白猫×仮面ライダー 夢幻泡影ダークネス   作:城戸薫

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scene3 武者が到達し、将軍モードがオンになる

清々しいほどに青い空の下、シャナオウ、ベンケイ、ゼロキスはエノク島に到着していた。

 

 

「わざわざ迎えの船を出してくれるなんて設計局の人は親切ですね」

「そもそも便がねえからな。ま、こんな島に立ち寄る奴なんざいねえし無くてもいいんだが」

「研究者たちはどうしてるんだろうな」

 

シャナオウは森を眺めながら呟いた。

 

「彼らの食料や研究用の物資の便くらいはあってもいいと思わないか?」

「ああ、どうもきな臭いな」

「……研究者たちも人造人間(アンドロイド)、とか?」

「俺のようにエリア・シキシマ以外で動けるスタンダロンタイプの人造人間(アンドロイド)はそう多くない。何故だかわかるか、ゼロキス?」

「……造るのにお金がかかるから?」

「いや、MINAMOTO製の人造人間(アンドロイド)は島にある認識のルーンの加護を受けなければ活動できないんだ。俺の八龍のルーンのように特殊なルーンを持たなければな」

「確かそいつは『機械生命体を進化させ更なる力を与える』、だったか。そういう特殊なルーンの数がすくねえってことか?」

「そういうことだ。まあ……」

 

腰のロックシードを手に取るシャナオウ。

 

「飛行島のミオやユイ、リカ、ビートのような人造人間(アンドロイド)も多数いるが……ここはMINAMOTOの島だ。他所の技術の流出でもなければ研究者は人間だろう」

 

\カチドキ!/

 

そのまま解錠する。

と同時に、シャナオウの頭上のチャックが開き、巨大な黒い球体のような物が現れる。

 

「な、何してるんですかシャナオウさん!?」

「島に着いたら一度ロックシードを使い解除してから森に入れ、とあったからな」

「ほう」

「だが使う、というのがよくわからんのだ。武器でもあるまいしな」

「そのバックルの窪みに填めるんじゃねえか?で、外すのが解除とかよ」

「ふむ」

 

シャナオウが窪みに押し込むと、ロックシードはガッチリと填まった。更に掛け金を押し込む。

 

\ロック・オン!/

 

「……で?」

「このまま外してもどうにもなりませんよねえ……てー!なんだこれ!」

「うーむ……」

「いやベンケイさん!上!上になんか浮いてる!」

「こうか?」

 

シャナオウが横のブレードでロックシードを切る。

と、

 

\ソイヤッ!/

 

という掛け声と共に球体は変形し、展開し、装着され、鎧となる。

 

\カチドキアームズ!/

 

\いざ、出陣!エイエイオー!/

 

全身はライドウェアを介さずに黒く重厚なアーマーに包まれ、口元も銀のマスクに覆われ、右目に眼帯を付け、額には巨大な兜飾りが煌めいている。背後のビットはカチドキ旗になり、左腰には剣―無双セイバー、右手には大型の銃砲―火縄大橙DJ銃があった。

 

「はああ。すげえもんだなオイ」

「また……随分と進歩したな。武器も出てくるのか」

「シャナオウさんも驚いてるし……」

「武器は剣と聞いていたが」

 

シャナオウは無双セイバーを引き抜き、火縄大橙DJ銃に合体させ大剣モードにする。

 

「全く、よく出来たものだ」

「その銃単体でも十分に使えそうだがな」

「確かにそうあったが、生憎銃より剣の方が得意だからな。こっちで使うことにするさ」

「あれ?シャナオウさんなんでそんなの知ってるんですか?」

「書類に変身後の戦闘法や武器についても書いてあったからな。変身過程を省くのはどうかと思うが」

 

そう言うとシャナオウはロックシードに手をかけた。しかし、森の茂みから何かが飛び出して来る。

 

「あん?魔獣か?」

「ちょうどいい。討伐も兼ねて試し切りだ」

「……なんですかこれ。見たことないですけど」

 

飛び出して来たそれは全体的にクリーム色で、ところどころ青も見られた。ずんぐりむっくりした体型ととぼけた様な顔が、どこか愛くるしさすら感じさせる。

 

「星たぬきの亜種?」

「違う」

「いやでもなんか可愛くないですか?」

「ちげえ」

「ええ……」

「だがまあ、星たぬきのように害のないタイプかもしれん。一応様子を見て」

 

言い終わらないうちにそれはシャナオウたちに突っ込んで来る。

 

「すいませんやっぱりこれ魔獣です!お願いしますシャナオウさん!」

「ふんっ!」

 

爪の引っ掻きを大剣で防ぎ、蹴りを入れて吹き飛ばし距離を取る。

そのままカッティングブレードを一回倒す。

 

\カチドキ、スカッシュ!/

 

「見届けよ!」

 

大剣の刀身から紫のオーラが伸び、シャナオウが構える。敵の攻撃してくる合間を縫い、大剣で斬りつける。

刀を返し、仰け反った敵に振り上げで追撃、さらに刀を振るう。

 

「ネオ・一ノ太刀!」

 

するとシャナオウは敵に背を向け剣を肩に担ぎ、

 

「決まったぜ!」

「シャナオウさん……?」

「大将!避けろ!」

「ぬっ?」

 

シャナオウが避ける間もなく引っ掻き攻撃がシャナオウを襲う。が、

 

「一ノ太刀乱舞では倒せなかったか……思っていたより耐久はあるようだな」

 

カチドキアームズの鎧の前では無力に等しかった。シャナオウは大剣を地面に突き刺し、両手に旗を取る。

 

「はっ!」

 

そしてそのまま旗を振り回し重力フィールドを展開して敵を吹き飛ばす。

 

「見もされずに吹き飛ばされるって、なんかあれが不憫に思えてきました……」

「ゼロキス!」

「は、はい!?」

「弓を構えろ!」

「はい!……えっ?」

 

慌てて弓を構えるゼロキスを尻目に、シャナオウは大剣を取りカッティングブレードを二回倒す。

 

\カチドキ、オーレ!/

 

「うぉぉぉおおおおおおおおおお!」

「つ、付き合ってくださあああん!」

 

シャナオウが紫の斬撃を、ゼロキスがハート型の矢を放ち、合わさり、敵に炸裂し、爆散する。

 

「主従クロスアニヒレイト!」

 

「……それベンケイさんとの技でしょ」

「硬いことを言うなゼロキス。それにさっきの配置だと、ベンケイとの合わせ技では無理がある」

 

言いながらシャナオウはロックシードを外し変身を解除する。

 

\ロック・オフ/

 

「つーか攻撃食らってもビクともしねえって、なんだその鎧。弱い攻撃でもちったあ仰け反るぞ普通」

「確かに重厚だが……機動力はかなり落ちるぞ。すばやい敵には変身しない方が有利に立ち回れる。使い分けが重要になりそうだ」

「……そういえばシャナオウさんさっきの戦闘で一歩も動いてなくないですか?」

「……まあ、そういうことだ」

「重くて一歩も動けねえ、ってか。なんだその欠陥品」

「だから使い分けだと言っただろ」

「で、でも、そういうシャナオウさんをサポートするのも従者の役目なんじゃないですか?」

「へっ、世話の焼ける大将だぜ」

「ほう。やっとゼロキスも従者としての自覚が出てきたか!」

「えっいや僕はちがっ」

 

反論しようとするゼロキスにお構いなしに、シャナオウは高々に叫ぶ。

 

「さあ往くぞベンケイ、ゼロキス!研究所を目指して、いざ!オーバーラン!」

「おう!やっぱ大将はその喋り方じゃねえとな!」

「……はあ」

 

ゼロキスは1人呟く。

 

「……こうやってさあ、既成事実が作られていくんだよね……」

 

その声はシャナオウやベンケイには届かない……




どうも戦闘描写は苦手です……。
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