昨日はダウンしたレフィーヤだが、今日はエイナと共にベルの後をつける。
彼らが薬草を探している間は、交代でハーブティ用の草花を探している。
午前中は前回と違い随分慎重に行動している様だ。
探索場所を細かく分けてこまめに移動を繰り返している。
おかげで前回よりも緊張を強いられている。
「レフィーヤさん、前回と動きが違いますが何故か解りますか?」とエイナ。
「分からないです、観察するしかありませんね。彼の動きに注目しましょうか。」
緊張のせいか喉が渇く。こまめに水分補給しながら後を追いかける。
午前中は何事も無く終わる。こまめな移動でハーブの集まりが少し悪い。
山に入る名目は、お茶用の草花の採取なのであまり少ないと怪しまれる。
採取した草花は村長さん達に見てもらっているのでなおさらだ。
午後は気合を入れて臨まないと。
午後はまた探索方法が違うようだ。おかげで休憩のタイミングをつかみ損ねる。
突然一行が立ち止まった。レフィーヤがエイナに言った。
「ちょっとお花を摘みに。」
「えっ、良い花が見つかったんですか?私も行きます。」
うまく伝わらなかったようだ。顔を赤らめてモジモジしているとようやく気付いてくれた。
「あっ、すみません、私ここで待ってますから。」
ベル達一行の進行方向とは別の方向に行く。それは期せずしてアイシャの示した方向だった。
背の高い草むらを見つけその中で用を足す。安心した気の緩みか持っていた杖を倒してしまう。
少し大きな音を立てたが特に気にしない。事が終わって前を見るとばっちり目が合う。
暫し硬直の後、急いで後始末を終え憤怒の表情で走り出す。
激怒して追いかけても追いつくことが出来ない。黒い谷に入ってちらちらこちらを窺っている。
その様子を見て更に怒りが増すが、逆に少し頭が冷える。すぐさま牽制に平行詠唱を開始する。
「{解き放つ一条の光、聖木の……}」走ることに集中しているので魔力はそれほど籠められていない。
奴はあわてている、しかしうまく逃げられ掠っただけだ。ただしスピードは落ちて差は縮まった。
その後も魔法を使い、ついに追いつく。そしてついに杖がベルの背中を捕らえ、杖がひときわ輝く。
ベルとレフィーヤは体勢を崩しもつれ合い倒れ込む。互いの頭を相手の股間に突っ込む形で気絶した。(69ぽい?)
薬草採取を終えたアイシャとエイナが迎えに来たとき、二人の姿を見てアイシャは大笑いし、エイナは顔を真っ赤にした。
アイシャの説明を聞いてやっと怒りを抑えたレフィーヤだが、まだ完全には納得できていない様だ。
ベルにしても、魔法で黒焦げにされかかったことで少し怯えている。
「その剣なら魔法を斬れるんじゃないのかい。」ベルの片手剣を指差してアイシャが言った。
「アイズさんじゃあるまいし、そんな事出来ませんよ。それにちゃんと死なないように手加減しています。」怒りながらレフィーヤ。
アイズが出来ると聞いて考え込むベル。するとアイシャがレフィーヤに言った。
「なあその杖を見せてくれないかい。」「良いですよ」
アイシャは杖をじっくり観察してから言った。
「面白い杖だね、今度貸してくれないかい?」
「それは構いませんが、壊さないでくださいね。」
「そのわりには以前は遠慮なくベルをバシバシ叩いていたようだが?」レフィーヤが顔を赤くしてそっぽを向く。
エイナは二人の話を聞きながら、『ベル君は女性にもっと慣れないと』と思っていた。
これからエイナは、事有る毎にベルを連れ出す事になる。
他に大きな悩みが有るベルはもちろんだが、女性に慣れさせるという目的が有るエイナは気付いていなかったが、
傍から見るとその様子はまるでデートをしている様だった。
エイナとベルに関しては読者の想像にお任せします。(書くと長くなりそうなので)
基本は、お姉さんぶるエイナがベルを引っ張りまわす、となります。
ですが都会育ちのエイナは、田舎暮らしで生来ドジッコぶりっをいかんなく発揮、その度ベルに助けられます。
2か月以上この状態なら、惚れても違和感ないよね。
そろそろみんなは作者の意図に気付くころかな?