ISアドベンチャー 聖騎士伝説   作:イナビカリ

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第126話:織斑一夏捕縛作戦

 

 

一夏

『【リリスモン】しゃま~~~♥』

 

全員

「………」

 

 ココ、管制室では、現在全員が白目を剥いて意識が飛んでいた

 勿論その理由は乱入した一夏だった

 一夏が乱入した事を知った千冬達は全く反省しない一夏の行動に最初は頭を抱えたが、【リリスモン】に返り討ちに会うどころか『魅了』され太一とウォーグレイモンに襲い掛かっている今の姿を見て全員が気絶してしまったのだ

 ちなみにこの一夏の醜態は管制室経由で避難活動中のマドカ達も見ており、こちらも管制室の面々同様意識を持っていかれていた

 それから少しして…

 

千冬

「………ハッ!?」

 

 千冬が何とか意識を取り戻した

 その後、束達も続けて元に戻るが…

 

一夏

『【リリスモン】様~~~♥』

 

全員

「………」

 

 クラッ…

 

 意識を取り戻した千冬達であったがモニターに映る一夏を見て再び意識が飛びかけたのを何とか踏ん張ると…

 

千冬

「…あの…馬鹿…」

 

スコール

「なんて情けない姿なの…」

 

クロエ

「普通にドン引きするんですけど…」

 

千冬

「…それだけは言わんでくれ…ウッ!?」

 

真耶

「先輩?」

 

 一夏の醜態を見て周りが思い思いの事を言う中、千冬が突然腹部を押さえて蹲った

 

千冬

「ス、スマン…急に『胃』が…」

 

全員

「あ~…」

 

 その理由は余りにも情けない弟の姿とこれまでの心労も合わさった事で鋼鉄の如き頑丈さを誇る千冬の身体もとうとう限界を超えてしまい、胃を痛めだしてしまっていた

 その為、『胃が…』と言うだけで束達は千冬の現状を察してしまった

 

真耶

「すぐに胃薬を…」

 

千冬

「後でいい…今は私の胃よりあの馬鹿をどうにかする方が先だ…」

 

 薬を取りに行こうとした真耶を千冬は止めると、痛む胃を抑えながら一夏の対策を考え始めた

 

「…それでどうするの?」

 

オータム

「通信を入れても無理だろ?ありゃどう見ても俺達の言葉が聞こえるとは思えねえぞ?」

 

真耶

「でしたら専用機持ちの皆さんに取り押さえて貰いますか?」

 

スコール

「それは止めた方がいいわね…」

 

真耶

「え?」

 

 一先ず千冬の胃の問題は後回しにすると一夏を何とかする方法を話し合い始めたが真耶の意見をスコールが否定して来た

 

スコール

「マドカ達に織斑一夏を取り押さえて貰うって事は【リリスモン】に近づくって事よ。あの子達まで魅了されたらそれこそシャレにならないわ。」

 

 その理由は一夏のいる場所には【リリスモン】がいる為だった

 マドカ達まで【リリスモン】に魅了された場合を考えスコールは真耶の案を却下したのだ

 

真耶

「で、ですが【リリスモン】は『女性』です!!オルコットさん達も同じ女性………あ!?」

 

 自分の案を否定された真耶は反論しようとしたがその途中で気づいた

 それは…

 

真耶

「デジモンには…『性別』が無い!?」

 

 そう…デジモンには人間の様な性別が無かった

 太一から教えられたその事を真耶は思い出したのだ

 つまり、【リリスモン】の魅了が女には効かない理由にはならなくなるのだ

 

スコール

「そう言う事…マドカ達を向かわせるのは悪手でしか無いわ…それに【リリスモン】の魅了がどこまで通じるのかも分からないしね…」

 

真耶

「…はい…」

 

 スコールの理由に真耶も頷くしかなかった

 しかし…

 

「…ある程度なら分かるよ?」

 

全員

「え!?」

 

 束が分かると口にした

 

「先ず確実なのが一つ!それは【リリスモン】の魅了は映像越しには効かない事!もしカメラ越しでも効力があるなら私達全員いっくんと同じ状態になってる筈だからね。」

 

全員

「成程!?」

 

 束の説明に全員が納得した

 

「それに外にいるマドちゃん達も今の所は無事みたいだから多分【リリスモン】に魅了されるにはアイツを直接見るか一定の距離が必要だと思うよ?」

 

クロエ

「つまりあれ以上近づかなければ大丈夫という事ですね?」

 

「多分ね。後はたっくんみたいに【リリスモン】の魅了に抗えるだけの『精神力』がある人なら近づけるだろうけど…」

 

オータム

「ワリいが俺には無理だ。魔王の力に逆らえる自信はねえな。」

 

真耶

「私もです…」

 

クロエ

「同じく…」

 

スコール

「私も無理ね。」

 

千冬

「私もだ…と言うか…『あんな姿』には死んでもなりたくない!!!」

 

全員

「………」

 

 千冬の最後の一言に全員が黙り込んだ

 そして、視線は全てモニターに映る一夏に向かった…

 

一夏

『アヒャヒャヒャ♥【リリスモン】しゃま~~~♥』

 

全員

「アレは嫌だ!!!」

 

 それは全員が同じ思いだった…

 【リリスモン】に魅了され、太一とウォーグレイモンに襲い掛かる一夏…その顔はとてもでは無いが人に見せられる様な顔では無かった…

 そんな姿には死んでもなりたくないと全員が思うのだった…

 全員の想いが一つになった時…

 

太一

『束!!千冬!!聞こえるか!!!』

 

全員

「!?」

 

 太一から通信が入った

 

「たっくん!?」

 

太一

『状況は分かるな!!コイツを何とかしてくれ!!!邪魔で仕方ない!!!』

 

 それは一夏をどうにかして欲しいと言うものだった

 【リリスモンX】に魅了された今の一夏は普段とは全く違うほどしぶとく粘っていた

 尤も太一とウォーグレイモンならどんなにしぶとくても一夏程度なら簡単にぶっ飛ばせるのだが、それをすれば【打鉄】は機能を停止し、一夏は【リリスモンX】の前に生身を晒す事になる

 今は大人しく見物しているが一夏が倒れればすぐに仕掛けて来る事が目に見えているので2人は一夏を倒せずにいるのだ 

 かと言って倒さなければずっと動かないという訳でも無い

 そもそも一夏では太一とウォーグレイモンのどちらにも勝つどころかダメージ1つ満足に与えられないのは誰の目にも明らかな事だった

 当然、それは【リリスモンX】も知っている事だった

 【リリスモンX】が一夏の戦いに飽きてしまえばすぐに動き出すので、一夏がいる状況で【リリスモンX】の相手まですれば一夏が邪魔になり太一とウォーグレイモンは一気に不利になってしまう

 その為、太一は束達に救援を求めたのだが…

 

千冬

「スマン!!そうしたいのはやまやまだが私達では一夏と同じ末路になるのが目に見えていてそこに行けんのだ!!!」

 

太一

『そうか…ならマドカ達を『アリーナ』に向かわせろ!!!』

 

千冬

「アリーナだと?」

 

太一

『強引だが一夏をアリーナに向かってブン投げる!!そこで取り押さえてくれ!!!』

 

千冬

「わ、分かった!!」

 

太一

『3分後に実行する!!どのアリーナに行くかは分からないから散らばって配置するように伝えろ!!』

 

 一夏を排除する作戦が決まると太一は通信を切った

 そして…

 

千冬

「真耶!!マドカ達に連絡!!すぐにアリーナに向かわせろ!!!」

 

真耶

「ハイ!!!」

 

 すぐにマドカ達に連絡をするのだった…

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 千冬達への指示を終えると太一はウォーグレイモンが相手をしている一夏に視線を戻したが…

 

一夏

「【リリスモン】様~~~♥」

 

太一&ウォーグレイモン

「………」

 

 変わらず【リリスモンX】の名前を叫びながら刀を振り回していた

 その姿に太一もウォーグレイモンも近寄りたくない気持ちでいっぱいになっていた

 だが、【リリスモンX】を倒すのに一夏は邪魔なので…

 

太一

「オラアアアアアァァァァァッ!!!」

 

 バキィッ!!!

 

一夏

「ゴパッ!?」

 

 ぶん殴って吹っ飛ばした

 

太一

「ドリャアアアアアァァァァァッ!!!」

 

 そのまま宙を舞った一夏を掴むとアリーナへ向かってぶん投げた

 その際…

 

一夏

「【リ~リ~ス~モ~ン~】さ~ま~~~♥」

 

 飛んで行く最中まで【リリスモンX】の名を叫んでいた…

 

太一

「…スマン…マドカ…皆…そいつを任せた…」

 

ウォーグレイモン

「押し付けてスマナイ…」

 

 そして、『あの一夏』の相手を押し付ける事になったマドカ達に謝罪する二人だった…

 

 




 <予告>

 アリーナに放り投げられた一夏

 そこには事前に連絡を受けたマドカ達が待機していた

 そして始まるのはリリスモンによって暴走した一夏の捕縛作戦

 リリスモンから引き離された一夏をマドカ達はどうやって取り押さえるのだろうか



 次回!!

 ISアドベンチャー 聖騎士伝説

 捕縛作戦開始

 今、冒険が進化する!

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