インフィニット/ストラトス 《GOLDBURN》   作:ビブロス

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足りない物は?ー対魔忍スケキヨマスクマン~決壊アリーナ~ー

「何で卯都木先生が一夏さんと戦うんですの?」

 

アリーナがざわつき、そこかしこで声が挙がる。そんな中、セシリアは不思議そうに一夏達を見ている。正直、俺もなんで摩耶ちゃんが出てきたのかさっぱりわからない。

 

「摩耶ちゃん……、どうしてこんな事を……、一夏に何をひょあぅうううう」

 

「ん?どうしましたの?霧島さん?」

 

「いや、にゃにもにゃひぃぃぃ」

 

どうしたんですの?みたいな顔でセシリアは不思議そうな顔を向けてくる。襲い来る快楽を理性で抑えつつセシリアの俺とは反対側に座っているシャルルちゃんを睨む。シャルルちゃんは心底楽しそうに俺を見つめながらキーチェーンがついたリモコンを指でクルクルしていた。

 

「セシリアさん、霧島さんはセシリアさんが近くに居るから嬉しくて緊張してるんですよ、ですよね?霧島さん?」

 

「そ、そうそう!セッシーがかわいいから緊張して口がまわりゃなひぃいぃぃぃのほぉっっっつ……!!」

 

「派手に回ってませんわよ」

 

おかしいですわよ、とセシリアは半ば呆れた顔で一夏達の方を向いた。ギリギリセーフである。俺がお尻の穴に"異物"突っ込んでるなんて知れた日にはセッシーからド変態の称号を頂くと共に二度と笑顔を見せてもらえない気がする。

 

そんなことになったら気が狂ってしまう。というか現在進行形でお尻の穴が壊れそうで発狂寸前ではある。何故こんなすっとんきょうなことになったというのか、これも全て悪魔の少女シャルルちゃんの蛮行のせいである。

 

まさか俺の部屋にあった『即イキ!尻穴爆裂ゴッドアナルパールローター!!浣腸スペシャルver』を引っ張り出してくるとは、セッシー用に買ったのに!あ、これもバレたらまずいか………。

 

シャルルちゃんは俺に意地悪そうに笑いつつリモコンを弄る。おのれぇ、リモコンのボタン一つで俺のアナルが爆破出来るといって調子に乗りおってぇ!許さんぞ小悪魔美少女めぇ!

 

「ねぇ霧島さん、何だか喉乾きませんか?」

 

「お金あげるから買ってくればひゅいいいいいいいいい!!」

 

「喉乾きません?」

 

「お茶かなぁ?!ジュース?!セッシーはなにかなぁ?!」

 

「お茶ですわ、一緒に行きましょう霧島さん」

 

「ああー、セッシーの優しさに心が洗われるんじゃひあいいいいぃいいいい?!」

 

「……お薬も買いましょうか」

 

「ちがう!頭おかしくなったとか、精神的な方じゃないの!」

 

ぎゃんぎゃん俺たちが騒いでる横で一夏がおっ始めていた。

 

 

 

 

 

 

正直に言えば、霧島との戦いを見た後だと卯都木先生に一発入れれば上等だろう、と思っていた。でも、今はそんなことを言ってる場合ではない、何がなんでも勝たないといけない。勝てば千冬姉に近付ける。

 

近付かなきゃ千冬姉を守れやしない。

 

腰を落としつつブースト、真正面から卯都木先生へと突っ込んで行く。当然のように卯都木先生は霧島を穿った"赤色の槍"をとんでもないスピードで飛ばしてくる。

 

だが、何とか目の端に移るぐらいのスピードだった。見えるなら後はタイミングを合わせるだけ。スラスターをねじ曲げ、強引に上半身を反らし槍を回避する。

 

「へぇ………避けるんですね」

 

「避けなきゃいけないでしょう?」

 

「なら、兄さんと同じ速度で攻撃しますね」

 

よそ見しないでね?と卯都木先生が微笑んだ直後、彼女が"五人に増えた"。霧島に最後にぶち込んだ技、このあとに複数の槍が同時に叩き込まれる。分身の原理も分からなければ、同時に槍を放つ原理もわからない。まさにファンタジーじゃないか。

 

でも千冬姉が言っていた『ISに出来る挙動』だと。分身なんて早く動けば何とかなる、早い挙動なんて瞬時加速だけ、しかしあれは一方向に、動けるだけだ。なら、超短期的な瞬時加速を連発してる?もしくは瞬時加速を意図的に複数のブースターでおこなってる?どちらにしても神業だし、俺が真似できる芸当ではない。

 

とは言うものの、単純に同時に複数の槍が飛んでくるだけだ。5本くらいポーン、と飛んでくるだけ。いきなり、瞬時に、と思うがどうせ飛んでくるの"一瞬"だ。

 

なので、地面に弐式を突き立て、それを"足場"に真後ろに跳躍する。これを槍が飛んでくる前に咄嗟に出来たことだけでも誉めて欲しいものだが、結果として槍を全部"回避"出来たので拍手喝采もらっても良いくらいに思えた。

 

「………なに?」

 

「うっ……はぁっっ!避けたっ!避けれた!」

 

「避けたくらいで喜んではダメですよ」

 

「そうです……ねっ!!」

 

左腕のショットガンを引き出し、二発撃つ。しかし、卯都木先生は赤色の膜のような物を展開し銃弾を防いだ。攻防一体でそのどちらもが驚異的なスペックを誇る。どう崩す?一夏は思案しながら前に一歩踏み込んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

「……なんですの?あの一夏さんの動きは?」

 

横でセシリアが驚いていた。無理もない、俺も驚いているのだ。明らかに前までの一夏の動きとは違う、というより、箒ちゃんと鈴ちゃんとの戦いでもあんな動きは見せなかった。

 

まるで、これが一夏の"本来"のスペックであり、それを今思い出したかのようだ。

 

「なんだか、急に覚悟決まってるというか、やるべきことが全部わかってるような動きだね」

 

だか、それ以上にうちの摩耶ちゃんの"動き"について来ている。見切ってはいないが、その行動のタイミングを把握している。俺との戦いを見ただけでそれを学習してる?そんなこと出来るのは極一部の人間だけだ。

 

面白くて口元が緩むのを抑えるのが難しくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「むんっっ!!!!!」

 

踏み込みつつ、拾い上げた弐式をそのまま卯都木先生に向けて打ち込む。しかし赤色の槍がそれを弾く。飛び散る火花。普通にやっても攻撃は彼女に届かない。

 

なら、届くまで続けるだけだ。

 

手首の角度を変え、スラスターで前に押し込む。槍を弐式で押し込み、切っ先を地面に突き刺す。そのまま槍に刃を沿わせ、卯都木先生の首もと向けて振り抜く。

 

直前、刃先が"二本目"の槍によって弾かれる。

 

「良い太刀筋です、本当に最近ISに乗り出した生徒とは思えませんね」

 

「そりゃ………あ、ありがとうございます」

 

「しかし……、小手先ではダメです、それに圧倒的に"足りません"」

 

足りない?何が足りない?

 

「わからないでしょうから、今から貴方に教えましょう、絶対に目を離したらダメです」

 

ニコリと卯都木先生が笑った瞬間、すべての視界が真っ赤に染まった。彼女の背中から大量の血色の何かが勢いよく"噴き出して"いた。

 

「な……!?」

 

「破裂の心臓(ラプタードハート)、いきます」

 

直後、血色の剣が大量に俺に向かって降り注いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マズイ!そう感じて俺はアリーナの縁まで乗り出した。俺が知っている物であれば完全に相手を仕留める代物だ。今の一夏でも致命傷になりかねない。絶対に止めるべきだ。

 

「ダメだ………!?摩耶ちゃんそれはダメだっあひぃいいいいいいいっっつ!?!?!?!」

 

「ちょっと!こんなときに何やってるんですの!?!変な声あげて!!!」

 

「いや!こりぇはりひゅうがあっひぇええ!!にょほおおおおおおお!!!!」

 

「あれ?リモコン壊れた?なんで?」

 

「止めてええええ!!にゃほおおおおおお!!!!!!ぬいてぇええええええ!!!!脱ぐから抜いてぇええええ!!!しゅごいきてる!しゅごいきてる!きてるきてるきてる!!!」

 

おもむろにズボンを降ろそうとするとそれを二人は必死でとめてくる。なぜだ、なぜこれを抜いてくれないのだ、もう限界なんだ、脱ぐしかないのだ。そうなのだ。というか多分、浣腸ビーズが割れて漏れてる、テンション上がって腹に力が入ったせいだろう。あかん、これはあかん。

 

「なんでこんなところで脱ぎますの!?馬鹿なんですの!?!」

 

「ばかになっひゃう!ア○ルばかになっひゃうののの!!!!」

 

「あ!?ア○ル!?!何いってますの!?落ち着きなさい!!」

 

「ここで、脱いだら社会的に終わるってば!!」

 

「おわらせてぇぇ!はやくこれおわらせてぇえええええ!!!にょほおおおおおおお!!!!」

 

こっちはア○ルから何か噴き出してしまいそうだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

降り注ぐ血色の剣、スラスターを噴かして卯都木先生へと"肉薄"する。こういうのは本人の近くに居れば飛んでこない、そう道理は決まっている……はずである。

 

「へぇ……、近付きますか」

 

「だっらぁ!!!」

 

肉薄したついでに弐式を卯都木先生の首元を狙う。急所を狙えば普通の人間であれば体が強張るものだ、それが隙に繋がれば勝機を見出だせるかもしれない。

 

「まあ、検討違いですけど」

 

卯都木先生の右ストレートが俺の顔面に凄まじいスピードで叩き込まれた。ISのシールドバリアと白式内蔵のエクソスーツが無ければ首ねっこ引っこ抜かれかねない威力だった。

 

「血色のこれは赤色の磁性流体とは違い、私の機体自体に電磁加速を付加してくれます、まあ、加速技ですね、ねぇ聞こえてます?」

 

「聞こえてっっつ……!!ますよっっ!!!」

 

「そうですか、なら思い切り行きますね」

 

キイイイ!!!と卯都木先生が加速しながら上半身を無限の形に動かしていく、前に鈴の親父さんの所で見たボクシング漫画にこんな風に動きながら繰り出す技があった。

 

避けないとマズイ。スラスターを全開で卯都木先生に向けて噴かした。しかし先生は俺の右足を思い切り踏みつけており、その場から一切動けなかった。

 

そして電磁スラスターの光の中から卯都木先生が勢い良く飛び出し、痛烈で高速な右フックが俺の左頬に強かに叩き込まれた。

 

意識と首が刈り取られそうになる。辛うじて繋がる意識が目線を前に向けると右側から卯都木先生の拳が飛んで来ていた。無理、避けられん。これが"デンプシーロール"。

 

右に振られる頭を真反対の左からぶん殴られて反対側まで吹き飛ばされる。脳味噌が効率良くシェイクされて意識が瞬く間に飛んで行きそうになるが、踏み留まらないと良いようにやられる。何往復されるかわかった物じゃない。

 

「ざっけてんじゃっっ……!!ねぇ!」

 

再度飛来する卯都木先生の右拳。スラスターを前に噴かして弐式を拳に向けて振り抜く。直撃。火花と共に刃先が砕けるが拳を止める事が出来た。

 

「どうだぁっっ!ええっ!?!」

 

「ええ、これで及第点です、次からもこの"感覚"を忘れずに、だから、"お休みなさい"一夏君」

 

稲妻が卯都木先生の拳に走ったと同時に弐式が焼き菓子のように砕け散り、持っていた右腕までもが明後日の方向にひしゃげていた。何をした?それを認識する前に音速を超える速度で213回拳を叩き込まれ、214回目でアリーナの外まで吹き飛ばされ、意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吹き飛ばされていく一夏を見て、居ても立ってもいられなくなり、外まで走ろうとする。が、快楽で腰が砕け、膝が生まれたてのバンビである。尻から痛烈な何かが生まれそうではあるが。

 

「いちひゃああああ!!」

 

「ズボンを上げてから一夏さんの所に行ってください!!」

 

立った瞬間、ガシィ!とセッシーが俺の足を掴み、俺のバランスが崩壊し、ノー受け身で腹から地面へと倒れる。急激に高まる腹圧と衝撃により浣腸液が入ったビーズが完全に割れ、直腸内壁に刺激が走り、"強烈な押し出す"力が発生する。しかしシャルルちゃんのせいでゆるゆるでガバガバな最終門番は役には立たず、押し出す力を抑える物は何もなかった。

 

しかし、このままでは社会的に死ぬのを待つだけである、まだ、まだ手はあるはずなのだ。そう、最終門番がゆるゆるなら栓をすれば良いのだ、そして栓は既に"刺さっている"。

 

人間の叡知を結晶によって死に追いやられてはいても、最後は人間の意志がそれを上回り、支配するのだ。意志と勇気こそが人類を人類足らしめ、そびえる壁を突破させてきた。

 

「にょほおおおおおおお!!!!おれは!負けたりなんかしにゃいんだかりゃあああああ!!!!!!」

 

身体は半分ほど負けているが、心までは負けてない。自由になんかさせないのである。左手で尻に突き刺さるそれを、ガバゆるな門番のせいで今にも抜けそうなそれを再び中へと押し込める。外へと逃げていた振動と運動が腹部へと伝達され、腰が砕けそうになるが立ち上がる。

 

意地と根性だけが俺を突き動かしていた。

 

「俺は!一夏の所へ!いくんだぁぁぁあ!!!!!!その前にトイレぇええええええ!!!!!!!!!でりゅうううううううううう!!!!!!!!」

 

そして、俺はアリーナの階段を駆け上がり、トイレへと走った。

 

 

 

まぁ、あと数メートルのところで決壊して間に合わなかったのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




にょほー!
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