爆炎と氷河の姉弟   作:Mr.エメト

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サムライスピリッツシリーズから二人ほど仲間が登場します。

性格が変わっていますが、どうぞお楽しみに。


女狩人たち

=神崎家=

 

クズの転生者たちを狩りしてから月日は流れて――――。

 

朝が来てムクリっと身を起こすホムラ。

隣に誰か寝ており、捲ると褐色の肌に白い長髪の女が寝ていた。

 

「またか……起きろ、ミナ」

 

ゆっくりと揺さぶると女はゆっくりと身を起こして目を擦る。

 

「……おはよう」

 

彼女の名は真鏡名(まきじな)ミナ。

琉球(現代で言う沖縄県)出身の妖魔や悪魔を討伐する妖滅師。

主な武器は弓、切り札にシーサー召喚を持つという。

 

彼女との出会いは、悪魔に囲まれ傷を負っていたところを焼き尽くして助けた。

しばらく治療したのだが、悪魔か妖魔と疑われて心を開こうとしなかった。

時には殺されかけたが、それでも……懸命に看病して凍てついた心を溶かしたのだ。

それからなのか、彼女は時折、一緒に寝る事が多くなり積極的なのだ。

後頭部を掻くがミナはギュッとホムラを抱きしめた。

 

「……どうした?」

 

「……焼け焦げた臭いと血の臭い……危ない事をしたの?」

 

嗅覚が優れているのを忘れていた。

あの後、風呂に入って垢を落としたはずなんだが……誤魔化せないのか。

 

「大丈夫だよ。俺はミナを悲しい思いをさせないからさ」

 

ホムラはミナの頭を撫でる。

気持ちいいのか、目を瞑って穏やかな表情になる。

 

「……朝からラブラブですか」

 

扉の方から聞こえる第三者の声。

猛禽類の様に鋭い目、アイヌ民族を身に纏ったクールな印象を持つ女性。

彼女の名はレラ。共に妖魔退治した仲で、家に居座ることに。

常に冷静沈着で無表情なのだが、ホムラとアオイの事は大切な友である。

 

「ああ、すまんなレラ」

 

三人は下に降りて、アオイが作った朝ご飯を食べに行く。

それぞれの席に付き、朝食をすませる。

 

「それで、駒王学園に行くことになるが……」

 

「効率よく狩るには、学園に潜入するしかないでしょ?行きたくないのは解るけど」

 

「けどなぁ……お互い、変身前は見られたもんだし」

 

小さい子供でも記憶力を侮ってはイケナイ。

強い印象が残っていれば、それで覚えているのだからだ。

アオイは手続きの為に学園へ、三人はクズ転生者たちを探しに、街から街へと飛ぶ。

 

 

◆◆◆◆

 

 

気配がした方へと、降り立つ三人。

辺りを見渡すが、誰もいなく不気味だ。

ホムラは振り返らずに、手で掴むと……手裏剣だ。

 

「ちっ、当たらなかったか」

 

現れたのは忍び装束を纏った男だ。

と言っても、本物の忍びと言うオーラは無い、ただの紛い物だ。

しかし、この気配は……転生者か。

 

「おい、その女二人を置いて逃げるなら、命は助けてやるぜ」

 

お決まりのゲスイ言葉をはく外道忍者。

 

「……最低ね」

 

「……女の敵ね」

 

ミナとレラは冷たい目と言葉をはく。

ホムラは下がれと、目線を送り二人を下がらせる。

戦わせたくないからだろうか。

 

「へへ、言ってろ言ってろ。後でじっくりと味わうからよ!!」

 

忍び刀を抜き、振りかざす。

腕輪を付けなくても体術はレラに鍛えられているので捌ける。

中々、倒れない事に苛立つ忍者は手裏剣やクナイを滅茶苦茶に撃つが、落ちてた木の棒を広い払う。

 

「くそっ!!なんで死なないんだよ!?」

 

「魂が濁っている貴様の攻撃は単調すぎるからだ」

 

「なら……てめぇからだ!!」

 

男はミナに向けてクナイを投擲した。

ホムラは力を解放するのは間に合わず、ミナを押して助けた――――。

 

―――ドスッ!!

 

「っ!!」

 

右腕に刺さり、クナイを抜くが血を流す。

 

「てめぇ……」

 

「はははは!!やはり、お前はそいつらを庇うんだな!!

 それにそのクナイは痺れ薬を塗ってるから動けないぜ」

 

男の言う通り、身体の感覚がおかしく力が入らない。

強制的でも力を解放しようとしたのだが、ミナが幽鬼のように歩いて、ホムラの前に立つ。

 

「……私を……」

 

ミナの身体が震えて、次に目が鋭くなる

 

「私を怒らせないで――――――!!!!」

 

大人しい彼女が声を荒げるのは本気で怒っているのだ。

こうなった以上――――相手を死に至らしめるまで止まらない。

それは、レラも同じだった。

 

「彼を愚弄し傷つけた罪。償って貰うわ」

 

短刀を構えて、鋭い目で睨む。

 

「な、なんだよ!!力尽くで俺のモノにしてやる!!」

 

男は飛び掛かるが、レラが速く動く。

短刀で手足を深めに斬りつけて、腹部に3発蹴りを入れる。

レラという名前は伊達ではなく、その動きは風の如し。

 

「カムイフム・ケスプ!!」

 

相手の頭に踵落としを決める。

 

「うぐえっ!!」

 

バッと離れるレラ。

次に待っていたのは、弓を構えたミナだ

 

「死になさい」

 

ヒュン!!―――――ドスッ!!

 

放たれた矢は眉間に突き刺さる。

次々と目にも止まらぬ早業で矢を撃ちまくり、相手に突き刺さる。

 

「これで最後ね。………さよなら」

 

最後の矢を放つ紫電が奔り、刺さると紫電が全身に迸り灰となった。

これぞミナの必殺技―――ニルヤ・カナヤの呪縛。

 

「……大丈夫!?」

 

ミナはホムラに駆け寄り、安否を確認する

 

「大丈夫だ、痺れと言っても治療できるからよ」

 

「……よかった」

 

ギュっと抱きしめるミナ。

レラはコホンっと咳き込むがフッと笑い。

 

「今回だけは許します」

 

そう言ったのだ。

本当は心配で甘えたいのだろうな。

 

ちなみにアオイは学園の手続きを済ませた帰りに10人ほどクズ共を刈り取ったようだ。

我が家のヒエラルキー頂点は姉さんだな。




この二人の他にも助けて仲間になった人たちもいますので、後々、出します。

次回は―――姉弟学園へ!!
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