妹尾佳織のお姉ちゃん!   作:kachiku

2 / 5
第2話

 その日、加治木ゆみは四高合同合宿の打ち合わせのために清澄高校へと赴いていた。本来なら鶴賀麻雀部部長である蒲原智美が行くべきなのだろうが、もはや議論の余地もなくゆみが行っている。

 

 鶴賀学園が全国へ行くことは結局叶わなかった。個人戦、ゆみ、智美、桃子の3人は2日目まで進んだが、やはり全国への壁は高かった。その切符を掴んだのは風越女子・福路美穂子、清澄高校・原村和、宮永咲の三人で1年生が2人も勝ち残るという珍しい結果だったが、原村和は全中で個人戦優勝、宮永咲は魔物・天江衣と互角以上の闘牌をした新たな魔物という事を考えれば、ゆみにはある意味順当のように思えた。

 

 「合宿か……」

 

 陽の光を手で遮りながらゆみは上を向く。事の始まりは一通の手紙だった。ゆみの泳げないという意外な弱点を克服するために、学園のプールでゆみが練習しているときだ。

 

 

 

 「ふぅ、冷たくて気持ちい」

 「みおりん先輩は入んないっすか?」

 「ん? まだ私は足だけでいいよ。それに今度みんなで海行くでしょ?」

 「そうっすけど。……一緒に遊びたかったっす」

 「あれもしかしてモモちゃん、私の水着姿が見たかったのかなー?」

 「ちっ違うっすよ! 興味ないっすから!!」

 「えっ、それは悲しいなぁ。モモちゃんに見てもらうためにカワイイの選んだのに……」

 「……ちょっとだけなら興味あるっす。ちょっとだけっすよ!!」

 「フフ、相変わらず可愛いなぁ」

 

 プールサイドに座って足だけを水に浸ける制服姿の美織と、ゆみに泳ぎ方を教えるため学園指定の水着を着ている桃子が話している。その間も黙々と25メートルをビート板で泳いでいるゆみは、何往復か終え休憩をとるため美織たちのもとへと近づいていった。

 

 「慣れないことはやはり疲れるな」

 「ゆみ、おつかれー」

 「おつかれっす先輩! もう大分泳げるようになったっすね」

 「む、そうか? じゃあ次はビート板無しで泳いでみようか」

 「いいと思うっす」

 

 プールから上がったゆみは置いていたスポーツドリンクで水分を補給する。追いかけるように桃子も上がった。

 

 「フフ、これで荷物番は卒業だね、ゆみ」

 「ああ、ようやく私もプールや海というものを本当の意味で楽しめそうだ」

 「先輩とプール、海……、楽しみっすぅぅぅうう!!」

 「おい、モモ」

 

 腰に抱きつく桃子を受け止めるゆみ。頭を撫でられている桃子は可愛らしい犬のようだ。そんな二人を見ていると、美織の視界の隅に人影がちらついた。

 

 「ワハハ、美織もここだったかー」

 

 美織が顔を向けると、制服姿の蒲原智美が歩いてきていた。手に封筒を持っているのが見える。

 

 「その手紙どしたの智美?」

 「フフフ、これはゆみちんへの熱い熱いラブレターだ!!」 

 「みっ認めないっすよラブレターだなんて!!」

 「モモいたのかー気づかなかったぞー」

 「おい蒲原」

 「ぁいてッ! ゲンコツなんてひどいぜゆみちん……」

 「自業自得だ」

 

 ゆみのゲンコツされたところを擦っている智美がちょっとボケただけだろーとボソッと呟きながら、手紙をゆみに見せる。その差出人を確認したゆみは少し面をくらったように目を大きく開いた。

 

 「先輩誰からっすか?」

 「清澄高校麻雀部からだ」

 「むっ、清澄高校っすか」

 「まあそう言うな」

 

 ゆみが桃子を宥めながら封筒を開く。智美がそれを後ろから見ている。

 

 「で、結局なんだったのそれ?」

 「……四校合同合宿、その誘いみたいだな」

 「合宿かー。うちら鶴賀の3年は建前上は引退してるんだけどなー」

 「元部長さんとみおりん先輩はよく来るから実質引退してないっすけど」

 「ワハハ、それもそうかー」

 「蒲原……お前受験大丈夫なのか?」

 「…………ワハハ」

 「笑ってごまかすな」

 

 再び智美にゲンコツを入れるゆみ。少し涙目になった智美をよそに、美織が口を開く。

 

 「対戦相手が欲しいんだろうね清澄さん」

 「あぁそうだろうな」

 「どういうことっすか?」

 「全国大会までに全国を知る風越や龍門渕と少しでも多く戦っておきたいんだろう」

 「ワハハ、うちはおまけってことかー」

 「清澄に悪意はないさ」

 

 全国まで残り1ヶ月と少し。全国大会までに全国を知る風越女子と龍門渕高校と打つことは、初出場となる無名校清澄には必要なことなのだろう。

 

 一方で、鶴賀学園にとってもこの合宿はメリットしかないと美織は思う。ゆみは来年もこの麻雀部が続くことを願っていたし、既に部長の座を睦月に引き継いでもらっている。つまり、来年も形はどうであれ鶴賀学園麻雀部は大会に参加するということだ。来年、全国を目指すというなら龍門渕の今のメンバーが全員いる大会に勝たなければならないし、再来年であっても宮永咲や原村和が高い壁として立ちふさがるだろう。後進を育成するならば、ここでの経験は必ず来年再来年に活きてくると美織は考える。

 

 それに加え美織の頭に浮かんだもう一つの目的、というより私用。思わず美織の口元が歪む。

 

 「……いい機会じゃない? この間の勉強会でゆみも打ちたいって言ってたし、受験勉強の息抜きにはピッタリ」

 「そうっすよ先輩! 一緒にお泊りっす!」

 「……あぁそうだな。鶴賀もこの合宿、参加しようか」

 「ワハハ、これでまたみんなで打てるぞー」

 「やったぁぁぁあああっす!!」

 

 

 

 長い回想。そんな訳で鶴賀学園は四校合同合宿の参加を決め、ゆみは清澄高校まで来ていたのだ。校門前にはもう他の3人が来ていて、軽く立ち話をしている。どうやらゆみが最後らしい。

 

 「すまない、私が最後のようだな」

 「……やっぱり加治木さんが来るのね」

 「ん? ああ。まだ部長の引き継ぎが完了してないんでね」

 「そっちじゃなくて」

 

 竹井久のちょっと苦しい笑い方が気になるゆみであったが、こうして4人は旧校舎へと向かったのであった。

 

 

 ◇ ◆

 

 

 打ち合わせは滞り無く終わった。要点は竹井久がしおりを作ってくれていた。場所はやはり県北の鶴賀からは遠い場所になってしまったために、ゆみの頭に一つの憂慮が生まれたがまあ仕方ない。

 

 「じゃあこの辺でお開きにしましょうか。せっかく集まったんだし近くのファミレスでお茶でもする?」

 

 久の意見に賛成した3人は席を立ち上がり、ファミレスへと向かった。お昼時はとっくに過ぎており、空いていたようで待つこともなく4人は席についた。注文を済ましたところで龍門渕高校の代表である龍門渕透華がゆみに話しかける。

 

 「ゴホン、鶴賀学園の加治木さんでしたわね。こちらが手紙にあったご所望のものですわ」

 「ああ龍門渕さん、ありがとう。助かるよ」

 

 透華が高級品の手提げ袋を渡すと、ゆみは軽く頭を下げてそれを受け取った。他の3人はその光景を不思議そうに見ている。そして久が問いかけた。

 

 「加治木さん、何を受け取ったの?」

 「ああ、これは映像さ。この間の団体戦決勝と個人戦の。牌譜は手に入れられたんだが映像が手に入らなくてね。龍門渕さんを頼らせてもらったんだ」

 「フン、この龍門渕透華に揃えられないものはないですわ!」

 

 勝ち誇ったような表情の透華にゆみは再び感謝する。

 

 「でもどうしていま映像を?」

 「うちの新入部員がどうしてもと欲しがってね。合宿前に見ておきたいらしい」

 「新入部員ですか?」

 

 ゆみの言葉に美穂子が質問すると、久が合点がいったような顔をする。

 

 「あぁ手紙でいっていた人ね」

 「……どういうことですの?」

 「団体戦が終わった後、留学に行ってた1年生からの友人が帰ってきてね。もう大会に参加できないのを承知で入部したんだ」

 「えっでもそれって3年生ってことですよね?」

 「ああ、だから公式戦には出られないし、部員になる意味なんて殆ど無いんだが本人の希望でね」

 「一体何のためにですの?」

 「本人曰く、来年以降鶴賀を全国を導くため、らしい」

 「……随分強気な発言ですわね」

 「まあまあ」

 

 ゆみの発言にジト目の透華を美穂子が宥めた。はぁ~と大きくため息をつくゆみ。

 

 「竹井さん、全国大会に行く清澄高校のための合宿に、こちらの都合を押し付けてすまない」

 「ええかまわないわ。むしろ今はいろんな打ち手と戦いたいから」

 「なら良かった」

 

 ゆみが安心したように胸をなでおろす。

 

 「ちなみに、その新入部員は麻雀を初めてまだ一ヶ月も立たない初心者なんだが」

 「「「えっ」」」

 

 ゆみの予想外の言葉に3人が立ち上がって驚く。思った通りの反応にゆみは少し笑いながら言った。

 

 

 ◆ ◇

 

 

 合宿は金曜日の放課後から、そのまま土曜日を宿舎で過ごし、日曜日の昼までにチェックアウトを済まして解散という流れになる。鶴賀学園麻雀部は通常通り、学校生活を終えてから蒲原智美が運転する車で会場に来ていた。ただ一人を除いて。

 

 「にしても美織、学校に来ないからどうしたかと思ったら、まさか朝から会場に行ってたとは」

 「お姉ちゃん、だから今日一緒に家でなかったんだ」

 

 荒々しい蒲原の運転の弊害からなんとか正気を取り戻して車から降りる。

 

 「私たちが最後みたいですね」

 「あの運転で最後なら仕方あるまい」

 

 睦月の言葉にゆみがため息を漏らしながら返す。荷物を確認して、進んでいくと会場入口には竹井久の姿が見えていて、手を振っていた。

 

 「こんにちわ鶴賀学園麻雀部のみなさん」

 「ああ三日間よろしくたのむよ」

 

 ゆみと久が話し始める。その様子に桃子は薄っすらと嫉妬するが、その姿はどうやら見えていないようだ。

 

 「……あれ? 東横さんと新入部員は?」

 「ん? ああ新入部員は先にチェックインを済ませて部屋にいるよ。さっき連絡がきた。あとモモは」

 「ここにいるっすよ」

 「……わからなかったわ」

 

 ゆみの横からまるで幽霊のようにモモが現れると、久は顎に手をやりながらそう呟いた。ステルスモモは美織には通用しないがきちんと機能しているようだ。

 

 「もう他の高校は来ているわ。部屋に荷物を置いたらロビーに集まってくれるかしら」

 「分かった」

 

 久の言葉にゆみが返事をして、中に入る。久から聞いていた部屋の前には分かりやすく鶴賀学園麻雀部様という札がかかっている。

 

 「もう美織が中にいるはずだ」

 「ワハハ、美織ーいるかー?」

 

 智美が扉を開いて中に入ると、テレビの前で牌譜と画面をじぃーっと見ながら座布団に座っている美織がいた。その横には手に入れた牌譜と、コンビニで買ってきたであろうお菓子が散らばっている。

 

 「や、ふぁっふぇはよ(待ってたよ)

 

 チョコ菓子を口に咥えながら手を振る美織。リモコンで動画を一時停止させ、美織は立ち上がった。

 

 「お姉ちゃん、またそれ見てたの?」

 「まだ全員分見てないからね。でももうすぐ終わると思う。ほら、座布団ここだよ」

 

 佳織の質問に答えながら、美織は座布団を人数分置いていく。

 

 「美織、とりあえずロビーに集合みたいだ」

 「ん、了解。ほら佳織、これ美味しいよ」

 「あ、うんお姉んぐぅ、んぐ。……おいしぃー」

 

 佳織の口内に強引にチョコを突っ込む。はじめはその強引さに、佳織は美織を可愛らしく上目遣いで睨むが、口内の温度で溶けていく内に徐々にその顔は崩れていき、最終的に表情はふにゃふにゃの幸せそうなものに変わっていった。小動物のようなその表情に癒やしを感じる美織は、佳織の頭を撫でた。

 

 「可愛いやつだ。睦月もどう?」

 

 箱からチョコ菓子を一つ摘んで見せる。

 

 「あ、じゃあ一ついただングぅっ!……おいしぃーれすー」

 

 美織は先程と同じように、睦月の口内にもチョコをねじ込んだ。するとどうだろうか。普段は加治木ゆみのようにクールっぽい表情が緩んでいく。キリッとしていた目も若干垂れ下がっていて、加えて普段はハッキリとしている声が若干蕩けているのが可愛らしさに磨きをかけている。

 

 「フフ、可愛いやつだ」

 「おいおい、ロビーに行くんじゃなかったのか」

 「ワハハ、腰抜けさんどもめー。……美織、私にもください!」

 「蒲原、お前もか」

 「はいこれ」

 

 頭に手を当て呆れるゆみに、チョコを食べる智美。未だに蕩けている佳織に睦月。鶴賀麻雀部の合宿スタートはどうやらそれっぽくない、いつもの部活のような始まりらしい。

 

 「ほら行くぞ、他の高校を待たせたくない」

 「ん、そだねごめんごめん。佳織に睦月、いくよ」

 

 ゆみの言葉で部屋から出ていく。佳織と睦月を押して部屋から出す。そこで美織は後ろから視線を感じ振り向く。

 

 「…………」

 

 その何かを期待している目を見て、美織は察した。桃子はさっき美織がしていたようなことをされたことがないし、したこともないのだろう。これまでその存在感の薄さからコミュニケーションを諦めていた程の桃子だ。こういった友達同士がよくやるようなことに対し、ある種の憧れを懐いているのだろう。

 

 美織が来る前までならそんなことは思わなかっただろう。桃子の存在を完璧に認識できる人間は部員にもいなかったから、話したり、遊んだり、それで満足が出来た。しかし、美織という桃子を完璧に認識できる人間が来てからはそれだけでは満足できなくなっている。より、高校生らしい、傍から見れば馬鹿らしいことでさえも桃子には輝いて見えるのだ。

 

 「フフ、おいで、モモちゃん」

 「……なんすかみおりん先輩?」

 

 手招きする美織に近づいていく桃子。

 

 「お菓子あげるから目ぇ瞑って口開けて」

 「何で目まで瞑るっすか?」

 「いいから」

 「……分かったっすよ」

 

 ゆっくりと目を瞑り、口を小さく開ける桃子。どこかキスを強請っているかのように見えてしまう。その口内に美織はポケットからお菓子を取り出して数個入れた。すると、

 

 「んんぅぅぅうううう、なんすかこれぇぇえええ!!」

 

 そのお菓子は口からそのまま手に出された。よだれが大量に出ていて口の端から少し垂れてる。

 

 「酸っぱいハードなグミ。美味しいでしょ?」

 「いや何でチョコじゃないっすか?!」

 「だってチョコあげるなんて言ってないから」

 「はっ、……そうっすけど! そうっすけど流れ的に甘いチョコじゃないっすか!」

 

 プンスコと怒る桃子に美織はクスクスと笑い、部屋から出た。

 

 「フフ、元気出たみたいだし行くよ」

 「まだ話しは、ってあぁちょっと待ってくださいっすっ」

 

 靴に履き替えながら、先へと進んでいる美織を桃子は見た。先程の元気が出たという言葉から、美織は桃子が懐いていたちょっとした、憧れめいた願望を察していたのだと気付いた。美織は自分のこういった小さなことに抜け目ない。知り合ってまだ短いが、気の使い方が上手いと桃子は考えている。少し強引だったり、からかわれたりはするのだが。

 

 「……ほんと意地悪な先輩っす」

 「モモちゃんまだー?」

 「今行くっすよー!」

 

 返事をして桃子は美織のもとに小走りした。さっきよりも少し笑顔で。

 

 

 ◆ ◇

 

 

 「移動の疲れもあることと思いますので、今日は自由行動ということで――、よろしいでしょうか」

 「「「異議なーし!!」」」

 

 久の言葉に各校が賛成した。パチパチパチとちらほら拍手が聞こえる。

 

 初日は自由時間となった。バラバラと各校が入り乱れて、話したり走り回ったり、仲良さそうにしている。

 

 「自由時間だそうだけど、ゆみどうする?」

 「ちょっと辺りを歩いてみるよ、落ち着かなくてね」

 「ん、そっか。私は部屋で佳織を愛でようかな」

 「変わらず、妹思いなやつだな」

 「フフ、まぁね。じゃあ部屋に戻るから、帰ってきたらみんなでお風呂に行こうよ」

 「ああ、じゃあまたあとで」

 

 片手を上げてゆみは玄関の方まで歩いていった。桃子もついて行ってるようで、仲良さそうに腕を組んでいる。

 

 (さてと、佳織はどこに)

 

 辺りを見回すと談笑が聞こえてくる。その中でも一際目を引くのはやはり、ウサミミのようなカチューシャを着けている、小学生のような小さな体から魔物と呼ばれるほどの闘牌をする幼女、いや少女だろう。

 

 「咲! ノノカ! 一緒に遊ぼう!」

 「あ」

 「衣さん!」

 

 (あれが天江衣ちゃんで、あっちの二人が宮永咲さんに原村和さんか)

 

 ぴょこぴょこと擬音が聞こえてくるように天江衣が宮永咲と原村和に近づいていった。どうやら麻雀をするようだ。このままでは3人麻雀になるが、目を動かせば龍門渕高校の面子が天江衣をまるで母親のような優しい目で見守っているところを考えるに、残り一人は龍門渕高校の誰かになるのだろうか。

 

 (原村和さんはデジタル打ち一辺倒だから置いておくとして、宮永咲さんと天江衣さん。この二人の麻雀は映像だけじゃなく間近で見ておきたいな)

 

 ゆみから映像を渡された時、美織が真っ先に見たのがこの二人の麻雀であった。オカルト麻雀を彼女たちがやっているのは牌譜を見ていた時から分かっていたが、映像も見るとやはり彼女たちの異様さがより鮮明になった。

 

 そんなことを考えていると衣、咲、和の3人が大部屋の方に行くのが見えた。大部屋には雀卓がいくつもあって、明日からはその部屋で本格的に麻雀を打つ予定になっている。美織は佳織とともに彼女たちのもとへ行くことを決めた。

 

 (あっ、そう言えばあの映像は龍門渕さんに借りたんだっけ。お礼言っておくかな)

 

 部屋で今さっきまで見ていた映像は、ゆみが龍門渕高校に手紙を書いて借り受けたものだと思い出す。映像はかなりきれいで、助かっているのだ。美織は透華のもとへと歩きだす。

 

 「あなたが龍門渕透華さんですか?」

 「ええそうですわ。……なるほどあなたが鶴賀学園の新たなメンバーですわね」

 「はい。お借りした映像、見させてもらってます。ありがとうございました」

 「いえそんな、お礼なんてよろしいですわ」

 「いえいえ。龍門渕さんの麻雀も見て勉強させてもらってます。とても参考になる打ち筋で」

 「まぁ!」

 「その姿も美しいです。アイドルのように煌めいていて、けれどもまるで母のような包容力も時折見せる、二つの表情を持つ、さながら一流の美人女優のようです」

 「そっ、そんなに褒められると少々照れてしまいますわね」

 「フフ、では後ほど」 

 「…………」 

 

 美織は佳織を見つけたので、話しを終わりにして歩いていった。  

 

 突如として現れた金髪と仲よさげに話し、赤面している透華に面を喰らう龍門渕高校・国広一。専属で付いているお嬢様が褒め言葉で悪い道へと引きずられているようだ。

 

 「えっ、透華知り合いなの? それに新たなメンバーって……」

 「いや初対面ですわ。あの方は鶴賀学園の……、そう言えばお名前を伺ってませんでしたわね」

 「名前も知らない人が透華さんを骨抜きに」

 「骨抜きになんてされてませんわ智紀っ」

 

 PDAを弄りながら言う沢村智紀に透華が反抗する。

 

 「鶴賀にあんな人いたかなぁ?」

 「鶴賀学園は補欠メンバーがいなかったはず」

 「どうなの、透華?」

 「ええ、加治木さんのお話では団体戦決勝が終わった後に留学から帰ってきて、大会には出られないのを承知で入部をした、麻雀を初めてまだ一ヶ月も経っていない初心者の方だとか」

 「「えっ」」

 

 透華の長い説明と内容に驚く一と智紀。

 

 「それ大丈夫なの? 一応全国ための合宿なんだけど」

 「……初心者は侮れない」

 

 一はその腕前を心配し、智紀は団体戦での嫌な思い出を思い出した。その反応を見て透華も一息つく。

 

 「わたくしも一と同じことを言いましたわ。ですが、加治木さんはその初心者をこう評しましたの。――きっと手強い相手になると」 

 

 

 ◇ ◆

 

 

 「かーおりっ」

 「ひゃっ、んもうお姉ちゃん危ないよ?」

 

 美織が後ろから抱きつくと、佳織はその手を外して向かい合った。少し怒ったような口調だが、こういった姉とのコミュニケーションを佳織は嫌いじゃない。美織が留学に行く前は毎日のようにしていたコミュニケーションも、留学で1年以上なかったのだ。

 

 実は佳織は美織の留学に反対していた。理由は単純で大好きな姉がいないと寂しいからである。美織の留学中、ある種の喪失感や物足りなさを感じていた佳織にとって、美織のそれは佳織の心を満たす要因なのだ。

 

 「お姉ちゃん、これからどうするの? またお部屋でビデオ見るの?」

 「ん、そのつもりだったんだけどね。佳織が寂しくならないように、一緒にいようよ」

 「さっ寂しくって……」

 「あれ違う?」

 「……そうだけど」

 「うん、素直なのはいいことだよ佳織」

 「……ふふ、うん」

 

 美織にとって世界一かわいい妹・佳織が美織の左肩に頭を寄せ甘える。若干頬を赤らめているその愛くるしさに、鼻血が出そうになる美織は頭を簡単に撫でてやる。美織は間違いなくシスコンだが、佳織もまたお姉ちゃんっ子改めシスコンなのである。

 

 「佳織さ、いま麻雀打ちたくない?」

 「えっ、うん打ちたいかも。でも後二人はどうするの?」

 「大丈夫。それは安心していいよ」

 「うん。それで相手の人は誰なの?」

 「フフ、秘密。でも勉強になるし、いい経験だとなるよ」

 「うっ、うん」

 「じゃあ行こうか」

 

 佳織の手を引いて美織は大部屋を目指す。そう、あの3人が先程入ったあの大部屋に。

 

 大部屋は1階で当然ロビーから近い。数十秒ってところだ。しかし、近づいていけばいくほど、何かの圧迫感、ヒリヒリとするようなそんな感覚になるのを美織は感じた。

 

 (フフ、これはこれは)

 

 ギャンブルで強者と相対したときの感覚に酷似している。美織は気が高ぶってくるのを抑えた。一方で佳織は何食わぬ顔で誰が対戦相手になるのかなぁーという若干のワクワクだけでいつも通りのほほんとしている。本当に佳織は大物だと美織は軽く笑った。

 

 そして、大部屋の扉を開ける。すると先程までの圧迫感が最高潮に強まった。風が美織と佳織を撫でるように吹いたような気がした。

 

 中を確認すると、一番手前の雀卓に件の3人が腰を下ろしていた。

 

 「ほら佳織、ここだよ」

 「おっお邪魔しま~す」

 

 佳織の手を引いて3人の元へと向かう。

 

 「こんにちわ」

 「えっ、こっこんにちわ」

 

 美織の挨拶に咲が咄嗟に反応するが、美織のことを見たこともないので少し戸惑っているようだ。

 

 「鶴賀学園の妹尾さんと、あなたは……?」

 「フフ、私も妹尾なんだ」

 「えっ」

 

 和の質問に美織がそう答えると、咲がえっ、と言葉を漏らす。

 

 「鶴賀学園2年、団体戦で次鋒だった妹尾佳織の姉、妹尾美織です。これからよろしくね、宮永さん」

 「あっはいっ! よろしくお願いします」

 「原村さんも、よろしくね」

 「ええこちらこそ、よろしくお願いします」

 

 近くにいた順に美織は握手をしていく。これは留学中の癖みたいなもので、1年ポッキリだが自己紹介の機会が多かったため染み付いているのだ。そして、もう一人・天江衣と握手をしようと思った瞬間、その衣から恐る恐るといった感じで声をかけられる。

 

 「衣と麻雀を打ってくれるのか?」

 「ん? そのつもりだけど、どういうこと?」

 

 衣の質問の意図がよく分からなかった美織は衣に尋ねた。 

 

 「……衣の打つ麻雀を見たことがあるか?」

 「うん、すごい麻雀だったよ」

 「衣はこれまでいろんな相手と麻雀を打ってきた。その多くは衣と麻雀の打った後、世界の終焉を見るような顔をしていた。麻雀は4人が楽しみを共有できるとは限らないから。……そうして衣はまた独りぼっちになっていた」

 

 あの時――、と衣が話しを続ける。

 

 「団体戦決勝、咲が衣をその特別から開放してくれた。衣は孤独だと思っていたけど、トーカたちと本当の家族になれた気がした。咲とノノカが友達になってくれた」  

 

 衣の言葉に、咲も和がお互いを見合わせ、衣を見て柔らかく微笑む。

 

 ――だけど、と衣はさらに続ける。

 

 「それでも少し不安なんだ。衣と打ちたくないっていう人がこれからもいるんじゃないかって。だから……」

 

 そう言って衣は美織を上目遣いに見る。不安げに、まるで母親に嘘がバレたときの子どものような目で。

 

 (そっか。この子も)

 

 衣の話を聞いて、美織は自分のことのように心を痛めた。そして思う。この子は私に似ているのだと。

 

 美織は脳内で探しだす。()()()()()()()()、どんな言葉を求めていたか、そして今この子が求めている言葉は。

 

 数秒考え、結論を出した美織は衣の前に視線を合わせて屈む。

 

 「フフ、天江さん。私とも友達になってくれないかな」

 「えっ」

 

 恐る恐る見上げる衣を美織はギュッと軽く抱きしめる。

 

 「大丈夫、不安にならなくていい。私もあなたを独りにしない」

 

 ポンポンと幼子をあやすように背中を軽く叩きながら、衣の耳元で呟くように言うと安心したのか、衣は体を美織に預けた。

 

 十秒ほどそのままでいて、美織は衣の両肩を掴んで抱きしめるのを止める。

 

 「それで、返事は?」

 「えっ?」

 「友達になってくれるかの返事。返してくれないと、グスン……悲しいなぁ」

 

 美織が嘘泣きしながらそう言うと、心が晴れたようにスッキリとした表情の衣が口を開く。

 

 「もちろんだっ!」

 「よかった」

 「むっなでなでするな~」

 「可愛いやつだ」

 

 慣れたように優しく衣の頭を撫でると、涙目でやめろとの催促。しかし、やめろと言われればやりたくなるのが人間の(さが)というのもので堪能するまで美織は撫でた。その間、

 

 「あのー、鶴賀学園の妹尾佳織ですっ。お姉ちゃんがいるので名前で呼んでくださいっ」

 「はい、佳織さん。よろしくお願いします」

 「宮永咲です。よろしくお願いします」

 

 と、佳織は咲と和に自己紹介を済ませていた。

 

 数十秒後、美織は撫でるのを止めて、本来の目的に事をすすめる。

 

 「さて、まだ面子揃ってないなら打ってくれないかな、麻雀」

 「ええ、構いません。実はもう一人来るのを待ってたんです」

 「すぐに面子揃ってよかったね、和ちゃん、衣ちゃ、さん」

 

 美織の提案を快く受けた3人に美織は安心して、軽く微笑む。

 

 「フフ、じゃあ佳織、打つ準備っ」

 「えっお姉ちゃんは打たないの?」

 「今日私は打たない予定なの。ほら、みんな楽しみにしてくれてるのに」

 「でもみなさんと違って私初心者だし、私じゃ相手にならないよぉ」

 「だから勉強になるんじゃない。ほら座るっ」

 

 美織は立ち上がり、佳織の席をあける。うぅ、と少し泣きそうになりながら座布団に座る。佳織の気持ちも分からなくない。卓を囲むのは魔物2人にデジタルの最高峰なのだから。

 

 「あの、私まだまだ初心者で強くないですけど、頑張るのでよろしくお願いしますっ」

 「はいっ一緒に楽しみましょう、佳織さん!」

 「宮永さん……っはい!」

 「よぉーし、衣も楽しむぞっ」

 「クスクス。……では、はじめましょうか」

 

 (さて、宮永さんに衣ちゃん。遠慮なく見させてもらうよ)

 

 その言葉で佳織たちの麻雀が始まった。美織は佳織の後ろに座ると、その対面に座る咲に意識を向けるのであった。

 

 

 ◆ ◇

 

 

 25000点持ち30000点返し。大会ルールに準拠。

 

 東家 原村和(+エトペン)

 南家 宮永咲

 西家 天江衣

 北家 妹尾佳織

 

 東一局0本場 ドラ七萬

 

 魔物2人プラスデジタルの最高峰との麻雀が始まった。出来上がった山から縮こまりながら牌を取っていく佳織に意識を向けつつも、美織は本命の宮永咲に集中する。団体決勝戦時の咲の麻雀は圧倒的であった。それは映像しか見ていない美織にも分かる。しかし、今の咲を見てどこかズレを感じていた。

 

 (……なんか、ふわふわしてる? 集中しきれてない)

 

 それが今の咲を見ての印象だった。戦えることを楽しそうにしているのはいいことなのだろうが、美織にはそれが地に足がついていないように見えるのだ。

 

 三四九4589①②⑤東南中 ツモ四 打南

 

 佳織の手牌がこれ。4シャンテン。あまりいい配牌とは言えない。しかし、この局手はなんであろうと佳織が上がると美織は確信していた。宮永咲から、原村和、天江衣と目を移すと咲同様本調子とは言えない。

 

 それは仕方ないことなのかもしれない。今日は合宿初日で行動自由の日、しかも今日はじめての対局となれば、真剣になるまでにそれなりに時間が掛かる。つまり、そういった条件、環境が打ち手の真剣さを失わせている。

 

 (フフ、佳織に不意打ち食らわされるよ。そのままじゃね)

 

 場が支配されるような気配がない。ならば運に愛された佳織にとってその場は一番輝ける局なのだ。そして、その通りに進んでいく。

 

 

2順

 三四四九4589①②⑤東中 ツモ七 打東

 

3順

 三四四七九4589①②⑤中 ツモ④ 打9

 

4順

 三四四七九458①②④⑤中 ツモ七 打8

 

5順

 三四四七七九45①②④⑤中 ツモ九 打①

 

6順

 三四四七七九九45②④⑤中 ツモ四 打中 

 

 (わわっ、同じ牌がいっぱいくる。……もう中はいらないよね?)

 

 6順、佳織この手。牌が重なり2シャンテン。ここからなら七対子が濃厚だが、はたしてどうなるか。

 

 

 

 (これからいろんな人と打てる、楽しいっ)

 

 一方で咲、7順でこの手牌。

 

 一一一三237③④⑥⑧南南 ツモ9 打9

 

 一萬の暗刻に自風の南対子。それほど悪くは見えない。ツモがそれほど良くなく、ツモ切りが多いが、一萬で得意の嶺上開花に持っていけるか。

 

 

 

 12順目、和、聴牌

 

 六七八34567⑦⑨⑨發發 ツモ發 打⑦

 

 「リーチ」

 

 和、迷わず先制リーチを掛ける。2-5-8索待ちの3面張。リーチ發ドラ1で裏次第で親満。

 

 (私は私のスタイルを貫きます)

 

 

 

 (和ちゃんが先制リーチ。嶺上開花、間に合うかなぁ)

 

 一一一22②③④⑥⑧南南南 ツモ北 打北

 

 同順、咲の手牌がこれ。南のみの手だが、咲には槓材の位置と嶺上牌が分かる。一萬はこのまま鳴きが入らなければ咲の手に入り、カン一萬、嶺上牌⑦で門前ツモ嶺上開花役牌で上りとなる。

 

 咲はこの局、和と自分のどちらが上がるかの勝負だと考えていた。咲が見るに衣はスロースターターで、一局は相手の実力を測るタイプだからだ。この場には和と佳織という、衣がまだ対戦したことない相手がいるから、衣はまず様子見に徹するだろう。

 

 しかしこの局、更に場が動く。

 

 「リッリーチします!」

 「えっ」

 

 同順、佳織、親リー相手にリーチを仕掛ける。咲は思わず声が漏れてしまう。佳織のことがノーマークだったからだ。

 

 (捨て牌は……断么九狙い?)

 

 南東98①中

 ②三⑨白4④(リーチ)

 

 咲から見た佳織の捨て牌はこれ。序盤に字牌や老頭牌が捨てられ、リーチ間際に4が捨てられているところから、安牌は字牌や老頭牌か。

 

 和がリーチ後最初のツモを切り、一発がなくなった。咲は少し安心し、ツモ牌に手を伸ばす。その時に衣の姿が目に入り、違和感を覚えた。佳織を見ながら怯えているように見える。

 

 

 

 (さき、気付いてくれっ。このままでは)

 

 衣は咲の予想通り、この局は(けん)に徹していた。和のデジタルな打ち回しと初心者という佳織の実力を肌で感じたかったのだ。

 

 和リーチ時、衣は手牌の点数の高さと当たり牌がある程度分かるので、それ程怖いものではなかった。しかし、同順の佳織のリーチ。その手牌の点数の高さも懸念に値するが、実はリーチ以前から佳織を衣は恐れていた。 

 

 (得も知れぬツキ! 宿因が如き運の流れがかおりを押し上げている!)

 

 魔物である衣はそれを肌で感じていた。井上純が言うように流れがあるのだというのだとすれば、それが佳織の周りを加護するかのように渦巻いている。

 

 なるべく鳴けるような牌を衣は捨てていた。しかし、ふわふわして勝負にイマイチ集中できていない咲は、衣のそれに気付けなかった。ならば、自分が鳴く事を考えるが、まるで何かに阻止されているかのように、鳴けない。

 

 

 

 (九萬……、大丈夫だよね)

 

 咲が引いたのは九萬。河には1牌出てる九萬。捨て牌を見る限り、それ程危険牌ではない。後2順で上がれるなら、と咲はここを突っ張る。

 

 

 

 「あっロンですっ!」

 「えっ」

 

 

 

 しかし佳織のロンの発声。再び声が漏れる。そこまできてようやく咲は佳織が徒人(ただびと)ではないことに気付く。まるで団体戦決勝のときの衣のような濃密な何かを感じ取った。

 

 パラパラと倒された佳織の手牌を見る。

 

 四四四七七七九九55⑤⑤⑤ 九(ロン牌)

 

 (――ッ!!)

 

 「えーっと、リーチ一発、対々、三暗刻、ドラ3でしょうか」

 

 9飜! 倍満! 16000点もの振込! 咲の心に突き刺さる!

 

 「さき……」

 「…………」

 

 衣は咲の振込を迂闊なものとして受け止めた。仮に全力状態の咲であったなら回避出来るものだと思ったからだ。そして、衣が怯えていた佳織ならまだ終わっていない。

 

 

 「佳織、まだ裏ドラめくってないよ」

 「あっそうだった。ありがとうお姉ちゃん」

 (――ぁ。お願いっ、お願いっ)

 

 裏ドラの確認に手をのばす手を見て、咲はさらに恐怖する。予感したのだ。感じ取れる程の佳織の何かに。

 

 「あっ、三萬だからドラが3つ増えるから……、リーチ一発、対々、三暗刻、ドラ6になるから」

 「24000点だよ佳織」

 

 裏ドラモロ乗りで12飜へ。三倍満、24000点の振込へとなる。衣の予感は的中した。しかし、衣は安堵する。あの流れならばツモリ四暗刻があり得たかもしれない。

 

 

 

 「フフ、宮永さん。目は覚めた?」

 

 美織の言葉にビクンと反応する咲。

 

 「この合宿には全力でやらないといけない相手しかいない。気を緩めていいときなんてない。そのままじゃ全国でもただ負けることになる」

 

 美織にそう言われて咲は反省する。確かに自分はどこか浮かれていた。強い相手と戦えることにワクワクし、自分の麻雀を過信していた。初心者という佳織に背を刺されるほどに油断していた。

 

 「その状態のままなら、何も為せないまま終わる。それでいいの?」

 「――ッ!」

 

 何も為せないまま終わる。それだけはだめだ。優勝はもとより、姉と麻雀で対話し、仲直りをするのが咲の目的。それが出来ないことがただ恐ろしい。

 

 「……すみません。気を入れ直します」

 

 深呼吸をして、気合を入れ直す。ここでの対局全てに全力を傾ける。自然と目に光が激しく灯ったような感覚。

 

 「24000点です。佳織さん」

 「えっあっうん」

 「じゃあ次、いきましょう」

 

 

 (戻ってきているね。あの時と同じように)

 

 美織は今の咲を見て、はじめに感じていたズレが元に戻ったと感じた。今の咲こそが本来の咲なのだ。

 

 (お姉ちゃんと『話す』まで私は負けない。……全部倒す!!)

 

 再び魔物が目を覚ます。ようやく麻雀が始まった。

 

 




途中まで投下
モモ可愛い佳織かわいい衣もカワイイ
麻雀描写難しい
咲さんごめんなさい
いち早く魔王化です
何でそれ切ってんだよボケみたいなのがあったらごめんなさい。
教えてもらえると助かります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。