……痛い
世界は赤く燃え、空は黒くこげていた。
少し前まではいたるところから苦痛の声が聞こえていた。
痛い、熱い、苦しい、重い、暗い、助けて…………
そこ声も今は全て焼き尽くされてしまった。
足が重く体中が痛い……もう限界だった。
ふっと体の力が抜けて倒れこんだ。黒い空からは冷たい雨が降り注いでいた、熱くなった体が冷えて気持ちがよかった。
あぁ……もう眠たいや……
このまま眠ってしまおう、そう重い目を瞑った。意識が、精神が体から離れていくの感じていた。
「よっこいせーっと」
突然どこからから気の抜けた掛け声が聞こえてきた、それと同時に風が吹き荒れるのを肌で感じた。あまりのことに意識が戻る、重たい瞼をなんとか開けるとそこに赤い世界は無かった、冷たい雨は無かった。そこにはただ、重苦しい黒い空をかき消してしまうような白い男がいた。
「大丈夫か!」
そいつは俺を起こしながら顔を覗きこんできた。
「よしっ! 安心しろもう大丈夫だ!」
ありえないくらいに自信たっぷりに言い放つ。
「あとは俺に任せろ!」
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……夢を見ていた。
俺がまだ小さかったころの夢だ、あの時のことはよく覚えている、十年前の大災害の時に俺は唯一の生存者として爺さんに助けられた。あの時爺さんは俺よりもつらそうな顔していた。そんないつもの夢、いままで何度も見てきた夢。ただ今回はいつもとは少し違っていた気がする、あそこには爺さんではなく別な人間がいたように思える、まあ夢なんだからいつも全く同じになるなんてこともないんだろう。
「衛宮先輩」
「んっ……桜か」
目をこすりながら扉の外を見ると後輩の桜が立っていた。
「はい、おはようございます先輩」
「おはよう桜、今日もはやくから悪いな」
「いいえ、それよりも先輩もはやくしないと藤村先生が来ちゃいますよ」
「そうだな、とりあえず桜は先に行っててくれ」
「はい」
桜が行ったの見て、片付けを始める。この土蔵、まあただの物置だけど、は今は俺が作業場として使っている、だから周りにいじりかけの機械や工具が散乱している。ざっと片づけが終わり、作業服から着替えて居間に向かう。
「もぉ~、士郎遅い~」
既に食卓には朝食が並び藤ねえと桜が座っていた。俺もいつもの位置に腰を下ろす。
「「「いただきます」」」
待ってましたといわんばかりに朝食に飛びつく藤ねえと対照的に静かに食べている桜、衛宮家のいつもの朝の光景だった。
ちょっと考えていたのと構成を変えることにしました。
決してバトル描写が難しくて先延ばしにしているなんてことはありませんからね、いやほんと違いますからね?