かなり杜撰に書いてしまいました・・・・。
これはーーーー『闇の書事件』が終わりを迎えて暫く経ったある日の八神家。
その日、突然はやて達の家に、ツナとリボーン、そして、スーツ姿をした柔和な笑みが良く似合う品の良さそうな老人が訪ねてきた。
「ツナさん。このおじいちゃんは誰なんですぅ?」
「この人はーーーーボンゴレ9代目だよ」
「「「「「「っ!!?」」」」」」
ボンゴレ9代目。つまり、ツナの先代のボンゴレファミリーのボスである。
はやては驚愕し、守護騎士達は片膝を付いて頭を垂れた。
「そんなに畏まらなくて良いよ。八神はやてちゃんに、ヴォルケンリッターの皆さん。今日は、君達に渡したい物があるので、持って来たんだよ」
そう言って、9代目は懐から、古い大きめの木造の箱を取り出した。
「えっと・・・・9代目さん。これって何ですか?」
「初代雲の守護者アラウディが残した遺産だよ」
「初代雲の守護者さんの・・・・?」
◇
リビングに行った一同は、テーブルの上に置かれた箱を見ながら、9代目が話を始めた。
「これは、初代雲の守護者が、もしボンゴレファミリーが『夜天の魔導書』と出会った時に開封するように伝えられていた物だよ。リボーンから報告を受けてね。君達に渡すために持ってきたんだ」
そう言って、9代目が箱の鍵を解錠すると、箱の中身が露になった。
ソコに入っていたのは、銀製の懐中時計が五個と一個の指輪が納められていた。
「これって・・・・?」
「懐中時計だな。初代<プリーモ>と守護者達が金の懐中電灯を持っていたが、お前らには銀の懐中時計か。これはどうやら、初代雲の守護者から、お前らへの贈り物のようだぞ」
リボーンの言葉が真実であるかのように、それぞれの懐中時計の蓋の表面には、守護騎士達の証のような模様が刻まれていた。
炎を纏った剣。大きなハンマー。ペンデュラム。狼。そして十字架。
間違いなく、これはリインフォースと守護騎士達への贈り物である事が分かった。
シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ、リインフォースは、それぞれの物らしき懐中時計を手に取り、蓋を開けた。
「「「「「ーーーー!!」」」」」
「???」
その時、五人の目が潤んだ。はやては首を傾げてリインフォースの持っていた懐中時計を見るとソコには。
アラウディと守護騎士達が写された、たった一枚の写真が納められていたのだ。
「・・・・皆、これって?」
「たった一度だけ、主アラウディがボスやエレナ殿に頼まれ、渋々ですが、私達と撮った写真です・・・・!」
その写真には、雲雀と瓜二つの容姿をし、金髪にコートを着たスーツ姿の男性が大きめの椅子に座り、その周りを、ボンゴレ伝統のスーツを着用したリインフォースとシグナムとヴィータとシャマルが立ち、椅子の傍らに狼形態のザフィーラが座っていた。
「この人がアラウディさんやな。ホンマ改め見てみると、雲雀さんや風<フォン>くんにそっくりやな~」
「ん? 懐中時計の裏に何か書かれてるよ?」
ツナに言われ時計の裏を見ると、確かに文字が刻まれていた。
「これは・・・・もしかしたら」
シャマルが全員の懐中時計を預り、テーブルの上に置き、文字を文章になるように並べるーーーーそして。
「これって、イタリア語?」
「「「「「っっっ!!!??」」」」」
その文章を読んだ瞬間、ヴォルケンリッター全員が、驚愕し、涙を流した。
「み、皆!?」
「どうしたの? なんて書いてあるの?」
「・・・・こう書かれてあるぞ。【我が最愛なる騎士達に、安らぎと幸福が訪れる事を願う。 元夜天の主・アラウディより】、ってな」
リボーンがそう説明すると、ツナとはやても肩を揺らし、少し涙ぐんでいた。
「その木箱と一緒に保管されていた記録によると、初代霧の守護者D・スペードが君達を封印し、アラウディと交戦した。辛くも勝利したアラウディは、そのままD・スペードを粛清しようとしたが、プリーモがそれを止めた。D・スペードはその時に、プリーモにボンゴレから身を引けと進言した。さもなければ、ボンゴレファミリーとD・スペードの間で内部抗争が発展する。このまま自分が居続ける事で無用な争いと血が流れる事を危惧したプリーモは、ボンゴレを引退し、初代雨の守護者朝利雨月からの勧めもあって日本へと行き、そこである藩主の娘と結婚し、『沢田家康』と名乗って生きていたのだ。そして、アラウディはそのまま門外顧問組織CEDEFを創設し、秘密裏にこの箱を隠してきたんだろう。いつか、君達とボンゴレが再び出逢う日を信じてね」
「「「「「・・・・!!!」」」」」
守護騎士達は泣いた。主アラウディは自分達の事をあまり気にていないとすら思っていた。
【アラウディさんは、貴女達の事をどうでもいいだなんて思っていないわ】
【そう、なのか?】
【でもよ、アタシらをジョットに預けて融合騎だけ連れて行ったじゃねぇかよ?】
【それはね、アラウディさんは融合騎さんから聞いたようで、スペード達からも聞いたわ。貴女達が長い間ずっと、血生臭い戦場に立って戦っていたって。それで貴女達にはこれから、心穏やかに過ごして欲しいって思って、アラウディさんはプリーモに預けたのよ】
【そう、なのかしら・・・・?】
【きっとそうよ。信じてあげたら、貴女達の主様を】
【エレナ殿・・・・】
エレナの言うとおり、主は自分達の事をちゃんと思っていてくれた。そして、また会えると信じてくれて、自分達との思い出の写真を添えて、遥か時を越えて贈り物をしてくれた。それが嬉しくて堪らなかった。
「皆、良かったな・・・・!」
「「「「「は、はい(うん)・・・・!!」」」」」
はやてが感動したように騎士達に声をかけると、涙混じりに守護騎士達が返事をした。
「八神はやてちゃん。そして、これを君に・・・・」
9代目がはやてに渡したのは、紫の宝石に十字架の紋章が連なった指輪だった。
「これって?」
「その銀時計がヴォルケンリッターへの贈り物なら、そのリングは現在の主への、アラウディからの感謝と騎士達を任せると言う贈り物だろうね」
そう言われ、はやてはリングを嵌めた時、一瞬だけ、声が聞こえた・・・・。
ーーーー彼女達を任せるよ。
「っ!」
そう、ほんの一瞬の時、アラウディからのメッセージが聞こえたのだ。
「はい・・・・この子達の事、私が守ります・・・・」
そう決意したはやての指に嵌めたリングから、僅かだが、『雲の死ぬ気の炎』が立ち上がっていたのを、ツナとリボーンと9代目は見逃さなかった。
「(リ、リボーン・・・・!)」
「(どうやらあのリングも、炎を発現するリングのようだな)」
「(か、回収する、訳にはいかないよな・・・・?)」
「(心配は要らないよ綱吉くん)」
「(9代目?)」
「(彼女は優しく、そして聡明なお嬢さんのようだ。リングの力を使おうとは思わないだろう)」
9代目がそう言って、ツナ達も黙る。
それから守護騎士達は、何処へ行くにもその銀時計を持って行き(ザフィーラは首輪のように首に下げていた)、はやてはリングをマモンチェーンでネックレスのように首に下げるようにした。
9代目はその後、アリサとすずか、リンディたち時空管理局員とお茶をしたり、翠屋に行くと、士郎と旧交を温めたりして、僅か数日だったが、充実した時間を送った。
◇
そしてーーーー9代目が日本を発とうとする時、なのは達も見送りに来て、隠れている護衛に守られながらその場を去り、飛行機に乗ろうとした時に、幼い男の子がやって来た。
護衛が警戒したが、9代目が制した。
「あの、これ落としたよ」
男の子が渡したのは、9代目のハンカチだった。
「ああ、これはありがとう坊や。君の名前は?」
「うんっとね、『嵐山輝二<あらしやま こうじ>』、七歳です!」
「そうか、では輝二くんありがとう」
「うん! お父さんとお母さん、お兄ちゃんと妹が待ってるから、バイバイ!」
そう言って、男の子は少し離れた位置にいた家族の元に走っていった。
「・・・・・・・・」
9代目はハンカチを渡された時に、その男の子の中にーーーー『炎』が見えた。
「・・・・どうか、あの少年に幸があらん事を」
まさかこの偶然に出会った少年と、数年後に再会する事になるとは、9代目も、勿論その少年も、思いもしなかっただろう・・・・。
はやては雨属性だけでなく、雲の属性を持っています。
そして最後に現れた少年は、10年後くらいになのは達とも出会います。