レフィーヤはアイシャが言った『オラリオに帰る』にショックを受けていた。
奴の秘密は不明なままだ。ただ飛び切りの変態でセクハラの塊だという事だけしか判っていない。
『英雄、色を好む』なのかもしれないが、これをアイズさんに伝えるわけにはいかない。
天真爛漫なアイスさんは奴に騙されてひどい目にあうだろう。(あくまでレフィーヤ目線)
だが奴の力は本物だ。特にあの魔法は変態にふさわしく反則級だ。
それは団長も認めている。確かにあの極彩色のモンスターには有効だろう。
ただ今まで見た限りにおいては特に成長している様には思えない。
セクハラされた時に追いかけまわしているが変わった感じがしない。
結局本来の目的、奴の成長の秘密は未だ分からずじまい。
このままでは不味い。だが現状では打つ手がない。
脳裏に怒っているリヴェリア様の顔が浮かぶ。
対して浮かぶアイズの顔は悲しげだ。
悶々とした気持ちで部屋に引きこもっている。
「クラネルさん」何度も何度も呼びかける。
「リ……さん……」かすかに聞こえた。
だが次の瞬間少し崩れる音がする。
「クラネルさんそこから離れてください。
風の流れが有りましたからどこかに繋がっているはずです。
他の出口を探してください。」大声で何度か呼び掛けた。
盾と片手剣を回収してエルフの子供に話しかけた。
「この穴について何か知らないか?」
悲しげに首を振って言った。
「知らない。大きなモンスターが居るから行くなと言われた。
だけど父なら知っているかも。」
それを聞いたリューは村へ戻ることにした。
村へ戻って洞窟の事をあの男に聞いた。
「その洞窟なら知っている。途中までなら行ったことが有る。
少し下った後ずっと上りになっている。
おそらく山頂近くに出口が有るんじゃないかと思う。」
「なぜ最後まで行かなかった。」
「途中で崖が有り断念した。だがお前達なら行けると思う。」
ここまで話していると村に残していたメンバーが駆け込んできた。
「ベ、ベル君は?」とエイナ。
「落ち着いてください、クラネルさんは無事です。」と言ってこれまでの経緯を告げる。
「お前さんだけ帰って来たと聞いて肝を冷やしたがそう言う事かい。
で、どうするつもりなんだい?」
「もう少し彼に話を聞いてもう一度あの山へ行こうと思っています。
必ずクラネルさんを探し出します。」
エイナはショックを受けていた。オラリオでは世話の焼ける弟と言う印象が依然強かった。
だが村での生活は当然ベルに一日の長以上のものがあった。
村での暮らしでその印象は自分と対等、いや頼もしいとすら思えるものになった。
それで旅に出てから以前のように心配することは無かったが、今回は久しぶりだ。
胸が熱くきゅんとする。そして何も出来ない事で更に心を揺さぶられた。
考えに考え、意を決してレフィーヤさんに会うことに。
「レフィーヤさん、お願いが有ります。」
「エイナさん何でしょうか?」
「ベル君を助けてほしいの。」
「何故ですか。あんな奴、手間をかける必要が有るんですか?」
「言いたい事が有るのは分かっています。ですがそこを曲げてお願いします。」
エイナは深々と頭を下げた。
漸く12巻読みました。
アイシャさん、春姫に渡したグリモアってもしかして24階層の…
フェルズさん、いくらクエスト依頼していないからってへスティアファミリアに報酬無しですか…
(リバース・ヴェール、水晶は遠征に持って行っていない。あれば助かっただろうに。)