その日夕方の並森の河川敷に一人の少年が歩いてきた。
小柄な背丈に真紅の髪に紋章が彫られたような紅い瞳をしたこの少年は世界最大のマフィア ボンゴレファミリー創設にも関わったマフィア シモンファミリーのボス古里炎真、所々服がボロボロなのは持ち前の不運とおっちょこちょいによるものだが。
今日彼は河川敷に住む野良猫達にエサをあげるためにやって来た、最近乱暴者の野良猫がいるせいで河川敷にいる野良猫達の数が増えたようでいつもよりエサを多く持って来ていた。
炎真「チチチチチ」
猫達にエサの時間だよと教えるような声を出す炎真、すると野良猫達がやって来た、炎真はエサ用の皿を出しエサを入れて猫達に与えるがエサを食べようとした猫達は一方の方向に目を向ける。
炎真「?どうしたの、あっ!」
そこには乱暴者の猫が唸り声を挙げながら佇んでいた。だが次の瞬間、異変が起こった!
乱暴者の猫「ガルルルル、ガアァァァァーーーー!!!!」
炎真「な、何!?」
なんと!普通の猫より一回り大きい体型をしていた猫の身体が突然膨張し、巨大な象のような怪物に変化したのだ!怪物となった猫(略して怪猫)は炎真と猫達を「獲物」と定めたのか身体と同じように巨大になった手に爪を立てて炎真達に襲い掛かる!
炎真「!?」
猫達を守るためを盾になろうとする炎真、ヤられる‼っと衝撃に備えて目を閉じるが突然。
ダダダダッッ!
何かの炸裂音に目を開けると横から何かに攻撃されたように倒れそうになる怪猫、炎真はチャンスと考え猫達を逃がし攻撃があったであろう方向に目を向けると目を見開いた。
???「・・・。」
???「・・・。」
金色の髪をした黒い杖を持ち露出の高い黒衣を着た少女とオレンジ色の体毛をした大型犬が空中に佇んでいたのだ。
炎真(お、女の子と犬が空を飛んでる!?)
驚く炎真を尻目に少女と犬は怪猫に目を向ける。
犬「フェイト、あいつだよ。」
炎真「い、犬が喋った!!!!」
犬「あたしは狼だ!!!」
フェイト「ア、アルフ!そんな事よりあの猫さんが?」
アルフ「そんな事って・・・あぁアイツが持ってる、大方エサか何かと間違って喰っちまったんだろうね。」
フェイト「じゃあ始めよう、そこの人。」
炎真「え?僕?」
フェイト「直ぐに逃げてください、ここは「フェイト!!」!?」
怪猫「ガアァァァァ!!
怪猫はその体型から想像できない俊敏生で少女に近き攻撃しようとするが少女も物凄いスピードで交わす。
炎真(早い!ツナ君にも負けていない!)
炎真は無二の親友と同じぐらいのスピードで移動する少女に驚きを隠せない。アルフと呼ばれた犬は直ぐに少女の元に移動する。
アルフ「フェイト、アイツ見かけ以上に早いよ、どうする?」
フェイト「アルフが牽制して、私は隙をついて封印するから」
アルフ「了解」
アルフはそう返事をすると怪猫の方へ突っ込んだ!
炎真「危ない!え?」
思わず間抜けな声を出す炎真だが仕方ない、何故なら突っ込んだ犬の身体は突然光るとオレンジの髪をした女性に変身したのだ。
炎真「え?えぇーー!!犬が女の人になった!?」
アルフ「あたしは狼だ!!!!」
ドカッ!
炎真にツッコミをいれつつ怪猫の横面にパンチを叩き込むアルフ、怪猫は大きくふっ飛び、地面に激突する。
炎真「す、凄い。」
アルフ「良し!フェイト、もう良いよ!」
フェイト「うん、それじゃ」
にゃ~
炎真・フェイト・アルフ「ッッ!!??」
三人は怪猫の近くに目を向けるとそこには逃げ遅れた子猫がいた!
怪猫はギランと目を向けると子猫に食べようと口を開く!
アルフ「ヤバ!」
フェイト「危ない!」
急いで向かう二人だが間に合わない、子猫が食い殺される姿が二人の頭に浮かぶが怪猫の口は子猫に届かなかった。
ドカッッッ!!!
先程のアルフのパンチより凄い音が辺りに響くと二人の近くに怪猫がふっ飛んできた。
フェイト・アルフ「!!??」
二人はいきなり自分たちの近くに飛んできた怪猫よりも子猫がいた地点に目を向けるとそこに、先程の少年がいたが二人は少年の姿に驚いた、紅い手甲と紅い炎、そして少年の額にまるで角のように燃える真紅の炎を燃やしていた。これが古里炎真の戦闘状態である。
炎真「ここは危ない、すぐにお逃げ。」
子猫の方を顔を向け、子猫を逃がす炎真、炎真は両手の炎を噴射させフェイト達の近くに飛ぶ。フェイト達は突然変化した少年に警戒心を向ける。
フェイト「あなたは一体?」
アルフ「何だよお前!その姿は!?」
炎真「君達、アイツを倒すにはどうすれば良いの?」
炎真の言葉にフェイト達は軽く困惑し、フェイトは炎真に尋ねる。
フェイト「あ、あの、貴方は時空管理局の魔導師ですか?」
炎真「時空管理局?魔導師?いや、僕はそんなんじゃないけど」
アルフ「嘘つけ!だったらその姿は何だよ!魔導師じゃなかったらなんだつんだよ!」
アルフは喚くが怪猫が再び起き上がりそうになり三人は怪猫に目を向ける。
炎真「アイツを動けなくすれば良いんだね。」
フェイト「え?えぇ、動けなくすれば後は私があの子の中にあるものを封印します。」
炎真「分かった」
アルフ「分かったってどうすんだよ!お前!」
炎真「こうする!!」
炎真が怪猫に手を向けると手のひらから魔方陣みたいなのが手の周りには文字が浮かび上がった、すると。
ドカンッッ!!!
怪猫「グガアァァァァッッ!!!!」
フェイト・アルフ「!?」
突然何かに押し潰されるようにその場に倒れ伏す怪猫、そしてその現象に驚くフェイト達。
アルフ「な、何!?何が起こってんの!!」
フェイト「これは!」
炎真「大地の重力」
そうこれこそ「大空の7属性」と対となる「大地の7属性」の一つ「大地」の特性「重力操作」である。怪猫は必死に逃れようとするが全く身体は動かず唸り声を上げるのが精々だった。好機と見た炎真はフェイトに言う。
炎真「今だよ!」
フェイト「バルディッシュ!」
BD「封印」
黒い杖から電子音が聞こえる杖の先からと金色の魔方陣が浮かび、金色のリボンが怪猫を包み込みリボンを解くとそこに大柄な猫と宝石があった、炎真は猫の傍に行き戦闘状態を解除し猫の身体を揺すると猫は起き上がってきた。猫は何故自分はこんな所にいるんだと辺りをキョロキョロし炎真と目が合う。
炎真「良かった怪我はないようだね。」
猫「!!??」
どうやら猫は炎真に潰されかけた事を思い出したのか全身と毛を逆立たせた。
炎真「もう落ちてるものはあんまり食べないようにね、後他の猫達に乱暴しちゃダメだよ」
コクコクコクコク
首が千切れんばかりに縦にふるとすぐに逃げ出した。そして炎真は猫を怪物にした原因かもしれない宝石を持つが。
フェイト「それを渡してください」
フェイトは炎真の持つ宝石を渡せと炎真に近付く、アルフはいつの間にか犬いや狼の姿に戻り炎真に迫る。
炎真「え?君は」
フェイト「それは貴方が持っていても意味のないものです、私に渡してください。」
アルフ「さっさと渡しな(ザッ)」
炎真「え?えっと(ジリ)」
近付こうとするアルフ、後ずさる炎真。
アルフ「(ザッ)」
炎真「(ジリ)」
アルフ「(ザッザッ)」
炎真「(ジリジリ)」
アルフ「(ザッザッザッ)」
炎真「(ジリジリジリ)」
アルフ「ハッハッハッハッ」
フェイト「アルフ??」
炎真「!!」
アルフ「ワォ~~ン!!!!」
炎真「うわーーーーーー!!!!」
フェイト「え?ち、ちょっとえ?アルフ!?」
何故か突然雄叫びを上げて炎真に飛び掛かるアルフとそのアルフから逃げる炎真、相棒のいきなりの変貌に戸惑うフェイト
アルフ「ワンワンッッ!ワン!」
炎真「助けて~~‼」
フェイト「アルフ!え?ま、待って~~‼」
逃げる炎真とその炎真を追うアルフとそのアルフをさらに追いかけるフェイト(一目に触れそうなので黒衣から私服に変わった)。
フェイト《アルフ!どうしたの!?》
アルフ《わ、分からないよ、ででもコイツを見てると無性に追いかけたくなっちゃったんだ!!!あぁもう待て~~‼コイツ!!!》
フェイト「ええぇぇ!」
炎真「何でーーーーーーー!!??」
この奇妙な追いかけっこを黄昏時に輝く一番星が見つめていた。
後に「金色の閃光」と云われる少女と「大地の炎帝」と云われる少年の出逢いは奇妙な追いかけっこから始まった。
ーオマケー
追いかけっこの最中、炎真達は海鳴に向かうトラックとすれ違いその荷台には炎真の親友が目を回して気絶し、その隣に黒スーツを着た赤ん坊がまったりと寛いでいたのを炎真達もその親友達も知る由がなかった。
どうでしょう?次回はシモンファミリーとフェイト・アルフの会合です。