爆炎と氷河の姉弟   作:Mr.エメト

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今回はとある布石の話


幕間
幕間 花を愛するモノ


花を愛するモノ

 

 

 

一人の少女はお花を育てていた。

 

「……♪」

 

彼女の名はヴィルゴ・セクトニア。

口数は少なく、おとなしい性格をしている。

神崎姉弟たちの施設の庭師で綺麗な花を育てている。

その様子を見ていたのは、この施設の責任者であり神崎姉弟を処刑人として任命したMr.Eである。

彼はヴィルゴがここまで回復した事、昔の事を思っていた。

 

◆◆◆◆

 

―――昔のお話です。

 

花が大好きな女の娘がいました。

枯れた花や植物を元気にさせる能力、彼女らしい力だが、周りの目は冷たかった。

両親や大好きな祖母だけは彼女の力を気味悪がったりしませんでした。

しかし―――はぐれ悪魔が村を襲い、少女が大好きな花が焼かれました。

感情がグシャグシャになった少女は力を解放し、花と植物の力を使いはぐれ悪魔を苗床にしました。

悪魔の死体からは紫色の花が咲き乱れ、少女の髪の色も黒から紫色へと変わりました。

 

少女は……自分の力で傷つけるという悲しさで村を出ました。

甘えを捨て、頼ろうともせず、独りで生きました。

倒れて、そのまま死のならと目を閉じようとしましたが――――身体が温かくなった。

 

「やぁ、気が付いたようだね」

 

紳士服を着た青年が椅子に腰を掛けていた。

少女はベッドに寝かされているのだと気づいたのです。

 

「……どうして、私を助けたの?」

 

「倒れていたから助けただけだよ」

 

「……そんな、優しい言葉なんか、いらない。私は悪い子……。

 ……この力は皆を傷つけちゃうんだ。

 私みたいな悪い子は、生きてちゃいけないんだって!!」

 

少女は涙を流して自分の"生"を否定した。

 

「この世に生まれて、死ぬと考えてはだめですよ。貴女は悪い子ではありませんよ。

 なぜなら、傍に置いてある花が綺麗に咲き誇っているではありませんか」

 

少女は窓際に置いてあった一輪の紫色の花が咲いていた。

"ありがとう"、そう聞こえたような気がした。

この力は、傷つけるモノじゃなかった……。

 

「私は異能を持つ者たちを保護してそれに対抗できる力を集めています。

 ……貴方の力、是非とも協力してほしい。お願いできますか」

 

「…………はい、お願いします」

 

誰かを愛したかった。

でも、本当は―――誰かに愛されたかった。

 

◆◆◆◆

 

少女―――ヴィルゴ・セクトニアと名乗り、力を磨くために修行を重ねた。

花を使った魔力攻撃を身に着け、敵の攻撃を反射させる能力など研磨していく日々をしていた。

神崎姉弟と同じ戦闘能力を身に着け、多くの無法者の転生者を闇へと葬っていた。

 

「ヴィルゴさん。貴女に一つ仕事を頼みたいのですが……。」

 

「なんでしょうか?」

 

「貴女にはとある人と会ってください」

 

彼が読んでいた手紙、それこそ彼女に更なる出会いが待っていた。




今回は彼女こと・・・ヴィルゴとMr.E視点の話。

Mr.Eは紳士服を着た貴族見たな男―――モデルはサンジェルマン伯爵。
まだまだ彼が保護・雇った戦闘者が出てきますので、楽しみに待っててください。
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