どうでもいいかもしれませんが、皆さんはヒロアカ第2期アニメPV見ましたか⁉︎かっこよすぎて、思わず涙出そうになりました。やっぱり堀越先生ってすごいですね!!
ちなみに私は青山君推しです。青山ガールズ&ボーイズに入りたい…
では、早速START‼︎
銀行内で男に縫い付けられた人々は男達の目の届くところに寄せられていた。
「何もしようとするんじゃねーぞ!銀行が五千万出してくれりゃあ済む話なんだからよ」
5人中2人はしなければならない仕事が終わったのだろうか、のんびりと構えているように見受けられる。警戒心をまだ持っているのは異形型と思われる腕が8本ある男と、身体が横にやけに太い男の2人。恐らく誰かが反撃に出ようとした時のガード役だろう。あとは交渉を未だに続けているリーダー格の男。
「…残り5分だ。さっさとしろ」
「…お願いしますから10分にしていただけませんでしょうか。手続き等大変なんです」
「ダメだ。それを妥協すればお前らはすぐにつけ込む。1分が2分、2分が4分、4分が8分と増えていく。そうして許容してしまうと高を括るんだろ。きっとこの人達は甘いから妥協してくれる、と。そうなってしまえば人というものは本来の力を発揮できない。
これはお前らのために妥協しているんだ。8分。これ以上は妥協しない」
そうして男は心の奥底で楽しんでいるかのような声を出す。
「なぁに、時間が過ぎればランダムに人が死ぬだけだ。お前には何の関係もない赤の他人だ。気楽に行けよ」
銀行内には再び沈黙が場を支配する。
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一方、優姫と珱九郎はどうやって入るか、そしてどうやって安全に人々を助けるかについて話し合っていた。
「裏口はどう?」
「入れはするだろう。5人で中を全部制圧なんて不可能だからな。複製の個性がなければ、だが」
「んじゃ、私が見てくるよ」
そう言って優姫が手をくるりと回すと、目の前に身長3cmほどの女の子が3人現れた。
優姫の個性は【雪女】自分の使い魔(小人て優姫は雪ん子と呼んでいる)を出せたり、雪を周りに降らせたりすることができる。
「見つからないように裏口とホール、トイレ前に行ってきて。着いたら視覚共有、よろしくね」
『はーい』
そう言って小人達は走り出した。
「あとは彼女達がつくのを待つことにして、やっぱり正面突破はダメかな?」
「人質に被害が出たらどうする。犯人達だけじゃないんだ」
「…やっぱそうか。
あっ、視覚共有完了した」
「どうだ?」
「…裏口には誰もいないみたい。隠れてるわけでもなさそうだし、あの子達が通っても何もないなら罠もないかも」
「なら裏口から突破だな……」
「トイレ含む他の場所には誰もいなさそう。あっ、操司くんも含めて皆一箇所に集められてる」
「犯人達の様子はどうだ」
「拘束されてるものを見るに、多分皆を1つに繋げてる何かがある。なんか、縫われてる?みたいな」
「個性だな。他のやつはどうだ」
「異形型は2人っぽい。腕が8本の大男とすっごいデブ」
「後者は異形型ではなくないか?」
珱九郎の問いに優姫は否定する。
「いや、絶対異形型。だってデブの顔が顔の部分にないんだもん。左掌に顔がある」
「…そいつは手袋をしてるか?」
「いや、してない。不用心だよね」
「……あといい。戻ってこい。バレると厄介だ」
「オッケー」
優姫が手をまたくるりと回すと小人達はその場でさぁっと溶けてしまう。
「異形型には勝てそう?」
「コソ泥してるような奴には負けん。あと、顔が掌にあるデブも任せろ」
「だと、残り3人か…」
2人が考えていると
パサリ
と音がして、2人の目の前に四つ折りにされた小さな紙が落ちてきた。
「これは?」
その紙を見て2人は顔を見合わせる。そのまま頷き合った2人は決まった作戦を行動に移すことにした。
運命の時まで、残り4分30秒。
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(さて、あとは何をしようか)
操司は頭をフル回転させていた。
この匂いは何の効果があるのかわからんが、いざという時のために呼吸は浅めにしてるから、これでダメならしょうがない。犯人達のタイムリミットは残り約5分はないな。あの銀行員の焦り様からして恐らく2分はオーバーする。その時間を稼ぐしかないか。交渉術は知らないな。ふむ…
そう考えつつ操司は自分に縫い付けられてる糸の一端に手を触れる。
この糸抜くときは痛くないのかな。痛いのは嫌だぞ。なら、あいつらを捕まえて無理やり解かせるしかないか。右手は床につけっぱなしだし、もうそろそろいけるかな?いや、糖分が足りないな。くそ。手があと5本くらい欲しい。
操司が思案していると、1人の銀行員が何やら手元を動かす素振りを見せた。それに反応しないほど男達は鈍くない。すぐに銃を突きつける。
「おい、お前!今何しようとした!」
「いえ、何も」
「ふざけるな!早く手を出せ!」
激昂する1人の男をリーダー格の男がなだめる。
「おい、そんなに怒鳴るな」
「…はい、すいません」
何も起こらなかったことにホッとしたのもつかの間、男は覆面のために顔が見えないはずだが、何故かにやりとしたように感じられた。
「こいつは死にたいって言ってるんだよ。おい、お前、殺してやれ」
「なっ」
「りょーかーい」
命令された男は銃を構える。銀行員は死を覚悟したのか、目をぎゅっと瞑る。
パァン
ポスッ
銃と銀行員の間に突如柔らかい壁が盛り上がり、銃弾はそれに当たってしまう。
「えーっとさ、さすがに殺すのはないんじゃない?」
そう言って立ち上がるのは、他でもない、操司であった。
「な、お前、縫い付けたはずだぞ!」
「あぁ、この糸のこと?」
そう言って操司は糸を男達に見せる。
「いやー、抜くときに痛みがなくてよかったよ〜。痛いのは嫌いだからね〜」
「おい小僧」
「ん、なに?僕には甘野操司っていう名前があるからさ、甘ちゃん、とか、操ちゃん、とかって呼んで欲しいな」
「あの壁は小僧の仕業か?」
そう言ってリーダー格の男は顎で柔らかい壁を示す。
「もう、甘ちゃんか操ちゃんって呼んでって言ってるじゃん」
「答えろ」
「はぁー、せっかちは損だよー。いつ血管切れちゃうかわかんないからさ。プッチンプリン並みにいっちゃうかもよ〜」
「答えろ」
操司は観念して、真面目な顔になる。
「僕以外に誰もいるはずないだろ。馬鹿かあんたらは」
「おまえら、撃て」
男の合図で一斉に銃が撃たれる。と同時に操司の前には柔い壁が幾つもそびえ立ち、すべてそれに防がれる。
「おぉ、怖い怖い。さて、次はこっちの番だね」
そう言った途端、男達の足元から男らを捕まえるようにコンクリートが纏わりつく。
「なっ!」
「おい、てめぇ!」
「くそ、動けねぇ!」
5人は瞬く間に顔以外を固められてしまった。
「ふふふ、5人とも、蛹みたいだよ」
「コンクリートを操れる個性か」
「残念、少し違います。まぁ、何だろうとあとおじさん達は警察のお縄につくんだから関係ないよね」
悔しそうな顔をする5人に操司はネタ明かしをする。
「僕は触ったものを操れるんだよね。だからコンクリだけじゃなくて、ほら」
そう言って操司はポケットに入っているグミの袋をふわふわさせる。
さらに操司は続ける。
「さて、今の気分はどう?おじさんたち。思いも寄らなかったでしょう。ヒーローにならまだしも人質に、しかも縛り上げたやつに今度は縛り上げられるなんて。まぁ、おじさんたちに最も足りなかったのは、その知力かな?あとは刑務所内でゆっくり反省会でもしておいてよ」
5人は黙って操司の話を聞いている。
しかし、その内の1人だけ、リーダー格の男だけが雰囲気が違う。操司がその男に目を向けると
「…………ふっ、ふふふっ、ふはははっ、ははははははははははははははは!!!!」
急にリーダー格の男が笑い出す。操司が厳しい目線を向けると
「ふふふ」
「くっくっくっ」
と他の男たちもつられて笑い始めた
「…なに、おじさん達。狂った?」
操司は5人を睨みつけ、いつ何があってもいいように警戒する。暫くするとリーダー格の男が話し始めた。
「はぁ、はぁ、はぁ。いやすまん。おまえが勝ち誇ってるのを見て無性に壊してやりたくなった」
「は?」
男はまだ嫌な笑みを浮かべ続ける。
「お前はまだ俺の個性を知らない。それがお前の敗因だ」
途端、男を拘束していたコンクリートが崩れ始める。
「!!!!!」
焦った操司は再び男を捉えようとする。纏わりつこうとしたその途端にその壁は崩れる。何度も、何度も繰り返すが全て無駄だった。
「…何だよおじさん、その個性。どんなチート?」
「いや、チートでも何でもない。確か操司だったよな。俺も自己紹介をしよう」
(なんだ、急に)
不審に思い目の前にいる男への警戒を怠らない操司に男は名乗る。
「俺の名は切屑崩土だ。個性は【崩し】目で見た無機物をパラパラと崩し去ることのできる個性だ」
「なるほど、そりゃ僕が君と相性良くないわけだ」
そう言いつつもう一度拘束を試みるが、今度は軽々と避けられる。
「その時点でお前には勝機はない。あともうひとつ。お前は死刑確定な」
「?そんなに簡単にあんたらから殺されるつもりはな『グサリ』…は?」
突如腹に何か冷たいものを感じる。操司が下を見ると、腹にはナイフの刃だけが見えていた。
「よくやった。照久」
「皆さんが捕まったときは少々焦りましたけどね」
背後にはナイフを何本も持った少年が。そう、先程操司の左側にいた少年。先程までぐずっていたはずの少年が、先程とは違う、しかし妖艶にも見える顔つきで操司を刺したナイフと同じものを持っていた。
「グッ、はぁ、はぁ。
てる、ひさ…くん?
なにしてんだよ。怒るよ?」
「ん?理解力ないねゴミ野郎。何してるも何もこういうことだ、よっ」
ヒュッと投げた2本のナイフは今度は操司の右肩と左太ももに突き刺さる。
操司は何とか立っているが、それこそ立っているのでやっとだ。
そこに崩土が話しかける。
「おまえの個性、一見万能そうだが、集中しないと使えないな。俺への攻撃中に黙り続けてたのがいい証拠だ。それに、ポケットにグミがあるんなら、糖分が原動力ってところか。後半は拘束のスピードが落ちていたことからも何らかの制限が来たことは明らかだな。
残念だったな。いい個性ではあるがお前自身の経験が足りない」
崩土が話している間もナイフは止まらない。1本、また1本と確実に操司の身体に突き刺さる。
刺さったナイフが10本に及ぶと、崩土はナイフ投げをやめさせる。
崩土はニヤリと嫌な笑みを浮かべつつ満身創痍の操司の側に立って囁くように続ける。
「どうだ。思いも寄らなかっただろう。一度捕まえたはずの男とおまえの隣にいた少年に殺されることになるなんてな。なぁ、お前に最も足りなかったものを教えてやろう。それは知力だ。あとは天国でゆっくり反省してくれ」
「切屑……!!!!!」
操司の、崩土に向けて必死に放った拳を軽々と避け、操司と距離をとった崩土は照久に命令する。
「照久、やれ」
崩土が言い終わると同時に照久は総勢20本とも思えるナイフを同時に投げつける。
(にげ、なきゃ。
でも、からだ、が、
うご、か、ない)
そのまま操司の身体は総勢30本のナイフを受け入れることに
ヒュウッ
カラカラカラカラカラカラァン
「操司くん、助けに来たよ」
「ちょっとばかし俺らの思ってた様子と違うけどな」
ならなかった。突如操司の目の前に突風が吹きつけ、ナイフは全て吹き飛ばされる。
操司が風の吹いてきた左側を見ると、そこには操司のことを誰よりもよく知る2人が。
その姿は操司にはとても眩く、暖かくて、
「もう大丈夫だ。後は俺らに」
「後は私達に」
『任せろ(て)‼︎」
思わず視界がぼやけてしまった。
「お前ら3人とも、死刑確定な」
今、悪と正義が対峙する。
運命の時まで、残り3分
という訳で第7話、操司くん頑張るの回でした。
臨場感等々伝われば幸いです。書いてては楽しかったです。はい。
オリキャラ再紹介
・甘野操司
→この物語の主人公。元々は天野総司(当時40歳)として物理の研究をしていたが、実験の不備によりヒロアカの世界へ転生してしまう。私立聡明中学校に入学する。身長は180cmを若干超えている。黒髪でサラサラしたストレートヘア。それ以外は、皆さんのご想像にお任せします。個人的には『鋼の錬金術士』のマスタング大佐と『HELLSING』のアンデルセン神父を足して2.1で割ってから少し美修整した感じです。
個性は【物質操作】触れたものを動かせる。動かすには糖分を大量に必要とする。触れている時間によって動かせる幅は変わる。3分ほど触れ続けていれば分子レベルで自由に動かせる(精密に動かそうとするほど糖分がいるためあまりやろうとはしない)。
てなことで、次回もお楽しみに〜