しばらく翠屋のシュークリームの取り合いしていると、携帯に電話が入る
俺は楓にも聞こえるようスピーカーホンにして電話に出る
「どうやら合流できたようじゃな。では、次の世界に行ってもらおうか」
俺の転生させた神からだった
「次は『インフィニット・ストラトス』の世界に行ってもらう。お前達なら『IS』を持っていなくとも大丈夫じゃろう」
そう言ってこちらの返答も聞かずに電話を切られた
「…だそうだ。とりあえず準備をしろ」
そう言って俺は持っていく銃火器とナイフを選び始める
「おっ?よく見たらお前刀も持ってるのか」
楓の奴が、俺の武器を勝手にあさっていた
「勝手に人の武器をあらすな。自分のを使え」
「いや、私の武器ってナイフしかないんだよ。刀が欲しかったんだけど、自分で調達しろって言われてさ」
こいつを転生させた神は何を考えているのだろうか
「なぁ、できれば銃と刀、いくつか譲ってくれない?」
「…お前のもらった能力にもよる。何をもらったんだ?」
「あー…まぁ、それくらいならいいか。私がもらったのは『直視の魔眼』だよ」
「『直視の魔眼』…やはりというか、両儀式の力でも望んだのか?」
「まぁ、そんなところかな」
「なら刀だけ譲ってやる。銃だと相性が悪いだろ」
「それもそうか」
楓はそう言って刀を一本手にする
「だが、刀は置いていけ。今回はターゲットを確認しに行くぞ」
「確認?」
「まずは下見ってことだ。殺すにしてもタイミングが悪いと後が面倒だからな。だから殺しやすい場所とかの候補を決めておくんだ」
「なるほど」
楓は手にしていた刀を置く
準備を終えた俺達はホテルから出て街へと向かう
しばらくうろついていると、ターゲットを発見した
「あいつだね。どっか行くのか?」
「尾行しよう。なにか情報が掴めるかもしれない」
しばらく尾行していると、大きなデパートのような所に着いた
「それにしてもあいつ、女を侍らかしてるけど、そんなにモテる面かね?」
「特典で誘惑系のスキルを得たんだろう」
「なるほど。腐ってやがんな」
楓の言うとおりだ。なぜこうも頭の腐った連中が転生できるのだろうか
「あいつら、どうやら水着を買うみたいだな」
「となると…臨海学校の話あたりかな?」
「なんだ、楓はこの世界の原作を知っているのか?」
「かじる程度にはね」
「なら、始末しやすい場所やタイミングはあるかい?」
買い物をしている風を装って、ばれないように話す
「そうだな…水着に着替える時、風呂に入る時、イベントをクリアして気が緩んでいる時かな」
「なら、三番目で行こう。その方が打ち取りやすい」
「了解」
俺達はそのデパートで昼食を取った後、部屋に戻って最後の準備を整えるのだった