IS学園入学初日、太一はマドカ、オータムと共にIS学園校門前に来ていた
その前には一人の女性教師が待っていた
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「お前が束から紹介された二人目か。私は織斑千冬、この学園で教師をしている。」
太一
「わざわざ出迎えありがとうございます。俺は八神太一。今日からお世話になります。」
千冬
「礼節はしっかりしているようだな。一緒にいるのは………!?」
互いに自分の紹介をすると、千冬は太一の後ろにいる少女の顔を見た瞬間、その表情は驚愕へと変わった
千冬
「お、お前は!?…まさか!?」
マドカ
「………初めまして…私は八神マドカ…兄共々よろしくお願いします。」
千冬
「や、八神だと!?…お前はマドカだろ!!私の妹の織斑マドカだろ!!」
オータム
「何を仰ってるんでしょうか?この子は八神マドカですよ?私はオータム、篠ノ之束博士からこの二人のサポートをするように言われてきました。」
千冬
「い、いやだがこの子は…」
オータム
「(後で詳しく話してやる。今はさっさと教室に案内しろ。)」
千冬
「!?」
オータム
「後、私はココには教育実習生として赴任しますのでよろしくお願いしますね。」
オータムに促され、千冬は3人を自分が受け持つ1年1組の教室に案内した
教室の前に着くと…
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「よろしくお願いします。…い、以上です!」
ズガシャーンッ!
何かが大量に倒れる音が聞こえてきた
千冬
「あの馬鹿…スマナイが少し待っていてくれ。呼んだら入って来てくれ。」
千冬がそう言って中に入ると…
スパァーン!
キャアアアアアァァァァァ―――――ッ!!!
…と言う音と歓声が廊下まで聞こえてきた
太一
「中で何が起こってるんだ?」
マドカ&オータム
「さぁな?」
千冬
「…3人とも入っていいぞ。」
千冬に呼ばれ教室の中に入る太一達
ザワザワ…
教室内の生徒達は太一とマドカの姿を見た瞬間、驚きの表情を浮かべていた
それもその筈、太一は男、マドカは織斑千冬に瓜二つなのだからだ
千冬
「…挨拶しろ…」
太一
「八神太一…人間だ。今日からよろしく頼む。」
マドカ
「八神マドカ…兄共々よろしくお願いします。」
太一の自己紹介に生徒達は動揺していた
普通は自分の紹介に『人間』なんて言葉は使わないからだ
しかし太一はデジモンのいる世界の出身の為、その様な紹介が癖になっていたのだ
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「…マドカ………お前マドカか!?」
突然マドカの紹介を聞いた一番前の真ん中の席の男子生徒が声を上げた
彼こそが世界でただ一人の男のIS操縦者、織斑一夏でありマドカの双子の兄だった
一夏
「俺だ!お前の双子の兄の一夏だ!?」
マドカ
「………。フゥ…久しぶりだね…一夏兄さん♪」
千冬
「!?」
一夏
「やっぱりマドカなのか!!でも、何で八神って名乗ってるんだ?」
マドカ
「…ゴメン…兄さんには悪いけど今の私は織斑の姓を名乗るつもりは無いんだ。だから太一の妹として八神の姓を借りてるんだよ。この事に太一は関係ないよ。私が無理を言って名字を使わせて貰ってるだけだから。」
一夏
「そ、そうか…」
マドカ
「話は後でゆっくりしよう。」
千冬
「マ、マドカ…」
マドカ
「何でしょうか?織斑千冬先生?」
千冬
「!?…な、何故そんな他人行儀なんだ!私を姉と呼ばないんだ!?」
マドカ
「…私はお前を姉とは認めない…」
千冬
「え!?」
マドカ
「私が八神を名乗っているのはお前と同じ織斑の姓を名乗りたくないからだ!お前と同じ血が流れているだけでも私にとっては腹立たしいんだ!!!」
ザワザワ…
一夏
「マ、マドカ!?どうしたんだ?何で千冬姉だけ…」
マドカ
「一夏兄さんは知らなくていい事だよ。…私の血のつながった兄妹は一夏兄さんだけだ!お前は赤の他人だ!!」
千冬
「!?………マドカ…何故だ…」
マドカ
「気安く私の名を呼ぶな!!(自分が10年前何をやったか思い出すんだな…【白騎士】!!)」
千冬
「!?」
マドカ
「先生、私と太一兄さんは何処に座れば?」
マドカは千冬を無視し、後ろにいた副担任の山田真耶に自分と太一の席を聞いた
真耶
「え!?あ、はい!お二人は後ろにあるあちらの席にお願いします。…それで…あの、貴方は?」
オータム
「やっと紹介できるか。え~俺はオータム。教育実習生として今日からこのクラスで織斑、山田の両先生の補佐をする事になった。後この二人のサポートも兼任している。よろしく頼む。」
それから太一とマドカは席に着きHRの続きを始めたが、千冬は放心状態になってしまい、HRが終わるまで教室の隅でただ突っ立っていた
<予告>
千冬を完全に拒絶するマドカの姿に兄の一夏は動揺していた
マドカに何があったのか知ろうとする一夏は太一に聞こうとする
だが、太一は答えてはくれなかった
そんな中、太一と一夏に近づく二人の少女がいた
次回!《ISアドベンチャー 聖騎士伝説》
交わらない姉妹
今、冒険が進化する!