ベル君からエルフの女性の事を頼まれた。恩義がある人だ、そばに居て守る。
いろいろあってベル君があの力を使うらしい。
いつも懐で他人事として感じているあの力だ。
力が溜まっていくのが解る。やがて上限に達し剣から放たれた。
ベル君は溜まった力のすべてを放出しているが、武器が受け止めきれないようだ。
そのため力の一部を使って武器自体を壊してしまっている。
そこまで考えた時突然閃いて声を上げた。「ボクなら大丈夫。」
隣にいたエイナがその声に思わずククリを見た。
スキルにより壁は破壊したが、不壊属性の剣は消滅こそしなかったがただの金属棒になってしまった。
それと同時に体から力が抜け気を失った。
気が付くとリューさんに膝枕をされていた。
「あっ、気が付きましたか、クラネルさん。」
「…リューさん?」と言って立ち上がろうとした。
「クラネルさんどうかそのままで。」
「「ベル君、起きたんだ。」」とエイナとククリ。
「…アイシャさんたちは?」とベル。
「彼女達は後始末に行っているわ。それよりあれはなに?」とエイナ。
「僕のスキルです。詳細は言えませんが。」とベル。
「はいはい、それボクでも出来るしボクなら耐えられるよ。」とククリ。
「さっき言ってたことね。なにが起きていたの?」とエイナ。
「ベル君の力をそれが受けきれなかったんだよ、それで壊れちゃったんだ。」ベルの剣を指差してククリが言った。
「じゃあベル君が倒れた原因は?」とエイナ。
「溜めた力を全部出しちゃったからだと思うよ。」
「ではそれは何とかならないのか?」とリュー。
「難しいね、どのくらい残せばいいのかがわからないよ。残しすぎても駄目だろうし。」とククリ。
「そうですか……なら破壊する分を戻すのはどうかしら?」とエイナ。
「それなら今回を基準にすればできると思うけど。それで良い?」ベルを見ながらククリが言った。
「……それで良いよ。」とベルは言った。
ようやく役目が一つ見つかったことに安堵すると同時に、ホントに壊れないかどうかはとても不安だった。
「それにしてもここは不思議な感じのするところですね。」とリュー。
「リューさんはここに来たことは無いんですか?」とベル。
「用が有ったのは村でしたから、それに村人は排他的で、トラブルの可能性が有る村周辺は触りませんでした。」
「だったらここの事は全く知らないんですか?」
「そうですね。でもそう言う事はクラネルさんは知っているのですね。」
この時、アイシャとレフィーヤが帰ってきた。
「おや起きたのかい。体の調子は如何だい?」とアイシャ。
「はい、もう大丈夫だと思います。」起き上がってベルは言った。
「ベル君、ここのこと知ってるんだよね。聞かせてよ。」とエイナ。
「でも…」とベル。
「聞きたいって言うんだったら聞かせてやれば良いじゃないか。エルフだからって遠慮することは無いだろ?。」とアイシャ。
「……分かりました、間違いが無いか確認していてください。」
アイシャに時々確認しながらベルは語った。
エイナとレフィーヤは言葉が出なかった。ただリューだけは少し首を傾げていた。
「そう言う事だ、敗者側の言い分は伝わらないもんさ。」と自分もファミリアを放り出されて苦労したアイシャが言った。
「クラネルさん、少し調べたい事が有ります。」と言ってリューは黒い谷の奥へ消えた。
重い雰囲気が立ち込めた。
「!何かが見ています。」小さくベルが言った。
「何処だい、それと数は?」とアイシャ。
「このあたりですね、視線は一つです。」地面に付近の地図を描いてベルが言った。
「モンスターかい?」
「同じ場所でただ見ている様です。それに一体だけだし、違うように思います。」
「ならこうしようか。」とアイシャが言った。
こちらもようやく一つ目が出ました。
技を出すと動けなくなるって、どこの超電磁な玉かと。
昔のアニメにそんな設定が有り、それは後付けで制御するものを付けていたんでその設定を流用しました。
はたして本当に壊れないのか、それは謎。(失敗すれば2億、大体10~20億円の損失でしょう)