ーリンディsideー
アースラに戻っているリンディは、モニタに映し出された戦況を見据えながら、オペレーター達の報告に耳を傾けていた。
「防衛プログラム、管制融合騎との分離を確認!」
「よし!」
「まだ終わってはいないわ。『アルカンシェル』、発射待機」
「「はいっ!」」
リンディは、『対艦反応消滅砲 アルカンシェル』の発射準備を進めていた。
ークロノsideー
クロノは守護者達が乗るヘリコプターとともに現場に到着すると、新たに得たストレージデバイス、『デュランダル』を取り出した。
「デュランダル、少し力を借りる」
ー雲雀sideー
雲雀は真っ白い空間で、裸体を晒したはやてと、管制融合騎の少女を見据える。
「『夜天の魔導書』と、その『管制融合騎リインフォース』。この身の全て、御身をお守りいたします。ですが・・・・」
「ん・・・・?」
ボンヤリと目を開くはやてに、リインフォースはゆっくりと口を開く。
「『ナハトヴァール』の暴走は止まりません。切り離された膨大な力が、時機に暴れだします」
「んん・・・・まあ何とかしよ」
はやてが虚空に人差し指を立てると、そこから『闇の書』いや、『夜天の書』が現れた。
「わたし達だけやない。色んな人達が、力を貸してくれるから」
はやては雲雀に目を向けると、雲雀は仕方無さそうに目を閉じて頷いた。
「行こか、リインフォース」
「っ、・・・・はい! 我が主!」
そう言って光となろうとするリインフォースは、雲雀を見据える。
「貴方には面影がある。“かつての主”の面影が・・・・」
「生憎と、僕は“彼”とは違う」
「ですが、“あのお方”と同じ、誇り高い孤高の魂が貴方にも感じます。どうか、主の力になってください」
「・・・・ふん」
素っ気なく答える雲雀に笑みを浮かべたリインフォースは、そのまま消えるーーーー。
しかし次の瞬間、はやての身体に白い魔力光が集まっていった。
「雲雀さん・・・・」
「・・・・・・・・」
はやてが片方の手を出すと、雲雀は渋々といった態度で、その手を握り、はやても一瞬苦笑しながらキリッと顔を引き締め、『夜天の書』を起動させた。
「管理者権限、発動。リンカーコア復帰。『守護騎士システム』、破損回帰」
はやては独りでにパラパラと捲れ開かれた『夜天の書』のページを綴ると、はやての周りに、桃、赤、緑、青のリンカーコアと、頭上に紫色のリンカーコアが現れた。
「おいで、わたしの騎士達・・・・!」
すると、二人のいる空間が光に包まれーーーー。
ーツナsideー
ツナ達は、海面に現れた巨大な“穴”から這い出ようとする異形を見据えていた。
「・・・・来たぞ」
リボーンの言葉に、一同が空を見ると、紫と赤と緑と青の魔法陣が、白い光を中心に展開され、白い光が柱のように天と海を貫いた。
そして光が収まるとそこにはーーーー。
白い光の玉を中心に展開された紫の魔法陣の上に立つは、『烈火の将 シグナム』。
赤の魔法陣の上に立つ、『鉄槌の騎士 ヴィータ』。
緑の魔法陣の上に立つ、『湖の騎士 シャマル』。
青の魔法陣の上に立つ、『盾の守護獣 ザフィーラ』。
主を守護する騎士達が、復活した。
そして、中心の光の玉が砕けると、融合騎と同じバリアジャケットを着て、十字架型のアームドデバイス『騎士杖 シュベルトクロイツ』を持ち、傍らに小さな光と『夜天の書』があり、シュベルトクロイツを握っていないもう片方の手を紫色の小さな雲、『雲針ネズミのロール』を足場に立つ雲雀恭弥と握った。八神はやての姿が現れた。
「はやてちゃん!」
「雲雀・・・・!」
なのはとツナが二人の名を叫び、はやてはにこやかな笑みを浮かべ、雲雀は「ムッス~!」とした顔となって、はやての手を離して、足場の雲を作って離れる。
雲雀が離れると、はやてはシュベルトクロイツを天に翳す。
「夜天の光に祝福を! リインフォース、ユニゾン・イン!」
すると、はやての傍らにあった小さな光がはやての身体に入り込むと、はやてのバリアジャケットに、白い上着と黒い籠手、金の装飾のスカート、白いベレー帽、そして背中と腰に黒い羽が6枚展開されると、なんとはやての茶色い髪が、プラチナブロンドとなり、瞳の色も青空のように澄んだ色へと変わった。
「・・・・・・・・」
「「「「・・・・っ!」」」」
岩柱に降り立った八神家一同。守護騎士達は変貌した主に驚く。
そんな騎士達の中で、ヴィータがはやてに近づく。
「はやて・・・・」
「んん・・・・」
泣きそうな顔たなるヴィータに、はやてはにこやかに頷いた。
「すみません・・・・」
「・・・・・・・・」
「あの、はやてちゃん・・・・私達・・・・」
シグナムとザフィーラ、そしてシャマルも、主に内緒で犯してきた事を謝罪しようとするが、はやてはーーーー。
「ええよ。みんな分かっとる。リインフォースが教えたくれた。まぁ細かい事は後や。とりあえず今は・・・・おかえり、みんな」
はやては慈愛に満ちた笑顔で両手を広げる。
「あっ・・・・うっ、うう・・・・ううっ、うっ、うわぁぁぁぁぁぁ! はやてぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
泣きじゃくりながら抱きつくヴィータを、はやては優しく受け止め、シグナム達も笑みを浮かべた。
「・・・・・・・・・・・・」
すると、階段のような形となったロールの雲を伝って、岩柱に雲雀がやって来ると、ザフィーラとシャマルがソッと頭を下げ、シグナムも複雑そうな顔で頭を下げた。
続いて、ツナ達も降りてきた。
「・・・・・・・・・・・・」
「アハッ!」
はやてがそちらに顔を向けると、ツナとなのはは笑みを浮かべ、リボーンと炎真とフェイトも笑みを浮かべた。
「すまない! 水を差してしまうんだが!」
上空からクロノの声が聞こえ、一同がそちらを向くと、クロノとユーノとアルフ、そした草壁が操縦する守護者達を乗せたヘリコプターがやって来た。
「時空監理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。時間が無いので簡潔に、事態を確認したい。あそこの黒い淀み」
クロノが指差したのは、海面の穴から出ている触手だった。
「あれは、『闇の書』の防衛プログラムで、あと数分で暴走する、間違いないか?」
「うん。『自動防衛システム・ナハトヴァール』」
『暴走は周辺の物質を侵食し、ナハトの一部にしていく。臨界点が訪れなければ、この星の1つくらいは、呑み込んでしまう可能性がある』
はやての言葉を、小さい姿となったリインフォースが捕捉すると、一同は驚愕したような顔となる。
「停止のプランは用意してある。後は、こちらで何とかする。・・・・と言いたい所だが」
クロノは待機状態のデュランダルを起動させると、デュランダルは杖の形態となり、クロノの四方に剣が展開され、デュランダルを岩柱にドンっと、突き立てると、強烈な冷気が漏れた。
「協力者は多いほど良い。守護騎士の皆は『闇の書』の呪いを終わらせるため。なのはとフェイト達はこの街と、この世界を守るため。ボンゴレは『初代ファミリーが残した因縁』に決着を着けるため。協力してもらえるか?」
事前にリボーンから『因縁』について聞かされていたクロノがそう言うと、一同は了承するように頷き、リボーンが一同に向かって口を開く。
「良し。話は決まったな。それじゃ全員、『闇の書』の呪いと因縁を、死ぬ気で終わらせるぞ!」
『おうっ!』
『うんっ!』
リボーンの言葉に、全員が力強く声をあげた。