ISアドベンチャー 聖騎士伝説   作:イナビカリ

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第040話:赤き竜帝!エグザモン飛翔!!

ベルフェモン

『Z~Z~Z~…』

 

太一

「…【スリープモード】か…」

 

 太一とウォーグレイモンはアリーナの上空で眠り続けている【ベルフェモン】を見上げていた

 

太一

「さて…起こしたのはいいがどうやって倒すかな…」

 

ウォーグレイモン

「う~む…【スリープモード】の時に倒すのが一番いいんだが…」

 

太一

「アイツこの姿の時はかなり頑丈そうだからな…それに下手な攻撃はアイツの目覚めを早めてしまうしな…」

 

ウォーグレイモン

「ああ…一撃で倒さないといけないんだよな…」

 

 2人が【ベルフェモン】の対処を考えていると…

 

 カチッ!

 

太一&ウォーグレイモン

「!?」

 

 【ベルフェモン】の首元にある時計の様な物の針が3時方向に向いた

 

太一

「チッ!考える時間も無いか!まずは奴を出来るだけ学園から引き離す!!その後は可能な限りダメージを与えるぞ!!」

 

ウォーグレイモン

「分かった!!」

 

 二人はそのまま【ベルフェモン】に向かって飛び立った

 

太一

「マドカ!セシリア!鈴!お前達は全員を避難させろ!そこにいる奴等もだぞ!!」

 

マドカ&セシリア&鈴

「はい!!!」

 

 その際、マドカ達への指示と一夏達に釘を刺しておいた

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

マドカ

「よし!私達は避難活動に入るぞ!」

 

「ええ!…アンタ達もさっさとシェルターに行きなさい!」

 

セシリア

「これ以上ココに居ると本当に先生方から処罰されますわよ?」

 

一夏&箒

「くっ…」

 

 太一に釘を刺され、鈴とセシリアからも避難する様に言われた二人は苦虫を噛み潰したような表情をしていた 

 実際、【ベルフェモン】を見た一夏は眠っているなら自分でも倒せる筈と考え始めており、隙を見て【白式】の補給をして太一の所に向かおうと思っていた

 尤も眠っているからとは言え【ベルフェモン】は【七大魔王】の1体なので一夏では傷一つ付けられないのが目に見えているのだが、本人はそれがまだ分かっていない

 さらに、そんな事をすれば太一に殴り飛ばされ海に叩き落とされるだけなのだが…

 

「…アンタ…分かってると思うけどコッソリ補給して太一達の戦いに乱入する気なら私がこの場で半殺しにするからね!!」

 

一夏

「!?…り、鈴…で、でも…アイツは眠ってるんだぜ?だったら俺でも…」

 

 そんな一夏の考えを読んでいた鈴が邪魔するなら半殺しにすると言って来た

 自分の考えが読まれた一夏は鈴に眠っている【ベルフェモン】なら自分にも倒せると言おうとしたのだが…

 

「まだ分からないの!!アンタの力なんて太一とウォーグレイモンやあの化け物達の前じゃ何の役にも立たないのよ!!いい加減自分が只の邪魔にしかならないって理解しなさいよ!!そんな事も分からないからアンタは何も成長しないのよ!!!」

 

一夏

「そ、そんな事ない!俺は昔の俺じゃないんだ!今はISって言う力もある!千冬姉と同じ力だ!だからあんな奴…」

 

 鈴からハッキリと只の邪魔にしかならないと言われた上に、成長しないとまで言われてしまった

 そんな鈴に一夏は反論する

 

「アンタって奴は…何処まで馬鹿なのよ!!」

 

 だがそれが鈴を更に激怒させてしまった

 

一夏

「!?」

 

「『昔の俺じゃない』ですって?アンタの何処が変わったのよ!!」

 

一夏

「だ、だからISを…」

 

「ISを手に入れたって言いたいの?それは変わったって言わないのよ!!」

 

一夏

「!?」

 

「アンタは確かに世界初の男の操縦者よ…まさかそれだけで自分が選ばれた特別な人間だとでも思ってんの?確かにアンタは特別よ!でもそれはアンタがただISを使えるって言う()()!それだけの理由でISを手に入れた()()!!男でISが動かせるって言う珍しい()()の人間よ!!!」

 

一夏

「だ、だけ?」

 

「そうよ!それも自分のISが千冬さんと同じ力って言うだけで自分自身が強くなったと思い込んでるだけでしょ!【零落白夜】って言う力に胡坐をかいて自分自身が強くなる為の努力を自分では何もしようとしてないじゃない!!千冬さんに言われるまで何もしなかった怠け者が寝言ほざくんじゃないわよ!!」

 

一夏

「ぐっ…」

 

「アンタ、まさか自分がISに乗れば誰にでも勝てる様な天才だとでも思ってるの?努力なんてしなくても才能だけで全てが解決出来る人間だって言うの?」

 

一夏

「そ、それは…」

 

「今迄のアンタを見てればそんな才能ある訳無いでしょ!!一体どう言う風に見れば自分がそんな人間だって思えるのよ!!思い込みも大概にしなさいよ!!」

 

一夏

「!?」

 

「天才って言うのはそれこそ篠ノ之博士のような人を言うのよ!後は千冬さんみたいに自分の才能に溺れず努力を怠らない人の事を言うのよ!!篠ノ之博士の様な才能も無ければ千冬さんみたいな努力もしない奴がふざけた事ぬかすんじゃないわよ!!!」

 

一夏

「うぅっ…」

 

「オイ!!いくら何でも言い過ぎだぞ!!」

 

 横から箒が怒鳴っているが鈴は全く相手にせず話を続けた

 

「しかもアイツが眠ってるなら自分でも倒せるですって?馬鹿言わないで!アンタ何処まであの化け物共を舐めきってるのよ!!そんな事で倒せるなら今迄の奴等だって簡単に倒せてたわよ!!」

 

一夏

「お、俺は舐めて何て…」

 

「舐めて無かったらそんな台詞出る訳無いでしょ!!」

 

一夏

「うっ…」

 

「アンタ、ずっと此処にいたならラウラが変化したあのジジィとの戦いを見てたんでしょ!!アイツが呼びだした連中にさえ私達3人は苦戦して殺されかけたのよ!!アンタの眼には私達の命懸けの戦いがどう映ってたのよ!!どう言う風に見ればそんなふざけた台詞が出てくるのよ!!!」

 

一夏

「ううっ…」

 

「それとも何?アンタのその目玉は節穴なの!腐ってんの!!自分の都合のいい様にしか映さない便利な目玉なの!!!」

 

一夏

「………」

 

「そもそも私達が戦っている間アンタ何してたのよ!!!」

 

一夏

「!?」

 

「避難したって言うなら何も言わないけど此処に居るって事はしてないんでしょ?今迄何してたって聞いてんのよ!!」

 

一夏

「………」

 

「ビビッて何も出来なかったんでしょ!そんな奴が今更出しゃばるんじゃないわよ!!力の差も分からない大馬鹿は引っ込んでて!!!」

 

一夏

「ぐっ…」

 

 鈴の言う通りだった

 一夏は【バルバモン】が呼び出した無数のデジモン、そして目の前で戦っていたセシリアと【レディーデビモン】の戦いに怯えて何も出来なかった

 と言うより体が竦んで動けなかったので避難出来なかった

 デジモンと戦っていた鈴達からすればそんな一夏に今更出て来て欲しくはなかった

 

「それにアンタ…寝てるなら倒せるって言うけどさ?それって相手の寝込みを襲う様な真似をしないと倒せないって事でしょ?」

 

一夏

「!?…ち、違…」

 

「じゃあどう言う意味?」

 

一夏

「うっ………!?…な、なら太一はどうなんだよ!?アイツだってあの状態で倒したいって言ってたじゃねえか!?」

 

「………呆れた…言い訳が思いつかないからって太一を自分と同じ扱いにするなんて…」

 

一夏

「!?」

 

「言っとくけど太一はアンタとは違うわよ?アンタは眠っているアイツを見て自分でも倒せると思っただけ…要は見た目で判断したんでしょ?でも太一とウォーグレイモンはアイツの強さを理解した上で今の状態で倒したいって言ったのよ!アンタとはそもそも判断基準が違うのよ!!」

 

一夏

「!?」

 

 コレもまた鈴の言う通りだった

 【スリープモード】の【ベルフェモン】を見た目で判断していたのは客席にいる生徒だけでなく一夏も同じだった

 デジモンの事を何も知らない一夏は今の【ベルフェモン】が寝ていると言う状態だけで自分でも勝てると判断していた

 その判断基準の浅はかさを鈴は見破っていたのだ

 

「アンタそんなセコイ事してまで自分は強いって思いたいの?言っとくけどそう言う奴は強いって言わないのよ!小者って言うのよ!!」

 

 そんな一夏を小者と言った鈴の眼は完全に一夏を軽蔑する眼だった

 

一夏

「こ、小者…俺が…小者…だと!?」

 

「鈴!貴様!!」

 

 鈴の言葉にキレた箒が食って掛かろうとしたが…

 

 ジャキッ!

 

セシリア

「貴方達…いい加減にしてくれませんか?」

 

一夏&箒

「!?」

 

 セシリアが《プラズマレールガン》と《ハイパーランチャー》を二人に向けていた

 

一夏

「オ、オルコット!?」

 

セシリア

「鈴さん!!貴方も少しは落ち着いて下さい!!今ここで言い争っても時間の無駄にしかなりませんわ!!」

 

「…ゴメン…」

 

 セシリアは鈴を落ち着かせると視線を一夏と箒に向けて睨みつけた

 

セシリア

「いいですか?貴方達が今すべき事は太一様の元に行って戦う事では無く、ボーデヴィッヒさんを連れて避難する事『()()』ですわ!」

 

一夏

「け、けど!」

 

セシリア

「お黙りなさい!いい年をして我儘ばかり言って恥ずかしくないんですか!!これ以上駄々をこねるなら力づくで拘束してシェルターに放り込みますわ!!」

 

一夏&箒

「!?」

 

 駄々をこねて未だに避難しようとしない二人に業を煮やしたセシリアは正論を言って黙らせようとするが、尚も食って掛かる一夏に今度は実力行使をすると言って漸く黙らせた

 冗談にも聞こえる台詞だが、セシリアは二門の大砲を向けている上にその眼は本気と書いてマジと読める程の迫力があった

 

セシリア

「もう一度だけ言います…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

一夏&箒

「………」

 

 セシリアが強めにそう言うと二人は渋々ながら今度こそ大人しくアリーナから出て行った

 

セシリア

「はぁっ…やっと行きましたか!」

 

「全くよ!アイツ等しつこすぎるわよ!特に一夏の奴、太一達の戦いを見て自分が役に立たないってまだ分からないなんてどんだけ馬鹿なのよ!!」

 

 鈴は身の程を弁えない一夏に文句を言っていた

 

マドカ

「悪いなセシリア…私が言っても兄さんは聞きそうになかったからな…」

 

 一方で妹という事もあって口出ししなかったマドカは2人を避難させてくれたセシリアに感謝すると同時に申し訳なく思っていた

 

セシリア

「気にしないで下さい。それよりも残りの生徒達の避難を早くやりましょう。」

 

「そうね!」

 

 その時…

 

 ドガァァァンッ!ドゴォォォンッ!

 

 上空から爆発音が立て続けに聞こえて来た

 

マドカ

「2人が攻撃を仕掛け始めたな…急ごう!」

 

 マドカがそう言った瞬間…

 

 ブ~~~!ブ~~~!ブ~~~!

 

マドカ&セシリア&鈴

「え?」

 

 突然周りからブーイングが聞こえて来た

 驚いた3人が観客席を見渡すと…

 

生徒1

「貴方何考えてるのよ!!」

 

生徒2

「そんな可愛い子に攻撃するなんて!!」

 

生徒3

「この人でなしぃぃ!!」

 

 残っていた生徒達が太一に対してブーイングを言っていた

 どうやら彼女達は【ベルフェモン】の見た目にやられてしまっていた

 

「アイツ等何言ってんのよ!?」

 

セシリア

「…【ベルフェモン】の見た目に心を奪われてますわね…」

 

マドカ

「馬鹿な奴等だ…【ベルフェモン】が可愛いと言うのは私も認めるが、それは今が【スリープモード】だからだ…奴が目覚めたらそんな事言ってられないぞ…」

 

「…そう言えば【スリープモード】ってどういう事なの?」

 

マドカ

「聞いた話によると【ベルフェモン】はその強大な力を【デジタルワールド】のシステムによって封じられているらしい。それがあの姿だ。」

 

セシリア

「【デジタルワールド】そのものが!?そこまでするほどの力があのデジモンに…」

 

マドカ

「ああ、だがその眠りも1000年の周期で目覚めると言われている。そして目覚めた時が【ベルフェモン】が本来の姿を現す時だ!」

 

「1000年!?それなら今は目覚めないんじゃ…」

 

マドカ

「いや、1000年と言うのは奴に対して外的要因が無かった場合の話だ。攻撃を仕掛けられたら目覚めが早まる可能性がある。ISの攻撃程度なら大丈夫だろうが太一兄さんの【ロイヤルナイツ】やウォーグレイモンの攻撃ともなれば…」

 

セシリア

「確実に早まりますわね…」

 

「だからあの二人は【スリープモード】の時に倒したいって言ってたのね…やっぱり見た目で判断したあの馬鹿とは違うわね!」

 

マドカ

「今は一夏兄さんの事はいいだろ!…話はこのくらいにして客席の馬鹿共を黙らせるぞ!!」

 

セシリア&鈴

「はい(ええ)!!」

 

 マドカが話を切り上げると3人は観客席で太一にブーイングを浴びせている生徒達を避難させる為に3方向に散っていった

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

千冬

「…あの…馬鹿共が!!」

 

オータム

「…後でぶっ飛ばす!!」

 

 一方、管制室ではブーイングをしている生徒達を千冬とオータムが鬼のような形相で睨みつけていた

 そんな二人に真耶が涙目になりながら怯えていた

 

真耶

「お、お二人共…お、落ち着いて下さい…」

 

 何とか二人の怒りを鎮めようとする真耶だが…

 

千冬

「…真耶…今客席に残っている奴等の名前を調べておけ…後で集めて説教してやる!!」

 

真耶

「ええっ!?」

 

千冬

「当然だ!今あそこに残ってるのは避難指示を守らなかった上に自分達を守る為に戦っている八神にブーイングを浴びせるような奴等だ!!徹底的に絞ってやる!!!」

 

オータム

「俺も付き合うぜ!!」

 

 二人の怒りは収まらず、全てが落ち着いた後はブーイングをしてい生徒達には地獄の説教を行う事が決定してしまった

 だがその時…

 

 カチッ!!

 

千冬&オータム&真耶

「!?」

 

 時計の針が進む音が聞こえた

 

千冬

「今の音は!?」

 

 3人が【ベルフェモン】を見ると首にある時計の針が6時部分を指していた

 

オータム

「アイツの目覚めが近づいてるな…」

 

千冬

「そうなのか!?」

 

オータム

「ああ!あの針が12時を指すと【ベルフェモン】は本来の姿に戻る!それまでに全員を地下シェルターに移動させろ!!」

 

真耶

「今オルコットさん達が避難させています!!…ですが、何人かが動こうとしません!!」

 

千冬

「チッ!【ベルフェモン】のあの姿に保護欲でもそそられてるのか?…真耶!動かない奴は殴って気絶させて構わんとマドカ達に伝えろ!!それでも動かないなら手足の1本くらいへし折っても構わん!!とにかくシェルターに放り込め!!責任は全て私が取る!!!」

 

真耶

「わ、分かりました~~~!!」

 

 千冬のあまりの迫力に真耶はその無茶苦茶な命令をマドカ達に伝えた

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

マドカ

「…手足をへし折ってでもシェルターに放り込めだと?…滅茶苦茶だがコイツ等にはそうでもしないと無理か…なぁお前達?」

 

生徒達

「ひっ!?」

 

 真耶からの通信を受けたマドカは目の前にいる数人の生徒を睨みつけた

 

マドカ

「今の話は聞いたな?3つ数えるまでに動かなければ本当にお前達の骨を折る…い~ち…」

 

生徒達

「ひいいいいぃぃぃぃぃっ!?」

 

 マドカがカウントを始めると残っていた生徒達は悲鳴を上げながら一目散にアリーナから出て行った

 流石の彼女達も骨を折ると言われれば言う事を聞くしかなかった

 しかも、マドカ個人の判断ではなく千冬からの指示の為、それが余計に恐怖を助長させていた

 

マドカ

「………セシリアと鈴の所も上手く言ってるようだな………あの針が12時を指す前に全員の避難が済めばいいが…」

 

 【ベルフェモン】の目覚めと全員の避難…どちらが先になるか不安だったが…

 

マドカ

「…ま、奴が学園に攻撃すればシェルターなんて簡単に消されるから所詮は気休めだな…」

 

 【七大魔王】の力をよく知っているマドカ達からすればこの行為自体が大して意味も無い事だと言うのも分かっていた

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

太一

「《プラズマシュ―――ト》!!」

 

ウォーグレイモン

「《ガイアフォ―――ス》!!」

 

 ドガァァァンッ!ドゴォォォンッ!

 

 時間を少し戻って【ベルフェモン】に向かった二人はそれぞれの必殺技を撃ち込んでいた

 だが…

 

ベルフェモン

『Z~Z~Z~…』

 

 【ベルフェモン】は気にせず眠り続けていた

 

太一

「チッ!やはりこのくらいじゃビクともしないか!」

 

ウォーグレイモン

「そうだな…」

 

 2人が呑気に眠っている【ベルフェモン】を睨みつけていると…

 

 ブ~~~!ブ~~~!ブ~~~!

 

太一&ウォーグレイモン

「ん?」

 

 下から何か聞こえて来た

 

ウォーグレイモン

「…太一…下で何か騒いでるけど?」

 

太一

「…放っておけ…大方コイツを攻撃してる俺達へのブーイングだろ。向こうはマドカ達が黙らせるだろうから気にしなくてもいい。」

 

ウォーグレイモン

「そうだな。」

 

 下から聞こえてきたブーイングを二人はまるで気に留めていなかった

 そしてそのまま攻撃を再開した

 

 ドゴォォォンッ!ズドォォォンッ!バゴォォォンッ!

 

 それから二人は《プラズマシュート》や《ガイアフォース》を撃ち続けたがそれでも【ベルフェモン】には致命的なダメージが与えられていなかった

 しかし、二人の攻撃によって【ベルフェモン】の位置を動かす事は出来ており、今はIS学園から少し離れた海上に移動していた

 その時…

 

ベルフェモン

『…ムニャムニャ…』

 

太一&ウォーグレイモン

「!?」

 

 ズドオオオオオォォォォォ―――――ンっ!!!

 

太一&ウォーグレイモン

「ぐあああああぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 突然【ベルフェモン】が寝言を言いながら口を開くと、そこから放たれた寝息《エターナルナイトメア》で太一とウォーグレイモンは吹き飛ばされた

 

太一

「くっ!…寝息でこれか…」ガクンッ!「!?」

 

 体勢を立て直した二人だが、突然【ロイヤルナイツ】が再びバランスを崩しかけた

 

ウォーグレイモン

「太一!?」

 

太一

「…【マグナモン】のダメージが大きい…【バルバモン】と異空間で無理をし過ぎたか…」

 

ウォーグレイモン

「どうする!?」

 

太一

「他の聖騎士に変えればいいだけだ!!」

 

 そう言うと太一は【ロイヤルナイツ】の能力を発動させた

 

 [BGM:brave heart]

 

太一

「<デジタル・セレクト>…【モード:エグザモン】!!!

 

 そして姿を現すのは今迄の聖騎士よりも一回りも二回りも大きな聖騎士…

 聖騎士でありながらその姿は赤い竜…

 巨大なランスを持ち、本体よりも巨大な4枚2対の翼を広げた姿…

 この聖騎士こそ13体の【ロイヤルナイツ】の中でも最大のサイズを誇り、【ロイヤルナイツ】の一員であると同時に全ての竜型デジモンの頂点に君臨する【竜帝】の二つ名を持つ聖騎士…

 【ロイヤルナイツ・エグザモン】の勇姿だった…

 

太一

「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」

 

 太一の叫び声と共に【エグザモン】の竜の咆哮が周囲に響き渡るのだった…

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

真耶

「な、何ですかアレは!?」

 

千冬

「巨大な…赤い竜………アレも【ロイヤルナイツ】なのか!?」

 

 管制室では【エグザモン】の姿に千冬と真耶は騒然となっていた

 

オータム

「そうだ!アレは【エグザモン】…【ロイヤルナイツ】の中でも最大の巨体を誇る聖騎士だ。」

 

千冬

「【ロイヤルナイツ】最大だと!?」

 

オータム

「ああ、言っとくが本物の【エグザモン】はもっとデケえぞ?」

 

千冬&真耶

「え!?」

 

オータム

「太一に見せて貰った【ロイヤルナイツ】のデータによるとだな、何でも【エグザモン】のデータ量は余りにもデカすぎて最新のスパコンでも姿を確認するのが精一杯だそうだ。」

 

真耶

「データ量ですか?」

 

オータム

「そうだ、お前等には話したがデジモンは電子生命体だ。つまり意思を持ったデータの集合体なんだよ。データが一番多い奴が強いって訳じゃねえが、【エグザモン】はその膨大なデータ量に見合う強さを持ってんだ。後は【リヴァイアモン】もだな。」

 

千冬

「【リヴァイアモン】だと!?オルコットに憑りついていたアイツか!?」

 

オータム

「ああ、お前らもアイツのデカさは知ってんだろ?【リヴァイアモン】は全デジモンの中でも一二を争う程の巨体だ。」

 

真耶

「で、では…本物の【エグザモン】もあのくらいのサイズがあるって言うんですか!?」

 

オータム

「流石にアイツほどのデカさはねえよ。それでもこのアリーナを覆いつくす程のサイズはあるだろうぜ!」

 

千冬

「何だと!?」

 

オータム

「太一の【エグザモン】があの程度のサイズなのは【イグドラシル】が太一の体に合わせて小さくしたんだろうな…それでも他の【ロイヤルナイツ】の中じゃ一番デカいけどな。」

 

千冬&真耶

「………」

 

 オータムから聞かされた【エグザモン】の説明に二人は言葉を失ってしまった

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 一方、客席で避難活動をしていたマドカ、セシリア、鈴の3人は中々避難しない生徒達を説得(脅迫)によって何とか全員を避難させた

 そして今、3人は合流し管制室に向かおうとしていたのだが…

 

セシリア

「…【ロイヤルナイツ】最大の聖騎士…【エグザモン】…」

 

「…確かにあのデカさ…【オメガモン】や【アルフォースブイドラモン】の何倍もあるわね…」

 

 【エグザモン】を見たセシリアと鈴はマドカから管制室のオータムと同じ説明を受けそのサイズに驚いていた

 

マドカ

「それだけじゃない。お前達には【エグザモン】のあの姿は何に見える?」

 

セシリア

「何って…聖騎士と言うよりは竜ですわね?」

 

「うん、【アルフォースブイドラモン】も竜の顔をしてたけど【エグザモン】は全身が竜そのものよ。正直あのデカい槍を持ってなかったら竜にしか見えないわ。」

 

マドカ

「…【竜帝】…」

 

セシリア&鈴

「え?」

 

マドカ

「【エグザモン】の別名だ。【竜帝】とも呼ばれている。」

 

セシリア

「…【竜帝】…竜の帝王ですか…正しくその通りですわね!」

 

「ええ、あの威圧感…半端じゃないわよ…」

 

マドカ

「だろうな、【エグザモン】は【ロイヤルナイツ】の一員ではあるがグレイモンを始めとする全ての竜型デジモンの頂点にも君臨するデジモンだ。」

 

「…竜の頂点…だから【竜帝】って呼ばれてるのね…」

 

セシリア

「…【竜帝エグザモン】…」

 

 その後、唖然となる2人をマドカが正気に戻し、3人は管制室に向かうのだった

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 カチッ!!!

 

 太一が【ロイヤルナイツ】を【エグザモン】に切り替えた直後、針の進む音がした

 

太一&ウォーグレイモン

「!?」

 

 二人が【ベルフェモン】を見ると首元の時計の針が9時を指していた

 

ウォーグレイモン

「【ベルフェモン】の目覚めまであと少ししかない!」

 

太一

「………」

 

 ウォーグレイモンは焦っていたが太一は【ベルフェモン】と自分が持っている槍《アンブロジウス》を交互に見ながら何かを考えていた

 

ウォーグレイモン

「?…どうした太一?」

 

 そんな太一にウォーグレイモンも気づいた

 

太一

「…ウォーグレイモン…奴が【スリープモード】の間に倒すのはもう無理だ。それに今迄の攻撃で受けたダメージも寝てるせいか即座に回復してるみたいだしな。」

 

ウォーグレイモン

「…そうだな!」

 

太一

「だから奴が目覚める直前にコイツを使う。」

 

 そう言って太一は《アンブロジウス》をウォーグレイモンに見せる

 ウォーグレイモンはそれを見て、太一が何をしようとしているのかすぐに分かった

 

ウォーグレイモン

「『あの技』か?」

 

太一

「ああ、アレを奴に打ち込む。すぐに効果が出るかは分からないが効き目があれば奴は弱体化する筈だ。それに起きた直後なら回復もしないだろうしな。」

 

ウォーグレイモン

「なるほど!」

 

 太一の案にウォーグレイモンが納得すると二人は動きを止め、【ベルフェモン】の同行を見守っていた

 既に時計の針は9時を指しており12時を指すのも時間の問題だった

 それから暫くすると…

 

太一&ウォーグレイモン

「!?」

 

 針が動き出した

 その瞬間…

 

太一

「《アヴァロンズゲ―――トッ》!!!」

 

 ザシュッ!!ドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!

 

 太一は《アンブロジウス》を【ベルフェモン】に突き刺し、槍に内蔵された無数のウイルスを相手に送り込む《アヴァロンズゲート》を打ち込んだ

 そして《アヴァロンズゲート》が打ち終わると遂に…

 

 カチッ!!!!

 

 針が12時を指した…

 それと同時に…

 

 ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリッ!!!!!

 

 時計のアラームが周囲にけたたましく鳴り響いた

 太一とウォーグレイモンはすぐに【ベルフェモン】から距離を取った

 

ベルフェモン

『!!!』

 

 アラームの音に反応し遂に【ベルフェモン】の眼が開いた

 

ベルフェモン

『グッ!…ググッ!!…グオオオオオオォォォォォォォッ!!!!

 

 目を覚ました【ベルフェモン】が雄叫びを上げるとその体が変化し始めた

 二頭身の体は次第に巨大になっていき、身体を縛っていた鎖は引きちぎられた

 そして体は筋骨隆々の人型に変化していった

 その姿は鋭利な爪と6枚の悪魔の様な翼、体に巻き付いていた鎖は両手両足に新たに巻き付き、黒ヤギの様な顔へと変わった

 それは正に【デーモン】とはまた違う悪魔の姿だった

 

ベルフェモン

『…俺を起こすのは…誰だあああああぁぁぁぁっ!!!!』

 

 この姿こそ【ベルフェモン】の本当の姿…

 【ベルフェモン:レイジモード】だった…

 

 




 <予告>

 レイジモードとなって怒りのままに暴れ始めるベルフェモン

 エグザモンとなって激しい戦闘を繰り広げる太一

 ベルフェモンを倒す為、太一はISの夢…無限の成層圏へと駆け上るのだった



 次回!《ISアドベンチャー 聖騎士伝説》

 天へと昇れ!成層圏からの一撃!!

 今、冒険が進化する!

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