戦闘民族は迷宮都市の夢を見るか   作:アリ・ゲーター

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4.戦争と

 穏やかな風に乗り雲が飛んでゆく。

 雲の落とす影が草原の色を変えながら通り過ぎる。

 草原には男が横になっていた。

 再び見えた太陽に耐えかねたように目をつぶり、大きなあくびをする。

 

「……戦争ねえ」

 

 男はやる気や気力というものがごっそり削げてしまったような、いかにも疲れた声を出す。

 

「だるいな」

 

 対策会議は揉めに揉めている。抵抗派も恭順派も現実を見ていない。

 己に割り振られるだろう仕事を思えばため息の百や二百は出るだろう。

 悪い予感しかせず、早々と肩に疲れを感じた。

「あ~あ」とひときわ大きくため息を吐き、身を起こす。

 

 ローレン・ケイスという男は敗北者だった。

 何に敗北したのかは自身でもつかめていない。だが、きっと何かに負けてしまったのだろう。

 元は迷宮都市(オラリオ)の冒険者だった。

 夢を見て、物語に憧れ、自らの力を試しにオラリオを訪れ、神の眷属(ファミリア)となり、日夜ダンジョンに足を運んだ。未知を求め戦い、仲間達と笑い、酒を酌み交わす。剽げているがそれなりに【ファミリア】を大事にする神と頼もしい先達、信頼できる友人、ソリが合わないが互いに負けられないと切磋琢磨する好敵手。

 彼の思う価値あるもの全てがそこにあった。

 だがその全てを手放したのも、彼自身だった。

 理解(わか)ってしまったのだ。自身が、生死ぎりぎりの境になった時、仲間を置いて逃げていってしまうような卑怯者なのだと。

 ある激戦、複数の【ファミリア】が混じり合い、四方八方から襲い来る強敵と戦う中、男はただ一人逃げ出した。

 記憶が飛び、気づけばオラリオの市壁の上で座り込み、(ほう)けていた。

 ローレンはその時思ったのだ──もう自分は冒険者ではないと。

 幽鬼のようにふらふらと彷徨い、目的もなくただ生きる日々が続いた。

 主神(かみ)の情けゆえか背中に刻んだ恩恵(ファルナ)は消えていない。神の恩恵を昇華させ、一段階の昇格(ランクアップ)を果たしたローレンの力は、オラリオでこそどこにでもいる第三級冒険者でしかなかったが、外に出れば別だ。ただ食うだけというなら十分過ぎるほどの力だった。

 当てもなく流浪し、気づけば故郷に帰っていた。

 無為徒食の日々が続く。

 どこから聞きつけたのか、ある日領主から腕を当て込んでの仕事の依頼があった。依頼という形をとっているものの実質的には命令だ。仕事内容は開拓領地の守備と奴隷の看守。平たく言えば用心棒だろう。

 ローレンは胸の中で笑った。今の自分に似合いだと。

 淡々と流れる日々。

 ある日、妙な子供が奴隷として買われた。通常の10倍の値で買われた子供は、それもそのはず、いずこともしれない神の【ファミリア】、野良の恩恵持ちだった。子供は、ヨーゼフの考えで、同時期に買われた子供の奴隷と同じ扱いにされた。ただオラリオ出身という事だけが、ローレンの心をわずかに揺らした。

 一年が過ぎるとその子供をローレンが鍛える事になった。

 子供の扱いなどは知らない。面倒くささを隠す事もせず相手をしていると、じきにその異常さに気づいた。

 それは異常という言葉では生ぬるいほどの異常。

 なにせその子供は、神の恩恵(ファルナ)など持ち合わせていない。

 それなのに、恩恵を受けたものと同等の力を持ち、速さを持つ。そして、それが当たり前のように、日々成長し続ける。

 獣人は亜人(デミヒューマン)の五種族の中でもとりわけ小分類される数が多く、世に知られていない種族もまた多いと聞く。猿のごとき尾を持つ子供もその一種だろう。そういった種族特性と考えるより他ない、とローレンは考えながら、同時に何か違うとも感じていた。

 ──それもどうでもいい。

 そう思いつつ、気づけば助言を与えている。ローレンはそんな自分に苦笑を漏らす日が多くなった。

 子供はその『力』だけではなく、不思議な所もあった。

 どこで覚えたか分からない、奇妙な倫理観を持っている。

 その年齢のものとは思えない気の回し方、複雑な考え方をする。

 何より、本来持っている在り方と性格が一致していない。

 既に子供はローレンよりも力が強く、速い。それでも手合わせで勝てないのは技術も経験もあるが、なによりその子供の持つ『ズレ』のせいで本来の力がまるで発揮されないからだった。

 おかしいのは人だけではなく、モンスターを相手にしても同じように力を発揮できない。

 ローレンは子供の相手など生まれて初めてだったが、それでもこの子供がとても風変わりなのはよく理解した。

 ──それはそれでいい。

 こんな僻地で弱いモンスターを相手どる限りは、大した問題にもならない。

 とてつもなく変わった子供だが、世に知られる事もなく、ここで出来た同じ奴隷の友達連中と育ち、死んでいくのだろう。

 ローレンはそう思っていた。

 

 □

 

 槍が天を向き、波のごとくゆっくりと動いてゆく。

 蹄鉄が街道の石を打ち、兵の着用する目の荒い鎖鎧(チェインメイル)が馬の揺れに合わせ鈍い音を立てる。

 鳥の視線から見れば、それは街道という川を逆流する津波のようにも見えた事だろう。

 ラキア王国の出兵。その知らせがもたらされたのは軍の出立より一日後の事だった。

 出兵を隠そうともしない、それに加えて隣国、国境を面した国、都市はこの好戦的な国に対して決して無頓着でいられないのだ。複数の情報筋をラキア王国に潜ませるのはもはや常識と言っても良い。

 ラキア王国、軍神アレスによる国家系【ファミリア】だ。

 君主含め兵士一人一人がいわば【アレス・ファミリア】の団員であり、その力は、よしんばその大多数がLv.1の【ステイタス】しかもっていないと言えど、オラリオのように突出した力を持つ都市以外にはとてつもない脅威だった。

 かつてクロッゾの魔剣を独占し、世界を暴れ回った時の力は無く、『神時代』──戦士の力量は量より質、と言われる時代とはいえ、それでもなお、三万を超える兵力を動員できるラキア王国はその他多くの国家や都市、近しい者たちにとっては脅威だったのだ。

 

「では、私はこのまま進軍すればよいのだな。マルティヌス、お前は?」

 

 金色に輝く髪、宝玉のように赤い瞳、同じ色の洗練された鎧。

 人とは文字通りに『外れた』美しさを持つ美丈夫が馬に乗り、笑みを浮かべてそう言った。

 男神(アレス)、ラキア王国の主神であり、軍神であり戦神だ。荘厳といって良い美しさとは別にその性惰は猪突猛進、そしてその神の性格をそのままに反映しているのがラキア王国というものだった。

 そのアレスに併走し、話す男の姿があった。

 壮年の男だった。若い頃はさぞや、と思わせる整った容貌を持ち、色の抜けた灰色の髪を後ろになでつけている。その額には豪奢な宝石をあつらえた額冠(サークレット)が輝く、戦陣における王冠の略装だ。

 マルティヌス、と呼ばれた壮年の男は自身の幼い時からまったく変わらぬ主神を見、答えた。

 

「私は今回、少し複雑な動きをします。切り崩し、攪乱、そして獲物を追う猟犬役でしょうか」

 

 王国の君主自らが日陰役に徹すると言う。

 それをまたいつもの事、とばかりにアレスは頷いた。

 

「搦め手が入り交じった戦は好かん、が……必要なんだな?」

「はい。もっとも、主軍が勝たなくては意味もありません。アレス様はいつも通り将達を叱咤していただければ」

「うむ! 任せておけ」

 

 しかし、と思い出したようにふとアレスは目を細めた。

 

「すまんな、マルティヌス」

「アレス様?」

「お前に愚王の名を着せている。実を知れば評価も裏返ろうにな」

「良いのです」

 

『俺はお前達と世界を駆け抜けたいのだ』

 幼少の頃、そう言って目をきらきらと、それこそ子供のような顔で自分に語った主神。マルティヌスの思い出せる最初の思い出。

 もっとも、とマルティヌスは苦笑した。

 

「オラリオはさすがにそろそろ諦めて頂きたいものではありますが」

「……む、そ、そうか? いや、しかしな、負けたままというのもな」

 

 ぶつぶつと小声になる軍神。

 マルティヌスは苦笑を深め、いたしかたないと思う。アレスとてオラリオを敵に据える事がどういう事か、それはよく理解しているのだ。理解しているが、それに従う事はできない。神としての在り方がそうだからだ。

 さて、と視線を街道の先へと延ばした。

 この分では息子(マリウス)も苦労する事だろうし、布石を打っておくかと。

 戦争には莫大な戦費が必要だ。神の恩恵(ファルナ)を授かった兵達による軍屯制、一部の関税撤廃による商業誘致、新産業の育成。微に大に手を打ち国を富ませた。

 個性的すぎる主神が表に立ち、それに引きずられるままというイメージ。『愚王』と称されるマルティヌスだったが、その実、それだけの戦争を度々繰り返してもびくともしない体制を作り上げてもいた。

 東の隣国、王国でありながら領主の力が強くなり過ぎ、分裂しかけているその国。

 ラキアの度重なる侵略により穀倉地帯を削り取られ、窮鼠が巣穴に潜り込むように連合し、北部に大規模な開拓を成功させ、再び富む兆しを見せている。

 ──そろそろ摘み頃だろう。

 この地を加えればラキアの地力はさらに盤石のものとなる。

 そう思い、マルティヌスは深く頷いた。

 

 □

 

 開戦の知らせから一ヶ月が経った。

 戦争が始まっても農場の暮らしは変わらない。少なくとも表向きはそうだった。

 前線からは遠く離れている。戦火に直接巻き込まれる事はない。

 ただ、戦のために供出されてゆく食料が増えた。

 地力が良いのか、昨年は豊作だった事もあり、飢える事はないものの、増える馬車に、そしてピリピリとし始めた上の者に、奴隷達もまた少しずつ不安を重ねていた。

 ひっきりなしに行き交う伝令、平常時の倍にも三倍にも増えたそれを知りつつも、戦況を教えられる事もなく、ただ日頃の仕事をこなすだけだった。

 むろん、噂は飛び交う。

 

 既に王都も陥落し、貴族達は恭順の姿勢を取っている。

 西の黒い盾が未だに国境を越えさせていない。

 ラキアの大群は領地をゆっくり飲み込みつつ東へ向かっている。

 ラキアは国をかすめただけで南へ向かってしまった。

 

 根も葉もない噂もあれば、誰かの漏れ聞いた話が出元になっているようなものもあったが、自軍優勢とか、早々に追い返したという話は少ない。

 長きにわたり、数年に一度も侵攻を受けていたような国ではそれも仕方ない事かもしれなかった。

 

 小さな仮小屋の中でちろちろと火が(くすぶ)っている。

 煙は三角屋根の天井に溜まり、やがて葺いた藁の隙間から抜けてゆく。

 天井には切り分けられた塩蔵の肉が吊され、火を使うたびに煙で燻される仕組みだ。アウルがいつからかモンスター退治のついでにと狩りを始めるようになり、獲物を持ってくるようになると、台所方から猟師の経験があるという一人の男を紹介されて教わったものだ。

 毎度毎度、皮も剥がず、血抜きもしないで持ってこられても手間がかかって仕方無い、という事らしい。

 少し考えれば当たり前だったのだが、持って行けば何とかするだろうとたかを括っていたアウルは、その面倒臭さを知り、冷や汗をかいたものだった。

 解体された肉の半分はこの付近一帯の台所方へ持ち込まれ、他の区域より豪華な食事になっており、それを知る一部の者はそしらぬ振りで食事をしに来たりもしている。

 塊のまま塩で水を抜き、七日ほど燻された肉は褐色に染まり、浮き出た脂で表面にツヤが出ている。吊り下げられたそれを下ろし、臭いを嗅げば、ぷんと良い香りがした。薪は付近で取れる木の実を落とす木だ。開拓地という事もあり薪そのものには不便がない。

 2(セルチ)ほどの厚さにナイフで切ると、温度が低いためか中はまだまだ赤い生肉の色をしている。

 ただ、アウルとしてはこの状態で焼いて食べるというのも中々好きな味だった。

 おき火に薪をくべ、火を強める。

 やがて火が落ち着き、炭火となったら串を打った肉を火の周りを囲うように炙った。

 熱され落ちる脂が串を伝う。一滴が火に落ち、香ばしい煙を上げた。

 焼き上がった肉を頬張り、咀嚼し、飲み込む。

 夢中で最後の一串を食べ終えると、アウルは「旨かった」としみじみ言い、まだ少々物足りなさそうな目でストックの肉を眺めると、首を振った。

 サイヤ人の食欲は旺盛だ、とにかく食べる。例に漏れずアウルもまた大食漢で、割り当てられる食事ではとても足りない。やせ細る、というほどではないものの、狩りを始めて自分で食を得るようになるまで、色々その他の手段で食べてはいたものの、とうてい満足できる量ではなかったのだ。

 思い出したように水を汲み喉を潤す。

 その顔が、ふと何かに気づいたように戸口に向いた。

 

「こんな時間になんだ?」

 

 独り言を漏らす。

 おぼろげながらアウルも気配というものを感じ取る事が出来るようになっていた。

 大きな気配ほど感じ取りやすい。モンスターを倒していくうち、あるいは狩りで獲物を求めているうちにいつの間にか身についていたものだった。

 アウルが気づいたのは小屋に近づくローレンの気配だ。

 神の恩恵(ファルナ)を受けている者は皆、気配が濃い。オラリオで聞いた、一般人でも、冒険者であるかないかを判別できるというのも、無意識にそういった『気』の濃さを感じ取っているからかもしれなかった。

 

 □

 

 星空──というには少し淀んだ空が広がっていた。

 青白い月が雲のふちを照らしたと思えば、ゆるゆると隠れる。

 枯れた、少々疲れた顔をした男の顔がカンテラに照らされ、伸びた影が揺れていた。

 呼びかけずとも物音で気づいたのか、仮小屋からアウルが怪訝な面持ちを隠そうともせず出てきた。

 ローレンはカンテラを軽く持ち上げ、よう、と言葉をかける。

 

「お前は初耳になるだろうがな、農場(ここ)は明日で多分潰されるぜ」

 

 驚きの色に染まるアウルの顔を見て、ローレンは肩をすくめた。

 ()()()()()()()()。説明に必要な事を頭に浮かべ、整理できず、頭をガリガリと掻いた。思いつくままにアウルに話す。

 先日からラキア王国の部隊が姿を現し、開拓農場と王都を結ぶ街道に布陣、降伏を迫っていた。

 王都ではラキア王国侵攻に合わせるように小貴族達の反乱、先年から問題となっていた野盗達が結託して物資の強奪を繰り返すようになり、とても支援できる状況ではない。

 そもそも王都や他の都市で蓋をされた形のここに兵が来れたのかという事だったが、おそらくは北の山越えだろうとローレンは言った。モンスターに悩まされるとはいえ、Lv.2の部隊長クラスが数人でも居れば可能だと。

 降伏を迫ってきた部隊の様子を実際に偵察してきた者の意見も裏付けになった。

 猶予はたった一日。

 交渉の余地もなく、翌日には攻撃に移るという。

 

「ま、奴さんにはこちらの戦力はバレバレ。時間を置かないのは少数精鋭で他のあちこちも切り刻んで行くつもりなんだろう」

 

 アウルは目を地面に落とし、何とか教えられた情報を消化するとローレンに目を向けた。

 ローレンとは師弟に近いものかもしれない、ただそれも仕事でやっていることのはず、情が沸いた……というのもあるのかもしれないが、アウルからすればそれほど親しみを感じさせられるような覚えはなかった。

 

「それで、あんたは何かやるのか?」

「ああ。別に逃げ出したって構わねえんだが……」

 

 そうまでして生きるのもダルいしな、という言葉を口の中で飲み込み。

 

「結局な、降伏はしないって事になった。明日、やれるだけやってみようって事だな」

「やれるだけって……」

 

 おいおいとアウルは呟く、ローレンは妙な、やさしげな表情で続けた。

 

「奴隷の男共を前に立てて、それぞれの区域のモンスター狩り班で攻撃して時間を稼ぐ。その間に」

 

 援軍を待つのだろうか。しかし援軍は見込めないと言ったはずだった。アウルは怪訝な顔になる。

 

「ヨーゼフと一部の連中のみ、俺が護衛になって逃がす。そういう段取りになった」

「それは……」

「ああ。お前らは捨てられたな」

 

 そうかと、アウルは思った。特に怒りも感じない、そういうものだろうとは思っていたからだ。

 ただ友達(ロイ)が築きかけていた足場が崩れてしまうのが残念だった。

 猶予もなかった、こうなったら知り合った二人だけでもどう逃がすか、それを考えなくてはいけない。

 唇を噛むアウルに、ローレンは、だが、と続けた。

 

「その前にちょっと夜襲でも掛けてみようかと思ってな」

 

 お前を誘いに来た、と言う。

 結局のところ、ヨーゼフも含め、会議で唾を飛ばし合った連中は皆判っていないのだ。【ステイタス】を昇華させた部隊長クラスが数人いる、Lv.1とはいえ神の恩恵(ファルナ)を受けた兵が小隊規模で居るという意味を。

 持ちこたえるどころか、ただ蹴散らされるだけなのだ。半刻ほども持ちはしない。

 そして複数の同レベル相手に足手まといを連れた状態で敵うわけもない。

 最初から破綻している目論みであり、現実が見えていないと。

 

「お前用に餌も用意しておいた」

 

 羊皮紙を三枚、アウルの前でひらひらと動かす。

 アウルにも見覚えのある物だ。

 

「こんな時だからだろう、夜襲で上手く行く可能性を囁いたら気持ち良く奮発してくれた。お前とお前の友達(ダチ)の証明書だ。ついでに後見人になって面倒見てくれるとさ。どうだ?」

 

 足下を見てくれる。

 アウルはそう思い、見透かされている事に口を曲げた。

 一般人、しかもまだ子供と言って良い年のミレイを連れて逃げても、これから戦場として荒れる事になるこの国を抜けるまでが大変──というレベルではない。

 

「……んで、その上手く行くっていうやり方は?」

 

 ぶすっとしたままそう言うアウルに、ローレンはニヤリと笑い、言った。

 

「部隊長クラス全員の生け捕りだ」

 

 その誰でも判る、判りすぎるほどの困難さに、アウルは正気かと目をむく。

 ローレンは肩をすくめ、肯定した。

 カンテラの灯りで影が揺れ、どこかで人の争いに呆れるかのようなフクロウの声が聞こえた。

 

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