ISアドベンチャー 聖騎士伝説   作:イナビカリ

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幕間
第104話:再会の親子


 

 太一達が平行世界に飛ばされると言うとんでもない事件に巻き込まれる少し前…

 

シャルロット

「やっと着いた~♪」

 

 シャルロットは母国フランスへと帰国していた

 しかも、その表情はとても晴れやかなものだった

 太一と束によってデュノア社に巣食っていた害虫は全て駆除され、父とも和解出来たシャルロットは父に会うこの日を楽しみにしていた

 そして、その足でデュノア社へと向かって行った

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 会社に到着したシャルロットはすぐに社長室に通された

 そこには社長である父と主だった幹部が勢揃いしていた

 

シャルロット

「ただいま戻りました。」

 

デュノア社長

「うむ、良く戻った。」

 

 代表候補生と社長と言うそれぞれの立場で挨拶を済ませると…

 

デュノア社長

「お帰り…シャルロット…」

 

シャルロット

「…ハイ!!ただいま…お父さん…」

 

 社交辞令の挨拶を終えた2人はすぐに父と娘の顔に変わった

 そんな2人を周りにいる秘書や幹部達は微笑みながら何も言わずに見守っていた

 それから暫く親子の会話をすると…

 

デュノア社長

「さて、シャルロット…向こうでのことはこちらでも聞き及んでいる。何か新しく分かった事は無いか?」

 

 父から社長の顔に戻るとIS学園での事…つまりはデジモンに関する事を聞いて来た

 

シャルロット

「ハイ…先日の臨海学校での事なのですが…5体目の魔王が現れました。」

 

全員

「5体目!?」

 

 シャルロットの報告に社長だけでなく他の社員達も目を見開いた

 

シャルロット

「5体目の名前は【傲慢の魔王ルーチェモン】。篠ノ之博士の妹、篠ノ之箒に憑りついていました。」

 

デュノア社長

「博士の妹!?まさか彼女だったとは…彼女で5体目…では残っているのは…」

 

シャルロット

「【暴食】と【色欲】になります。」

 

デュノア社長

「その二つか…八神君は大丈夫なのか?」

 

 先日5体目と戦ったと知り太一を心配する社長

 太一の正体が異世界人と分かっても社長にとって太一は自分達の恩人であるので思う所は一切なく純粋に心配していた

 

シャルロット

「…色々ありましたけど…彼は大丈夫です!!」

 

デュノア社長

「そうか…シャルロット、向こうに戻ったら彼に何か困った事があれば私は力になると伝えておいてくれないか?」

 

シャルロット

「ハイ!!僕も協力は惜しみません!!」

 

デュノア社長

「うむ!!!」

 

 こうしてシャルロットの報告は終了した

 尚、この報告には一夏に関する話題は一切上がって来なかった

 それはデュノア社長にとって一夏の存在はもはや気に止める程の意味も無くなっていたからだった

 そして、それはデュノア社に限った話では無かった

 

 デジモンと言う異世界の生物の存在…

 

 デジモンと同じく別の地球から来た太一…

 

 男女両方使えるISを造ると公言した束…

 

 その結果、各国は世界初の男性IS操縦者である織斑一夏に対する興味が薄れ始めていた

 束が男でも使えるISを完成させれば一夏に拘る必要は無くなる

 もはや世界にとって一夏は重要な存在ではなくなり始めていた…

 

 




 <予告>

 遂にヨーロッパの次期主力機を決めるイグニッションプランが始まった

 各国が自慢のISを紹介する中、ダークホースが出現する

 そのISは一体何なのか

 そして、一体どの国のISなのか



 次回!!

 ISアドベンチャー 聖騎士伝説

 イグニッションプラン開幕!登場!量産型第3世代!!

 今、冒険が進化する!


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