今回は機械の体と心を持つ少年。
施設の地下。
魔法と武器の実験、腕試しに競う場所。
黒髪で赤いメッシュの少年は―――ウィル・アルケミスト・ハルトマン。
機械の力を持つ"オートマータ・ドライバー"。
メンテナンスを終えて、彼は各部チェックし、オールグリーンを確認してMr.Eの所へ向かう。
=管理室=
「やぁ、ウィル。メンテナンス終わったばかりですまないけど、仕事……引き受けてくれるかい?」
「……問題ありません。マスター」
彼に与えられた仕事。
徒党を組んでいるはぐれ悪魔たちを一網打尽に殲滅する役割である。
機械の翼を展開させて、根城にしているはぐれ悪魔たちを討伐しに行く。
「……命令に忠実、確実に任務をこなす兵器、か……。人としての感情を無くす前に手を打たねば……」
Mr.Eは彼の為にとある計画を考えていた。
◆◆◆◆
根城にしているはぐれ悪魔たち。
次はどうやって人間を食おうかと考えているようだが……。
―――ドォォォォォン!!
天井が破壊されて、その穴からウィルがゆっくりと舞い降りた。
太陽の光が彼を差し込む姿はまるで―――機械仕掛けの天使だ。
「や、やっちまえ!!」
はぐれ悪魔たちは一斉に襲い掛かろうとするがウィルは目を閉じて、祈る態勢をとる。
「―――ペイン・ティアーズ」
頭上の輪から左右半周ずつビームが地面に向けて放たれ、大爆発が巻き起こりはぐれ悪魔たちは吹き飛ばされた。
「は、半分も消し飛ばしやがった……!!」
「ひ、怯むな!!遠くから撃て!!」
魔力弾を放つが、ウィルは機械の翼で身を包んで攻撃を防ぐ。
「斬る」
機械の翼を巧みに操り、次々と斬り捨てる。
残りの悪魔たちは魔力を休む事無く撃ち続けるがウィルは障壁を張り、次なる攻撃を選んだ。
「分離」
両肩についているギザギザのユニットが弧を描くかのように地面を滑走する。
「ふん!!こんな攻撃なんぞ!!」
迫りくるユニットを避けて反撃体勢に入るが―――。
「―――デッドリー・ハート」
ガシャン!!―――ドォォォォォォォォォォォォンッ!!!!
合体したユニットはハートになり、強烈な大爆発が巻き起こり、はぐれ悪魔たちは粉々に吹き飛ばされた。
また、半分に割れて――頭上に出現して合体して大爆発を巻き起こす。
数分もかからずに……はぐれ悪魔たちは全滅、辺りを見渡して反応が無いかを調べる。
「生体反応……0。任務完了」
機械の翼を広げて、飛び立つ。
◆◆◆◆
任務を終えたウィルはMr.Eに呼ばれて話をしていた。
「任務お疲れさま。と……言いたいが、ウィル。君にはもっと広い世界を見て欲しい」
「世界をですか……?」
「世界は世界でも、異世界。
我々と同じ志を持つ転生者刈りの者たちや違う形で力を得た者たちと交流し、
学んでほしい。――――人としての感情を」
―――ウィルがこうなった原因はMr.Eにあった。
もともとウィルは普通の人間であった。
両親は他界し、唯一の肉親である姉ははぐれ悪魔に喰われて自身も深い傷を負った。
彼を何とか助けるために、Mr.Eが封印していた機械心"ハート・コア"を使い、今の力を手に入れた。
しかし……肉親を失った心の傷は癒せることはできず、はぐれ悪魔を刈るだけの兵器となってしまう。
人間としての感情を失わせるわけにはいけないと、Mr.Eは考えた。
「……マスター。僕にはそんなものは必要ありません。
異形なる者たちを滅ぼす力を与えてくださった貴方に感謝をしています。
ですが……人の交流しても時間の無駄です」
「……駄目だ。これは、"命令"ではなく"お願い"だ。
この課題を達成するまで、戦闘は禁止することになる」
Mr.Eの言葉に目を一瞬、光らせるが……目を瞑るウィル
「……了解です」
ウィルはそう呟き、管理室から退室する。
「さて……どの世界へと向かわせれば……」
やることが多く、頭を悩ませるMr.Eであった。
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