回復枠は俺がやろう   作:杉山杉崎杉田

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第5話

 

 

垣根帝督は暗部「スクール」のリーダーだ。学園都市の7人しかいない超能力者の第2位でもある。能力名は「未元物質」、この世に存在しない素粒子を生み出し、操作する能力だ。

そんな彼に、最近妙なツレが出来た。

 

「おう、なんかいいカップ麺あった?」

 

佐倉円理である。

現在、ブックオフ。漫画を読んでたら声を掛けられた。

 

「いや、最近は特になんもねーな。夏前だし」

 

「俺もだ。冬とかは良くあるんだけどな。何読んでんの?」

 

「亜人」

 

「ああ。あれか。面白い?」

 

「中々。全巻買う」

 

「金あんなーお前」

 

「まぁ、レベル5だし」

 

「ふーん」

 

「つーかお前、風紀委員はいいのかよ」

 

「今日はサボる」

 

「お、おう。思い切りがいいな」

 

佐倉の腕には風紀委員の腕章が付いていた。おそらく、パトロール中ということにするためだろう。

 

「世の中、思い切りの良さが大事なんだよ。あ、ゲーセン行こうぜ」

 

「何、なんか面白いゲームあったん?」

 

「や、UFOキャッチャーの景品で携帯の充電器あってさ。取ってくんない。金は出すから」

 

「はぁ?自分で取れよ」

 

「無理無理無理。垣根パイセンのお力が必要なんスよ」

 

「………わーったよ」

 

そう言って垣根は、後輩を連れてゲーセンに向かった。

 

 

充電器を取り、二人はそのまま三階のメダルゲームコーナーへ。

 

「そういえば垣根さ」

 

「何」

 

「あのドレスの女の子ってお前の彼女?」

 

「ぶふっ!な、なんだよ急に」

 

「いや、ふと思って」

 

「なわけけーだろ」

 

「ふーん、なーんだ」

 

「お前も彼女とかいねーの?」

 

「いねーよ。いたらいいんだけどね」

 

「いやいや、お前イケメンだし、作ろうと思えば作れるだろ」

 

「無理無理無理。こっちからガッつくのは好きじゃない」

 

「うわっ、流石草食」

 

「うるせー」

 

「つーか、風紀委員に女の子いるんじゃねーの?」

 

「ダメガネと花瓶とパンダがなんだって?」

 

「お、おう……人がいねーのな」

 

「それに、最近は事件が多発しててそれどころじゃねーんだよ」

 

「事件?」

 

「ああ。虚空爆破事件って知ってるか?」

 

「知ってる知ってる。ニュースで見たわ。なんかアルミを爆弾に変えてるって奴だろ?」

 

「へぇ、そうだったんだ」

 

「なんで風紀委員が事件を把握してねーんだよ」

 

「俺、人の話聞くの苦手なんだよね」

 

「それで良く風紀委員が務まるな」

 

「あ、ジャックポット」

 

「キタアアアアアアアアア‼︎」

 

「ふおおおおおお!メダルが、メダルが大変な事に!」

 

そんな事をしてると、後ろからパサッという音が聞こえた。佐倉が振り返ると、ぬいぐるみが落ちている。辺りを見回すと、ぬいぐるみの先に男が階段を降りて行くのが見えた。

 

「おい!なによそ見してんだ!」

 

「いや、ちょっと落とし物が」

 

「んなもんほっとけ!」

 

「お、おう。それ風紀委員の俺に言うか?」

 

そんな話をした直後、ぬいぐるみの中央に黒い次元の穴のようなものが出来た。

 

「ッ!」

 

慌てて佐倉はぬいぐるみを掴んだ。

 

「おい!」

 

「垣根、逃げろ!」

 

「あ?」

 

ぬいぐるみを持ったまま、メダルゲームの椅子を投げて窓をぶち割り、そこから自分の身を投げ出した。

 

「バカヤロッ……‼︎」

 

垣根も窓から飛び出した。

直後、大爆発。空中で爆破したため、被害は最小限に済んだ。全員が爆破の方を見る中、垣根と佐倉はゲーセンの屋上に降りた。垣根の背中には翼が生えている。

 

「ふぅ……間一髪。てかテメェ、爆弾処理ならもう少し考えてやれ。死ぬとこだったぞ」

 

「悪い悪い。つーかお前のその能力何?」

 

「教えられねぇ。悪いな」

 

「いや。似合わねーなぁって」

 

「安心しろ、自覚はある」

 

言いながら佐倉は降ろしてもらった。「さて、」と二人は続けた。

 

「………俺たちのジャックポットを邪魔した借り」

 

「今すぐにでも返させてもらおうか……!」

 

マジギレしてる二人だった。

 

 

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