アナザー11   作:諸々

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少しだけ感想を覗いてみました。春姫の二つ名はともかくリリルカ・アーデのを聞かれるとは。
やはり書かないと分かってもらえない事も有るんだと思い知りました。
という事で書き漏らした短編を加えて追加します。
分かっている読者様は答え合わせ程度に考えてくださいね。



おまけ、チュール(エイナ)など

神会はある種異様な雰囲気になっていた。

二つ名命名はあと二人、最後のごちそうへあと一人。

2大巨頭はあからさまに適当に決めて次へ進めとプレッシャーをかけている。

だが本当に適当に決めれば後々不味い事になるのは分かっているのでなかなか誰も声を上げない。

皆ギルドからの紙を見ているがろくなことが書いてはいない。

恩恵を受けてからだいぶん時間が掛かっている、それで取り立てて能力に特徴も書かれてはいない。

強いてあげれば珍しい狐人という事とイシュタルからのコンバートぐらいだ。

だがフレイヤの前でイシュタルの話題は今はタブーだ。

重苦しい雰囲気の中で誰かがつぶやいた一言がやけにはっきりと聞こえた。

おそらくイシュタルに近しい神で事情をある程度知っていたんだろう。

『傾国(ケイコク)』と。

当事者のヘスティアは周囲に聞いた。

「『ケイコク』って?言葉の意味は分かるけど。」

「傾国とくれば美女と繋がるんだが。」タケミカヅチは渋い顔で答えた。

周囲はその一言で黙ることに、似顔絵は確かに美人だからだ。

これより酷い物はざらにある、下手に口出しするのは憚られた。

ここでロキが口をはさんだ。

「ああもうそれでエエんとちゃう。ガネーシャ次いこ、次や。」

そう言われたガネーシャは皆に確認を採ったがこれと言った意見もなく決まってしまった。

 

リリはもう半ば日課になってしまった12階層に来ていた。

朝にベルたちを送り出してからギルドへの報告書を少し書いてダンジョンへ。

ベルと共にいられないうっ憤を晴らすべくダンジョンへ行っている。

いつも通り他の冒険者は通り過ぎていくリリを遠巻きに見ていた。

椿の試作品の身の丈を超えるグランドアックス、それを軽々と振り回しオークなどを一刀両断する姿に畏怖を覚えている。

漸く今日は有力情報をゲットした。

上手く行けばギルドの目を誤魔化せるかもしれない。

リド達との取引でかなり羽振りが良かったから目を付けられているらしい。

(実際は自意識過剰で、時々エイナやベルが心配して見守りを冒険者に頼んでいる。)

慎重に道を進みそしてそれを見つけた。

幸いにも気づかれた様子はない。

階層地図を頭に浮かべ後ろに回り込む。

その巨体故に後はどうしても死角になるようだ。

後ろ足に一撃、大ダメージを与えるもしっぽの一撃をくらってしまう。

グランドアックスの重量により吹き飛ばされるのは避けられたものの結構ダメージを受けた。

だが相手も突然の攻撃で混乱している隙をついてポーションを飲む。

だがそれは相手にも立て直す機会を与えてしまう。

後ろ足一本が使い物にならなくなった為に移動は難しくなったが首の長さによるブレス攻撃は健在だ。

一進一退の攻防が続くが流石にリリのスタミナが続かない。

リリは覚悟を決めてブレスを受ける。グランドアックスを盾代わりに地面に突き刺す。

盾の陰でブレスをやり過ごし攻撃直後の硬直を利用してバリスタで目を狙う。

目をやられ暴れまわる隙をついて前足を切り落とす。

そして落ちてきた首を攻撃しとどめを刺した。

春姫に遅れる事十数か月、インファントドラゴン単独討伐をもってレベル2になった。

そして二つ名はほぼ満場一致で決まった。

『小巨人三世』

つまりは元フレイヤファミリア団長の豊穣の女主人ミア母さんの後継となる。

ミアはそれに大笑いをし、リリはヘスティアに文句を言いまくった。

 

 

エイナは倒れてしまったレフィーヤを看病しながらため息をついた。

とは言えエイナも最近ようやく村での生活に慣れて筋肉痛から脱したばかりなのだが。

丁度様子を見に来た村長の奥さんに話を聞いてもらう。

レフィーヤさんの事、大半はレフィーヤさんの自爆なんだけどベル君に全く責任が無いとは言えない。

それに結果的とはいえ女性としては大変な事態になっているのでレフィーヤさんに強くは言えないから困ってしまう。

愚痴っぽい話題からだんだんとベルの話題へ。

話題は昨日の事だ。エイナは川で洗濯中に溺れてしまった。

流されてしまった洗濯物を追いかけている時に足を滑らせて本流に投げ出された。

ベル君がすぐに気が付いて助けに来てくれたけど、慌てた私がしがみ付いちゃったせいでだいぶん流されちゃった。

 

ゆっくりと意識が覚醒していく。「ここは?」と思わずつぶやく。

「あ、気が付きましたか?」近くで声がする、ベルだ。

ゆっくりとを明け周囲を確認する。

洞窟と言うよりくぼ地のような場所でたき火のそばで寝かされていたらしい。

ベルの姿を探すとたき火の反対側にいた、だけどなぜか近寄ってこない。

仕方なくフラフラする足取りで近づいていく。

するとベルは慌てて目をそらす、その姿を見て自分の状況に気が付く。

下着姿だ、悲鳴を上げてしゃがみこんだ。

「服が濡れて危険な状態だったんです。乾くのはもう少し時間が掛かります。」

ベルは目をそらしながら慌てて言った。

その言葉ですべてを思い出して、たき火の陰に逃げ込んだ。

よく見ると二人とも下着姿で、着ていた服はたき火のそばで干してあった。

二人はたき火を挟んで無言でちらちらとお互いを見つめ合っている。

そうして漸く服が乾き二人は服を身に着けた。

たき火の始末を終えて念の為ベルがおぶって村へ帰る事に。

その時漸くエイナは言いたかったことが言えるようになった。

「助けてくれてありがとうベル君。」

 

村長の妻はその話をにこにこしながら聞いていた。

エイナは気が付いていないがそれは殆どの人が惚気と思う内容だった。

ちなみに村へ帰って人工呼吸をされたのかが気になったエイナだったが、流された下着をずっと握っていた事に気づき

気恥ずかしさでうやむやになってしまった。

 

 

城壁でベルに渡りをつけたアイズは気合を入れなおした。

ベルに告げたこれからやる事とは、レフィーヤから詳しい話を聞く事だ。

リヴェリアの話だと頑なに自白を拒んだそうだ。

レフィーヤはそろそろ釈放されるらしい、ラウルを縛り上げた私と違いそれほど大きな罪ではない。

ギルドの仕事はきっちりとこなしたし、結局命令を受けずに行動した事だけだ。

それならファミリアのみんなは多かれ少なかれやっている事だ。

ティオナによると私なら話してくれるはずだと言っていた。

気合を入れたアイズだが結局聞き出すことは出来なかった。

実際にレフィーヤの身に何が起こったのか?その解説をしていこうと思う。

その前に読者は覚えているだろうか?追いかけっこを前にアイシャとリューが会話していた事を。

その時の会話を再現してから解説していこう。

 

アイシャは集会場の入り口でベルとレフィーヤの追いかけっこを眺めている。

そこへリューが慌てて出てきた。

「何事ですか?」リューも追いかけっこを眺める。

夜明け前、時々魔法の光がきらめく中、リューの目にはレフィーヤの持つ杖が光っているのがハッキリと映る。

「あの杖は?」

「おっ、気付いたね。あれはカーズアイテムいやジョークグッズさ。」

「ジョークグッズ?」

「ああ、あれは女の子にエッチないたずらを起こす奴さ。おそらくエロイースの杖だろうよ。」

「詳しいんですね。」

「あのシリーズはあたしらアマゾネスの初心者用として人気なんだよ。

餌としてあのシリーズにはステータスアップなんかの効果が必ず付与されているんだ。

普通に買えばかなりの高額になってしまう。だけどあの呪いのせいで安く手に入るからね。

傷つけられる訳じゃ無いんだ、アマゾネスにとっちゃ見られたり触られたりは大した事ないんだよ。」

「ではこの騒動はあの杖を取り上げれば起こらなくなるんですね。」と言ってリューは飛び出そうとする。

「ちょっと待った。その前にお前さんに聞きたいことが有るんだ。」

「何ですか?」足を止めてリューが言った。

「あの坊主がずっと何かに悩んでいるのはお前さんだって気付いているんだろう?」

「ええ、ですが彼が話してくれない以上見守るしかありません。」苦渋を滲ませてリューが言った。

「でだ、これは経験則なんだが3日以上悩んで答えが出せない問題はそのままじゃ解決しない。

往々にして思い詰めて悪い方向に流されちまうんだよ。これは神ヘルメスも同意見だよ。」

「で?」

「神ヘルメスの話だとそんな時は問題から気をそらす時間が必要だ、という事らしいね。

神ヘルメスからの依頼にはもちろんこの件も入っているのさ。

見て見な、逃げ回るのに必死て他の事なんか考える暇なんかないって顔をしてるよ。

杖を取り上げるのは勝手だが、そうすると他の方法を考えなくちゃならないんだよ。」

「他の方法?」つぶやくリューにアイシャは腕を組み豊満な胸を見せつけてから言った。

「戦闘娼婦が男の気をそらす方法に解説が必要なほどネンネなのかい?」

アイシャを睨みつけるリュー。

「最もあの坊主にはもう少し強くなって欲しい所だから、あたしとしては今までの方が良いんだけどね。」

その言葉に部屋に戻っていくリュー、その後を追いかけながらアイシャは思った。

『あのシリーズはこんなに過激だったろうか?精々1か月に一回程度だった筈なんだが。』

 

これを踏まえて解説です。

何故レフィーヤの経験値は短期間に上昇したのか?この謎の答えはこれになります。

この謎を解くに当たって考えなければならない事は、この杖のエネルギー源です。

そしてズバリこの杖のそれはヘスティアナイフと同じく経験値です、ただしラッキースケベを受けた男側ですが。

本来の動作は近しい相手を見定めてゆっくりと経験値を吸収し、一定値に達したらタイミングを見計らう。

バレないようにゆっくりとプロセスは進みます。女性側は杖に対して認識阻害が掛かっています。

今回の事はアビリティ幸運をトリガーとしてリミッターが解除、そしてベルの膨大な経験値を糧としてひき起された訳だったんです。

その余りの経験値がレフィーヤに還元されことにより、レフィーヤの経験値は大幅上昇しベルはほとんど変わらない結果に。

ちなみに見この仕組みはバレた時の言い訳として元々備わっていた物です。

(ひどい目にあったけど経験値が入ったんで許してって事です。)

 




無粋な答え合わせです。読者の方々が
「知ってた。知ってたよ。うん知ってた。」となっていれば作者冥利に尽きるんですが。
(「な、なんだって!!!」が多かったなら凹みます。)

オラトリア7.1(6話で終了)
https://novel.syosetu.org/115222/
もよろしく。

最後にもう一度、清く正しい2次創作者は言います。
ぜひもう一度原作を読んでください。
そうすればこの拙い物語の内容に突っ込みが入れられる事でしょう。
そしてぜひあなたの物語を書いてみてください。
書くことで見える世界が必ずありますから。

PS.本日は衆議院選挙当日です。天気は悪いですが選挙権のある人はぜひ投票へ。
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