皆さんのお陰です♪
これからも頑張ります!!
一夏
「少しいいか?」
HRが終わり次の授業まで参考書を読もうとした太一に織斑一夏が話しかけてきた
太一
「ん?確か…織斑一夏…だったな?」
一夏
「あ、ああ…名前知ってるのか?」
太一
「君は有名だからな。俺は八神太一、改めてよろしく。君には悪いが妹さんとは兄妹って事にさせて貰っている。」
一夏
「あ、俺は織斑一夏…一夏でいいよ。」
太一
「なら俺も太一でいい。それで用件は?」
一夏
「マドカに何があったのか知っているなら教えてくれないか?…聞いても答えてくれないんだ。」
太一
「………悪いが言えない。」
一夏
「な、何で!?」
太一
「俺はマドカとは兄妹と言う立場だが、それでも他人だ。本人が答えたくない事を俺が言う訳にはいかない。違うか?」
一夏
「………そう…だな…すまなかった…」
太一に正論を言われ一夏は黙り込んだ
?1
「ちょっといいか?」
太一&一夏
「ん?」
二人は呼ばれた方を振り向くと黒髪の少女がいた
一夏
「お前………もしかして箒か?」
太一
「(コイツの知り合いか?)君は?」
箒
「私は篠ノ之箒…八神だったな?すまないが一夏を借りてもいいか?」
太一
「ああ、持ってっていいぞ。(この子が束の妹か。)」
箒
「悪いな。」
太一に断りを入れると箒は一夏を連れて教室を出て行った
一夏に入れ替わる形で今度はマドカがやって来た
太一
「いいのか話さなくて?数年ぶりに再会した兄さんだろ?」
マドカ
「ああ、放課後にでもゆっくり話せばいいよ。アイツみたいに焦る必要は無い。」
アイツと言うのはモチロン一夏を連れて行った箒の事である
太一
「そうか…」
マドカ
「それにこんな短い時間じゃ、話し込んで遅刻なんて事になるだろうからな。」
太一
「フッ…そうだな…初日にそれは嫌だな…」
マドカ
「だろ?…所で太一兄さんは大丈夫なのか?」
太一
「動物園のパンダの気分だよ。」
HRが終わるとクラスの生徒だけでなく他の教室の生徒達も太一と一夏を見に来ていた
そして、一夏がいなくなったので視線の全ては太一に向けられているのだ
マドカ
「…まあ、暫くすれば落ち着くだろ?それまでの辛抱だよ。」
マドカはそう言って自分の席に戻って行った
残った太一は今度こそ参考書を読もうとしたら…
?2
「ちょっとよろしくて?」
太一
「ん?(今度は誰だ?)」
再び呼ばれたので、目線を移すとそこには金髪縦ロールの少女がいた
太一
「君は?」
?2
「まあ!わたくしを知らないのですか!?」
太一
「スマナイ。俺は途中から来たからクラスメイトの名前をまだ知らないんだ。」
?2
「そう言えばそうでしたわね。いいですわ。わたくしはセシリア・オルコット、イギリスの代表候補生ですわ!」
太一
「君が代表候補生の一人か…という事はかなりの実力があるんだな?」
セシリア
「あら?分かっていますのね?そうですわ。わたくしはそのエリートなのですわ!」
太一
「(…エリートなんて言ってないんだが…随分自意識過剰な子だな…)それで俺に何か用か?」
セシリア
「噂の男性操縦者と言うものがどれ程のものかと思いましたので。」
太一
「君がどんな期待をしているか知らないが、生憎と俺はマドカやオータムに基礎部分を短期間に詰め込まれただけでな。代表候補生や試験を受けた他の子達ほどの知識も経験も無いんだ。」
セシリア
「あら、そうでしたの…まぁわたくしの足を引っ張る様な事だけはしないで下さいね?」
太一
「ああ、そうならないように願うよ。」
セシリア
「多少の礼儀はわきまえていらっしゃるようですね。安心しましたわ。」
太一
「それはどうも。」
太一がそう言うとチャイムが鳴ったのでセシリアは一礼して席に戻っていった
それとほぼ同時に千冬とオータムも教室に入って来たが、千冬の顔はHRが終わる前よりもさらに暗くなっていた
千冬に何があったのか…それは…
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
時間は戻って、HRが終わると千冬はオータムを連れて生徒指導室に来ていた
千冬は誰もいない事を確認すると…
千冬
「…オータム…マドカに何があったんだ…教えてくれ!!」
早速、マドカに何があったのかを問い質して来た
オータム
「………【
千冬
「【
オータム
「そうだ!俺は【
千冬
「マ、マドカが【
オータム
「もう無いけどな。」
千冬
「無いだと!?どういう事だ!」
オータム
「そのままの意味だ。【
千冬
「た、束が!?」
オータム
「先に言っとくがお前と弟を捨てた両親は事故でとっくの昔に死んでるぜ。」
千冬
「…アイツ等は死んだのか…」
オータム
「残されたマドカを俺の上司が拾ってそのまま【
千冬
「マドカを助けてくれた事は感謝する!…だが何故マドカをテロリストなんかにしたんだ!!」
オータム
「ハッ…お前がそれを言うのかよ?ええっ【白騎士】さんよ?」
千冬
「うっ!?」
オータム
「俺が言うのもおかしいが、自分の事を棚に上げてんじゃねえよ。お前だって【白騎士事件】を起こした立派なテロリストの片割れじゃねえか。」
千冬
「そ、それは…」
オータム
「なあ【白騎士】さん?今のこの世界…どう思う?」
千冬
「え?」
オータム
「この世界をどう思ってるかって聞いてんだよ!この腐っていくばかりの世界を作り上げた張本人によ!!」
千冬
「!?…わ、私は…」
オータム
「お前が束と起こしたあの事件がきっかけで、この10年の間にどれだけ多くの人間が無実の罪を着せられたと思ってる!何の罪も無い人間が殺されたと思ってる!!未来を奪われたと思ってんだ!!!」
千冬
「ぁ…ぁ…ぁぁ…」
オータム
「そいつらを殺したのはお前と束だ!未来を奪ったのはお前だ!!それを分かってんのか!!!」
千冬
「わた、私は…た、束に…」
オータム
「言っとくが今のアイツは自分の罪を認識してるぜ?今はISを男女で使える様にして宇宙に行く為の物にする研究をしている。それが完成したら自首するとさ。」
千冬
「じ、自首だと!?あの束が!!」
オータム
「そうさ!マドカがお前を拒絶するのは、お前が自分の犯した罪を償うどころか見向きもしないからだ!そんな奴を姉とは呼びたくないんだとよ!!」
千冬
「!?」
オータム
「それにな、確かにマドカは【
千冬
「そ、そうなのか…よかった…」
オータム
「だが、お前は違う!お前のその手は10年の間に世界中の血で汚れきってんだよ!」
千冬
「!?」
オータム
「分かったらこれからマドカを妹なんて呼ぶな!汚れきった今のお前にアイツの姉を名乗る資格なんかねえんだよ!」
千冬
「ぁ…ぁぁ…」
オータムに言われて千冬は自分の両腕を見た
千冬の眼には自分の両腕がまるで血に染まったかのように見えていた
オータム
「ん?もうすぐ時間だな。オイ、教室に行くぞ!」
千冬
「………」
オータム
「最後に言っておくが、お前の正体は誰にも言わねえよ。もちろん弟にもな。」
千冬
「………スマナイ…」
その言葉に千冬は絞り出すような声でお礼を言うとオータムと一緒に教室に戻った
予鈴が鳴ると同時に教室に来た二人より後に一夏と箒が入ってきたので…
オータム
「初日の授業から遅刻するな!」
ゴンッ!ゴンッ!
一夏&箒
「す、すみません!」
二人はオータムから拳骨を喰らう羽目になった
<予告>
初日の授業が進む中、クラス代表を決めなくてはならなくなった
クラスメイトから推薦される太一と一夏に不満を爆発させるセシリア
男を見下すセシリア達の言葉に太一はISの意味を彼女達に問いかけるのだった
次回!《ISアドベンチャー 聖騎士伝説》
ISの意味
今、冒険が進化する!