原作をプレイしてからの閲覧を強くお薦めいたします。
生まれてから、たくさんの人を見た。
でも、誰もが私と目が合わない。
それは何故?答えは簡単。
「私が、見えていないから…」
私は見飽きた部屋を見渡した。
「お姉ちゃん……」
私の姉は私と違い、額縁から出ることさえ許されない。こうして心を持ち、自由に動けているだけでも幸せ…なのだろうか?
でも、私は外に出たい。外に出て、あの空を飛ぶ鳥のように、自由に……
「…………」
ふと、外を覗いた。この世界と外を繋ぐ唯一の扉である『絵空事の世界』は、こちら側から世界がうっすらと見えるのだ。
外には少女が1人。私と同じくらいの背丈で、胸元に赤いスカーフのようなものをつけた、人形のような少女だ。
少女は、明らかにこちらを見ていた。私と目が合った訳ではないが、この絵画が見えていることは確かだ。
小さな希望が見えた。私は少女に声をかけた。
「わ、私メアリーっていうの。よければ、おと、と、友達に…」
少女は私の声が聞こえないのか、他の場所を見ようと振り返ろうとした。
(そ、そんな………駄目、行かないでっ!)
チカチカッ
両者の世界で、電気が点滅を始めた。私の近くで佇んでいた『赤い服の女』がいつもの定位置に戻り絵画に変わり、あちらの外の世界ではさっきまでの喧騒が嘘のように静まった。
「な、何っ…?」
異変は、外の世界に繋がる。この世界と、外の世界が……
「繋がっ、た……!?」
少女はゆっくり、確実にこの世界への歩みを進めだした。
「お客さま……もてなさないと!あははっ……!」
私は、笑みをこぼさずにいられなかった。始めての友達。来客なんて、始めてだった。
(私の、始めての友達ができる!)
私がまず訪れたのは、無個性がいる緑の部屋だ。
「これからお客さまが来るの。いい?貴女がまず挨拶をするの。……ええっと」
私は記憶を辿って、挨拶の仕方を思い出す。こうした知識は本でしかてに入らないから、まったく厄介な物だ。
「えっと……そうそう。手を挙げて、こんにちわー!って元気よく言うの。せーの、」
「こんにちわー!」「ヴァー」
「………ああ、そっか。言葉は出せないんだっけ。じゃあもう、それでい
そろそろ、あの少女が帰ってくるころだ。いきなり私が出会うのはリスクが大きいし、私はあの絵画のあたりに戻ることにした。
絵画について外を見ると、少し大きな足跡が見えた気がした。でも、あの少女はくつが大きいし、気にしないことにした。
「はやく来ないかなぁ…?私、あの子と会ったらまず友達に――」
「メアリー、ソレハ無理ダヨ」
私の隣にすわっていた人形が、私の言葉を遮った。
「無理……?」
「ココカラ出ルニハ、ダレカとカワラナキャダメナンダヨ。ソレニ…」
「メアリー、キミハヒトリジャデラレナイヨ」
青い人形は、私にそう言っていなくなってしまった。
「入れ替わり……あの子を、犠牲に……」