ISアドベンチャー 聖騎士伝説   作:イナビカリ

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更新が遅くなってすみません

ストックが無くなってしまいこれからの更新は不定期になります

完結するまで頑張りますのでこれからもよろしくお願いします


第124話:X対決!!(ドゥフトモン)VS美女(リリスモン)

 ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!!!

 

「…始まったみたいだね…」

 

千冬

「ああ…」

 

 【リリスモン】が現れた事で厳戒態勢に入ったIS学園…

 最後に体育館から出た千冬は虚と共に管制室に来ていた

 そこにはすでに束とオータム、スコール、クロエ、真耶が揃っていた

 

「お嬢様…」

 

スコール

「所で千冬…その子は誰?」

 

千冬

「コイツは布仏虚と言ってな、【リリスモン】の依り代になった更識楯無のメイドだ。」

 

クロエ

「メイドですか?」

 

「布仏虚と言います。この度はお嬢様がご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした…」

 

オータム

「お前が謝る事じゃねえだろ?原因は【リリスモン】だし、もっと突き詰めればあの生徒会長が奴に憑りつかれる程、傍迷惑な色情魔な事が原因なんだからよ?」

 

「…それは…そうなんですが…」

 

真耶

「否定しないんですか!?」

 

「したくても出来ないんですよ…オータム先生の言う通りお嬢様は傍迷惑な色情魔なんですから…幼少の頃から周りの迷惑などお構いなしに自分の欲望のままに好き勝手暴れてたんです…こちらがいくら注意しても馬の耳に念仏でした…一体どんな教育をされたらあんな傍迷惑な性格になるのか…」

 

全員

「………」

 

 楯無の評価を一切否定しない虚に一同は驚くが、その虚から更に酷い評価を言われその場にいた全員が言葉を失ってしまった

 今現在、太一とウォーグレイモンが【リリスモン】と絶賛バトルの真っ最中だという事も忘れて…

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 ズガアアアアアアアアァァァァァァァァァァンッ!!!

 

 管制室で千冬達が依り代になった楯無の無茶苦茶ぶりに呆れている頃、太一とウォーグレイモンは【リリスモン】との戦いを繰り広げていた

 既に体育館は跡形も無く破壊され瓦礫の山と化していた

 

 バゴォンッ!バゴォンッ!バゴォンッ!

 

 そんな瓦礫の中から3つの影が飛び出してきた

 それは勿論、【ドゥフトモン】を纏った太一、ウォーグレイモン、そして【リリスモン】の3人だった

 瓦礫から出て来た3人であったがその体には傷一つ付いてはいなかった

 

リリスモン

ナザルネイル!!!

 

 飛び出した太一とウォーグレイモンに向かって【リリスモン】は右腕をゴムの様に伸ばし触れるもの全てを腐食させる魔爪《ナザルネイル》を仕掛けて来た

 

太一&ウォーグレイモン

「!?」

 

 ジュワァァァァァ…

 

 2人は咄嗟に躱すが、躱された《ナザルネイル》は瓦礫に突き刺さると、その瓦礫はまるで濃硫酸でもかけられたかのようにあっと言う間に溶けてしまった

 

ウォーグレイモン

「…あの右腕は厄介だな…」

 

太一

「ああ…体が溶かされるなんて御免被る!!」

 

ウォーグレイモン

「同感だ!!」

 

 2人は【リリスモン】に向かって飛び出した

 

太一

エルンストウェル!!!

 

ウォーグレイモン

ガイアフォ―――スッ!!!

 

 太一は爆発的なエネルギー刃《エルンストウェル》を放ち、ウォーグレイモンも《ガイアフォースを放った》

 

リリスモン

『フンッ!!』

 

 ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!!!

 

 だが二人の攻撃を【リリスモン】は躱した

 

太一は&ウォーグレイモン

「チィッ!!」

 

リリスモン

『ホホホッ♪その程度の攻撃が私に当たるとでも?』

 

太一

「だったらコイツはどうだ!!!」

 

 太一はそう言うと細剣を頭上に掲げると、弧を描いた

 

太一

アウススターベンッ!!!

 

 そのまま剣を振り下ろすと無数のビームの刃が【リリスモン】へ向かって行った

 コレが【ドゥフトモン】のもう一つの必殺技《アウススターベン》だった

 

リリスモン

『チィッ!!』

 

 ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!

 

 今度は【リリスモン】が舌打ちをしながら太一の攻撃を躱した

 そこに…

 

ウォーグレイモン

ガイアフォ―――スッ!!!

 

リリスモン

『は!?』

 

 ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!!!

 

リリスモン

『ギャアアアアアアァァァァァァァッ!!!』

 

 ウォーグレイモンが追撃の《ガイアフォース》を放った

 今度は躱す事が出来ず直撃を喰らった

 

リリスモン

『貴様らぁぁぁ!良くもやってくれたな!!』

 

 《ガイアフォース》を喰らった【リリスモン】の顔が煤けていた

 それに【リリスモン】は憤慨し、太一とウォーグレイモンに凄まじい怒気と殺気を向けるが…

 

太一

「たかだか顔が少し汚れたくらいで何を怒ってるんだ?」

 

ウォーグレイモン

「戦っていれば汚れるのは当然。そんな事に一々目くじらなど立てていられるか。」

 

 この2人には【リリスモン】の怒りも殺意も柳の風の如く効いていなかった

 尤もコレが他に人間だった場合はこの時点で全身が震えて身動き一つ出来なくなっていただろう

 それは世界最強と呼ばれる千冬や天災の束も例外ではなかった

 そんなIS世界最強の二人ですら遠く及ばない程の場数を踏んでいるのが現在【リリスモン】が対峙している太一とウォーグレイモンだった

 

リリスモン

『貴様等…女の顔を汚しておいて言う事がそれか!!!』

 

太一

「…デジモンに性別は無いだろ?」

 

ウォーグレイモン

「その通りだ!」

 

リリスモン

『ヌグッ!?』

 

太一

「言っとくが俺達には色仕掛けも同情も通じんぞ?」

 

ウォーグレイモン

「『魔王』って言うだけで胡散臭いからな?」

 

 【リリスモン】の言い分もこの二人には全く通用しなかった

 

リリスモン

『チィッ!!(コイツ等本当に面倒な奴等ね!!私の『魅了』が全然効いてないなんて!?)』

 

 更に言えば、太一とウォーグレイモンには【リリスモン】が持つ『魅了』も効いていなかった

 【色欲】を司る【リリスモン】はただそこにいるだけであらゆる生物を『魅了』させる力を持っている

 だが、その『魅了』の力も万能ではなく強靭な精神力があれば惑わされる事は無かった

 とは言っても大概のデジモンなら完全体以下はほぼ全てが魅了され、究極体も半分以上が影響を受けてしまう

 デジモンでさえ影響をもろに受けてしまうのだからそれが人間なら【リリスモン】の『魅了』に抗う事などほぼ不可能と言ってよかった

 恐らくはこのIS世界における人外…篠ノ之束と織斑千冬でさえ抗う事は不可能であった

 だが、【リリスモン】の目の前には抗えるだけのとんでもない精神力を持つ人間が立っているのだった

 

ウォーグレイモン

「それで太一…このまま戦い続けると折角の学園祭が駄目になるぞ?」

 

太一

「既に潰れたようなものだがな…全く!よりにもよって学園祭に復活しやがって!!」

 

リリスモン

『あ?』

 

太一

「今日は一般の来客も大勢来てるって言うのに…避難活動に回っている千冬やマドカ達がどれだけ大変な事か…幸い束達も手伝ってくれているからいいものを…本当にお前は宿主と同じで迷惑な奴だな!!!」

 

リリスモン

『………』

 

 今度は太一とウォーグレイモンが学園祭が潰れた事による怒りを【リリスモン】にぶつけて来た

 何気に2人共学園祭を楽しんでいたのでそれを潰されて腹を立てていたのだ

 

太一

「とっとと終わらせるぞ!!」

 

リリスモン

『何?』

 

 そして、太一は折角の学園祭を中断する事になってしまった【リリスモン】を倒す為に一気に勝負をかける事にした

 

太一

「【ドゥフトモン】!!モードチェンジ!!」

 

リリスモン

『!?…まさか!?』

 

太一

【ドゥフトモンXモ―――ド】!!!

 

 【ドゥフトモン】の細身の鎧と剣は重厚な鎧と光の剣へと変化していた

 これがX体デジモンへと進化を果たした【ドゥフトモンX】の姿だった

 

リリスモン

『Xデジモンか…』

 

太一

「コレで終わらせるぞ!!」

 

 太一とウォーグレイモンは【リリスモン】に攻撃を仕掛けようとした

 だが…

 

リリスモン

『ちょっと待ってくれる?』

 

太一

「ん?」

 

ウォーグレイモン

「待てだと?」

 

 【リリスモン】は二人を制止した

 行き成り待て等と言われ二人は動きを止めてしまった

 

リリスモン

『まさかXデジモンになれるとは思わなかったわ~…いくら私でもXデジモンの相手は厳しいわね~…』

 

太一&ウォーグレイモン

「………」

 

 戦闘中だと言うのに呑気にそんな事を言って来る【リリスモン】に2人は警戒を強め出方を窺っていた

 

リリスモン

『だ・か・ら!『私も』なろうかな~って?』

 

太一&ウォーグレイモン

「!?」

 

 その一言に2人は気付いた

 【リリスモン】が何をしようとしているのかを…

 それは…

 

リリスモン

『【リリスモン】!!X進化!!!』

 

太一&ウォーグレイモン

「!?」

 

 【リリスモン】が黒い光に包まれた

 そして…

 

リリスモン

【リリスモンXモード】!!!

 

 蝶のような禍々しい色合いの羽根を生やし、より妖艶な姿となった【リリスモン】が現れた

 この姿こそ【リリスモン】が『X進化』した姿だった

 

リリスモンX

『さあ…ここからが本番よ!!』

 

太一&ウォーグレイモン

「………」

 

 太一と同じく【X体】へと進化した【リリスモンX】…

 【ドゥフトモンX】と【リリスモンX】…

 2体のXデジモンが睨み合い、戦いはさらに激しさを増そうとしていた…

 だが…

 

「………」

 

 太一達の戦いを陰から見つめる影がある事をまだ誰も気づいてはいなかった…

 

 




 <予告>

 互いにXデジモンへと進化した太一とリリスモンの戦いは中盤へと差し掛かろうとしていた

 そんな中、戦いの場に現れる乱入者

 それは一体誰なのか?



 次回!! 

 ISアドベンチャー 聖騎士伝説

 色に魅入られし乱入者

 今、冒険が進化する!


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