび、フェイトは腕で顔を隠しながら泣いた。

 

「戦いって、こんなに恐いって・・・・。弱いって・・・・負けるって・・・・こんなに、悔しかったんだって・・・・!」

 

10年前、なのはと戦った時にも、ヴォルケンリッターに負けた時にも感じなかった、『敗北の悔しさ』と『死の恐怖』。シグナムと同じ『バトルマニア』と呼ばれていた自分が、酷く愚かで、滑稽に思える。所詮自分はーーーー“自分より弱い敵と戦って、戦いをゲーム感覚で楽しんでいただけ”、だったんだと。フェイトは思い知らされてしまったのだ。

 

「どうして・・・・! どうして私、こんなに弱いのかな・・・・!!」

 

「・・・・・・・・」

 

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

エンマが黙って、横になっているフェイトを抱き締めると、フェイトを声にならない上げながら慟哭した。

 

 

 

 

ーリボーンsideー

 

そしてリボーンは、雲雀の基地に赴き、ソコにある『次元通信装置』を使って、ある人物に話をした。

 

「『黒い白蘭』が何者なのか、知っているのか?ーーーー『正一』?」

 

通信装置に映し出されたのは、『ネオボンゴレファミリー』の『メカニック』兼『戦術参謀』である『入江正一』であった。




次回、母親の為に戦うルーテシアと、復讐の炎を静かに燃やすアギトは?
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