ーアースラ艦内通路ー
プレシアがジュエルシードを起動させ、アルハザードへの道を作り出そうとし、次元震を引き起こし、その影響でアースラ艦内は揺れと警報がけたたましく鳴っていた。アースラ艦内通路をクロノがブリッジに向かっていた。
「(“忘却の都アルハザード”・・・禁断の秘術が眠る土地、その秘術で無くした命を呼び戻そうとでも・・・?)」
クロノは走りながらカードの形の待機状態の自身のデバイスを起動させ杖にする。
ー時の庭園 プレシアの間ー
プレシアは光輝く魔方陣を眺めながら。過去を思い出していた。アリシアの記憶を持ったフェイトはアリシアとまるで違かった。利き腕、瞳の色、魔力資質、人格、どれも自分の愛娘のアリシアと違かった。その事実がプレシアの心を狂気に染めていった。
【この子はアリシアじゃない、ただの“失敗作”、アリシアの身体は、まだ綺麗なまま残っている。ただ命が抜け落ちているだけ、アリシアの命を取り戻す方法、それを探さないといけない、ここからは“禁忌の道”、外に出して働かせる“道具”がいる・・・・・・フ・・・アハハハハハそうだ!そうだわ!あの子をあの”偽者”を育て上げて、使えば良いのよ!】
そして、プレシアは教育係として拾った山猫を使い魔に改造し、“リニス”と名付けフェイトの教育係にした。
フェイトは使い魔のアルフと共に健やかに成長していったが、プレシアはアリシアの事しか見ておらず、フェイトの事をリニスに任せっきりにしていた。
リニスは何度もフェイトと一緒の時間をつくってほしいと言われるも、フェイトをもはや“道具”としか見ていないプレシアにとってどうでもいい存在になっていた、病魔に侵された我が身がその狂気を早まらせた。
「アリシアはもう戻って来ない」とリニスに言われたが、当時のプレシアにはアリシアに何もしてやらなかった後悔の念に捕らわれリニスの言葉を拒絶し、リニスの“生命”はフェイトが一人前の魔導師になったら消えるようにプログラムした。
「(私は本当に酷い母親・・・いや母親なんて名乗る資格すら無い、おこがましい女・・・!)」
リニスと同じ言葉を“あの少年”、“古里炎真”も言っていた。自分と同じように『“大切な家族”を失った者の瞳』をし、フェイトを家族と呼ぶ不思議な少年。
【フェイトは貴女にとっては出来損ないの『クローン』かも知れないけど、アリシアにとっては『妹』のような存在なんじゃないのか!?】
「もっと早く・・・・あの少年に出会っていれば、フェイトに少し、優しくなれたのかもしれないわね・・・・」
自嘲するように呟き、黄昏るプレシアはカプセルに入ったアリシアと共に、最深部へと降りていった。
ーアースラブリッジー
警報がけたたましく鳴り響くブリッジ。
「次元震増加中!」
オペレーターの報告を聞いてなのはは生気を失ったフェイトを一瞥すると決意を込めた瞳になり顔を上げる。
「ツナさん・・・!」
「うん・・・皆!」
「了解です10代目!」
「このまま大人しくなんてできねぇよな」
「極限に行くぞ!」
「炎真、お前らシモンファミリーはフェイトの傍にいてやれ」
「(コクン)・・・」
リボーンの言葉に頷く炎真と守護者(何人かは渋々だったが)。そしてブリッジにやって来たクロノと共にツナ達となのはとユーノは時の庭園に向かった。
アースラの管制室で解析していたエイミィから報告が挙がる。
「《庭園の駆動炉が異常稼働!駆動炉を暴走させて足りない出力を補おうとしている!?》」
「っ・・・!」
エイミィからの報告にリンディは息を飲む。
ー時の庭園内ー
転移されたツナ達(フル装備)はプレシアの間へと向かっていた。クロノは通路のあちこちから崩れている穴に目を向け。
「ユーノは知ってるな、この穴には気をつけろ!」
『?』
クロノの言葉にどういう意味だと言わんばかりの顔になるなのはとツナ達にユーノが説明する。
「“虚数空間”、魔法ができない空間だ!飛行魔法も発動しない、落ちたら重力のそこまでまっ逆さまだ!」
「つまり、魔導師にとっては鬼門って事か?」
「虚数空間の中を移動できるとしたら、ツナさん達のように魔法を使わない“炎使い”しか行動できないって事です」
「っ・・了解・・・!」
ユーノの言葉になのはは返答する。通路を突き進むなのは達は開けた場所に着いた。するとそこには、プレシアの魔導人形達が待ち構えていた。なのは達もツナ達も構え、クロノはその奥のプレシアの間へと目を向ける。
「二手に別れる、君たちはは最上階にある駆動炉の封印を!」
「クロノ君は?」
「プレシアを止めにいく!今道を作る!」
杖を構えて剣の形をした魔力弾を展開するクロノの横に並ぶ者達がいた。
「カッコつけんてじゃねえよ!」
「ここで活躍すんのが助っ人だろう?」
「俺達も共に戦うぞ!」
「君たち・・・!」
「三人共・・・!」
「10代目、こちらは俺達に任せてなのはとユーノと一緒に駆動炉の方を!」
「こっちは俺らだけで大丈夫だ!」
「極限に任しとけ!!」
「・・・分かった、なのは、ユーノ、リボーン、行こう」
「はいっ!」
「わかりました!」
「命令すんな」
ツナと共に駆動炉に向かうなのは達。それを見てクロノは三人に向けて口を開く。
「全く、本来は無関係な立場のマフィアが、管理局に協力するなんて・・・」
「そう言うなってクロノ、ダチの助けになんのは当然だろ?」
「拳を合わせた限り、俺達は極限に仲間だ!仲間の助けになるのにマフィアも管理局も極限に関係無い!」
「ま、俺は管理局なんてどうでもいいが、10代目が助けになるって言ったんだからな、助けるのが“右腕”の務めだからな」
「フッ・・・それじゃ行くぞ!隼人!武!了平!」
「「「応っ!!」」」
管理局とマフィアの垣根を越えた共闘戦線が今開かれた。
「ファイア!」
「嵐+雲、フレイムアロー!」
剣の魔力弾と枝分かれした紫色のレーザーが魔導人形を撃ち抜く!そして出鼻を挫かれた魔導人形達に山本と了平が突っ込む!
「時雨蒼燕流 攻式八の型『篠突く雨』・・・!」
「ウオオオオオオオ!!『マキシマムキャノン』!!」
山本の最も得意とする剣技と身体の細胞一つ一つが強靭なバネとしなやかさのパワーを乗せた拳を魔導人形達をぶつけると魔導人形達が次々と薙ぎ倒されていく!
ーアースラブリッジー
その戦闘光景を見ていたリンディは異常事態にあるにも関わらず、少し微笑んだ。
「(クロノったら、あんなに友達ができたのね)」
我が子の成長に少し喜ぶが直ぐに顔を引き締め。
「私も出るわ!庭園内で、次元震の進行を抑えます!」
それぞれが、それぞれの成すべき事を成す為に行動していた。
だが、金色の雷と紅蓮の大地は未だ戦場に訪れずにいた。
全然進まないや・・・・・・。
何か時々この小説消そうかなっと思います。