鏡騎士と豪拳士
空港にて、今回呼び寄せた二人を探すホムラ。
ゲートの向うから、こちらに向かってくる二人を見つけて駆け寄る。
「ファーリー、トゥム。元気にしてたか?」
「おお!!ホムラ!!」
「……久しいな」
緑色の短髪、中華道着を着た少女はファーリー・チェム。
真っ黒な鎧、真っ黒で先端は炎の様に煌めている長髪の女騎士はトゥム・アグラム。
「他の連中は?」
「皆、仕事ネ。私たちが来たという訳ネ」
「……また厄介な事になりそうだな」
今後の事を伝えると本部にいる仲間たちと入れ替わりに駒王町に訪れる事になるだろう。
当面としては、一誠と祐斗の二人を鍛えることからだ。
リアス、朱乃、小猫は別の人物に鍛えてもらう事にする。
◆◆◆◆
三人は駒王町に向かおうとするが、気配を感じた。
現れたのは悪魔の群、そこからリーダーと思われる貴族の男が前に出る。
【そこの人間。その女二人を俺のコレクションに加えたい。
おとなしく尻尾を巻いて、逃げるといい】
明らかに外道な性格をしている奴だ。
魔力を感知したが、よくて中の下、悪くて下の中という所だな。
燃やそうとするが、トゥムとファーリーが前に出る。
「ホムラは見ててネ。私たちだけでもぶっ飛ばせるヨ」
「……私の親友をバカにするような輩には許さん」
トゥムは虚空から黒剣を取り出し、片手で構えファーリーは構える。
【痛め付けないとわからんようだな……。お前らはあっちの緑髪の女をやれ】
眷属たちはファーリーの方へと向かう。
リーダー格の悪魔は魔力を練ってトゥム目掛けて放つが、彼女は剣を使い両断する。
「軽いな。その程度で我らを飼い馴らせると思っているのか?」
【調子に乗るな!!下等な人間が!!】
魔力を連続で放つがトゥムは回転斬りで全てを叩き落す。
トゥムはつまらなそうにため息をして、凍るような視線で睨む。
「見せよう……私の力」
背後に鏡が出現し、バックステップでその中に入るトゥム。
三枚の鏡の中にトゥムが出現し、旋回する。
鏡から必殺斬撃が同時に繰り出され為す総べなく切り裂かれる。
【グガッ!?おのれ!!】
鏡を一枚叩き壊すが、破片が宙に浮かび突き刺さる。
「鏡を壊せば、痛みは倍に反ってくる。己の悪しき心を理解せぬ愚か者に待っているのは……死だ」
先程と同じように繰り返し、斬撃を与えるが、本物を当てることができなく破片に次々と突き刺さる。
攻撃を止めると相手は鏡の破片に刺さりまくりハリネズミかヤマアラシのようになっていた。
【きさま……卑怯な手を使いやがって……】
「実力の差を知らぬ、貴様が愚かだ」
その言葉と共にトゥムは剣に力を込めて縦に両断する。
相手に背を向けて、ゆっくりと歩むと敵は真っ二つにされて倒れた。
「……刻(とき)を無駄にしたくないのでな」
◆◆◆◆
「アタタタタタタタッ!!ハイヤァー!!」
目にも止まらぬ百裂拳からの昇龍脚とコンボを決めるファーリー。
彼女はあらゆる拳法を極めて、型にとらわれない柔軟な技で攻め立てる。
【調子に乗りやがって!!】
【人間の分際で!!】
「その人間にコテンパンにされている貴方達、悪魔は……雑魚ということになりますヨ?」
辛辣な言葉に切れる悪魔たちは一斉に襲い掛かるが、ファーリーは跳躍し右足を出して回転する。
風を纏い、螺旋して敵陣に突っ込む
「大・嵐・豪・衝・脚(だいらんごうしょうきゃく)!!」
技が決まり眷属悪魔たちは粉々に千切れ飛び吹き飛ばされた。
ファーリーは三回、回し蹴りをして片足立ちをして勝利を決める。
「ハイッ!!」
あらかたの戦闘が終わり、悪魔たちの遺体はホムラが焼いて灰にしておいた。
◆◆◆◆
次の日―――オカルト研究にて。
「イッセー、祐斗、小猫を鍛える先生を?」
「ええ、弟には知り合いが多くてね。リアスたちを助けるために呼んだのよ。
木場くんは剣、小猫ちゃんと兵藤くんは……まずは体力作りに簡単な格闘からね」
アオイは今後の助言をリアスに話す。
今のままだと、リアスが考えた特訓では今後襲ってくるだろうライザー眷属に勝つのは難しい。
自分たちの仕事を疎かするわけにも行かないので、助っ人として呼び寄せた。
神崎家にて―――。
「そういえば……アーシアの件はどうする?」
「こればかりは兵藤たちに任せましょう。
この程度で負けてしまうようなら、そこまでだったというわけよ」
「……だといいけどね」
この先はレイナーレ率いる堕天使勢力と戦うが、クズ転生者の介入もあり得る。
ホムラはやはり、心配なのかアオイたちには黙って、様子を見に行くことにした。
今回登場したファーリーとトゥムは"ロード・トゥ・ドラゴン"で登場したキャラを基に作りました。
後のキャラ紹介しますのでお楽しみを。