龍の乗り心地   作:パリの民

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レディファーストって、随分とご都合主義ですよね。


一(はじめ)ギルマスにあう。

アスフェル帝国の領土の北東にある町、名前はアルトレア。この世界には大きな国が5つある。エルフの国、コートル。獣人の国、スレイ。後は人の国である。アスフェルとマートン。

 

最後にどの種族でも受け入れる国、サリエル。この国はどの種族でも受け入れる国だが、王が人間なので、一応人の国と分類される。大陸などの話はまた今度にしよう。

 

 

一達はアルトレアの北門から出て、すぐの場所に広がる森でゴブリンを狩っていた。一の予想どうりなら、冒険者になるには登録料が必要になる。

 

用心に越した事はないので、ゴブリンを狩り、魔石を売ってお金にしようと思っている。魔物を殺すと、魔物の中にあった魔力が行き場を失い、固まって結晶になる。それを魔石と呼び、魔力が少ない人でも多くの魔力を扱えるようにするために重宝される。

 

もちろん、魔力は大きければ大きいほどいい。それは数百年前とは変わらないだろうとエイルは言う。魔石は万能ではなく、あくまで他人の魔力なので自分の中に入る事はない。せいぜい、魔法を使う時に消費するだけだ。

 

魔物の遺体は魔石とは別でまた売れる。まあ、ゴブリンの遺体は売れないのだが、強い魔物の遺体は相当な価値になる。例えば、始まりの森にいた魔物達だ。一番弱いゴブリンでも、ゴブリンエンペラーというゴブリンキングの上位しか存在しない森だ。

 

一は一応遺体を全て無限収納(インベントリ)に入れてるので、それを売れば、余裕で国家予算を上回る。

 

 

「まあ、そんなことすれば狙われるのは目に見えてるので、しませんがね」

 

「お主は誰と話してるんだ?」

 

「いえ、なんでもないです。魔石はこれだけあれば足りると思いますので、帰りましょう」

 

 

門番にまたあったが、魔石を換金してからお金を渡すという事になった。集まった魔石は全部で18個。冒険者ギルドに行って2人は魔石を換金する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギルドに入った一は、一番近くにいた接客嬢のところへいく。その後ろに、一のブレザーの袖を掴みながら、エイルが付いてくる。

 

青く長い髪のツインテールの可愛らしい女の子だ。体も出るとこしっかり出ている。が、一は特に興味を示す事もなく言う。

 

 

「すみません、魔石を換金したいのですが」

 

「冒険者カードを出してください」

 

「あ、自分持ってないです。魔石換金して、そのお金で登録しようと思っています」

 

「はい、では此方に魔石を出してください。それと、あなたに関する情報を書けるだけでいいので、こちらの板に書いてください」

 

 

木製の板で、紙はないのだろうか。一は年齢、性別、名前、魔力量、ここに来る前どこにいたかを書いた。それと、エイルの分も書いた。年齢は一が15で、エイルが見た目からして、11歳だ。

 

一の髪は黒髪で男にしてはやや長い。まあ、前の世界でろくに散髪にも行かせてもらえず、自分で切っていたので、少々雑な髪型だ。傍から見ればただのショートなのだが。ちなみにエイルは銀髪の長髪だが、基本彼女は髪を切らない。

 

一が魔石を出すと、後ろにいた男達から笑い声が聞こえてくる。この世界の魔石はある程度特徴があり、魔石を見ればどんな魔物の物かわかってしまう。

 

恐らく、ゴブリンの魔石を出した上に、冒険者カードもないから、田舎物だと思われてるのだろう。だが、一次にが出した魔石に声が驚愕のものへと変わる。

 

一が出したのは、ワイバーンの魔石。ゴブリン狩りの帰りに、襲われた結果だ。

 

ギルドの受付嬢は一たちを待たせ、すぐに受付の奥に入っていった。そして慌ただしく出てきて、一たちが奥へ入るように言う。

 

 

「ぎ、ギルドマスターの所へ案内します、こちらへ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一は吃驚していた。まさか、たかだかトカゲのような鳥を倒したらテンプレが起きるとは。一は小説などで異世界転生ものは読んだが、少しである。

 

ワイバーンという竜を知らない。その上ワイバーンはかなり弱く、始まりの森にいたゴブリンよりも弱い。ちなみに、始まりの森で一番強い生物はスライムだ。一番適応能力が高く、その上魔力さえあれば、ドラゴンよりも強くなる。

 

おまけにスライムは魔力を吸収しやすい性質がある。

 

奥へ案内され、受付嬢がドアをノックする。

 

 

「入れ」

 

『どうしましょう!エイルさん、早速ピンチです。というか、魔石見ただけでなんの種族か大体わかるとかチートじゃないですか!?自分の目にはどれも無駄に輝く石なんですが!?あれただでかいだけの鳥ですよね!もう訳わかんないですよ!こうなるんだったら、もうちょっと異世界について勉強しとくんだった!トラン〇スルーの動画なんか見てる場合じゃないよね!』

 

 

慌てすぎて、念話を使う始末の一。だが、顔に変化は一切見られない。流石としか言いようがない。

 

 

『う、うむ。お主取り敢えず落ち着け、まあ、なるようになるだろ。それに、お主その頃まだこうなると知らなかっただろう。』

 

 

エイルも一と一年一緒に過ごしたが、ここまで焦った一は見たことない。だが、エイルに言われ、一はすぐに落ち着く。見た目に変化はないが。

 

どうやら、一は念話だと性格が変わるらしい。というか、彼は演じて見ただけなのだ。これといった感情がないので、感情豊かな人を演じた。心の中でも。

 

 

「君がハジメくんか。それと、エイルちゃんだな。全く、こんな見た目でどうして男なんだ。そっちに座ってくれ。私の名前はハネスだ」

 

 

ギルドマスターは、自分の向かいにあるソファーを指す。一は執事のように、ソファーの隣に周り、エイルを座らせ、自分はその側に立った。

 

学校の制服のままなので、意外と様になってる。まあ、顔はショトヘアーの女の子で、男装してる様に見えるが、そこは触れないでおこう。

 

ちなみに、一は今まで服の洗濯は始まりの森にある川で洗濯し、そこで体も洗っている。後は魔法、【浄化】を使えば、服は綺麗になり、さらに服についていた水分まで吹っ飛ぶ。一が最も気に入った魔法だ。

 

 

「ワイバーンの魔石があるということは、ワイバーンを倒したんだな。死体はどうしたんだ?」

 

「我は、ワイバーンの遺体は食べるからな。取っておいている」

 

「できれば革とか売って欲しいのだがな。どうだろうか?」

 

 

ワイバーンだけではないが、竜や龍の肉はかなり美味い。

 

 

「値段によりますね」

 

 

エイルの隣にいた一が口を開く。

 

 

「ワイバーン討伐の値段が、金貨十枚だが、残念ながら今回の討伐はギルドを通してない。よって、討伐報酬は出ない。それと、倉庫に行こう。ワイバーンの遺体はそこで見せてくれ」

 

 

一達は移動しながら念話をする。倉庫はギルドの裏にかなり大きいものがあるらしい。

 

 

『一、どうする。金をもらえないぞ』

 

『まあ、ギルドで依頼受けてないし、報酬がないのも当然ですよ。むしろ営業妨害とか言われなくて助かったかな?それより、この人嘘をつく可能性があるので、鎌をかけますか』

 

『なぜわかるのだ?それと、営業妨害?』

 

『もしかしたら、自分たちが倒したワイバーンの依頼があって、それを受けた人はその依頼受けられないじゃないですか。すると、依頼失敗になり、無駄足どころか、マイナスになる人もいるかもしれません。まあ、バレなきゃ犯罪じゃないってどっかの宇宙人が言ってましたしね。大丈夫でしょう。それと、自分割と嘘を見破ることは割と得意ですよ』

 

『...』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一達は、ギルドの裏手にある巨大な倉庫にやってきた。地下にも倉庫が伸びてるので、見た目よりかなりでかい。

 

アイテムボックスは在り来りな魔法だ。見た目は無限収納(インベントリ)と同じだが、多くの物を入れるには、多くの魔力を使う。だから、皆がアイテムボックスに入れるのは貴重品だけで、冒険者は討伐した魔物を馬車などに乗せて運ぶ。ワイバーンほどの大きな物を入れれるアイテムボックス持ちの"エイル"にハネスは驚いた。

 

まあ、エイルが使ってる無限収納は、魔力を消費しないのだが。

 

アイテムボックスは魔力を使うが、インベントリは魔力を消費しない。アイテムボックスの容量は限界があり、何より時間経過する。だから、時間経過がない、インベントリの方がいいのだ。

 

ちなみに、一の魔力は1万しかないので、現在の魔力量は約50万のエイルに物をもたせている。男なのに情けないと思ってはダメだぞ。

 

 

「...鱗、血、爪、目、牙、火属性の魔石か」

 

 

ワイバーンは首と体が離れていて、他に外傷はなく、とても綺麗な状態だ。

 

魔石は大きさだけでなく、色によっても種類は変わる。それぞれの生物の得意だった属性の魔石が生成されることが多い。

 

属性がないものよりも、属性つきの方が遥かに値がはる。ましてやこれだけ大きいのだ。流石のギルドマスターも欲が出てしまう。

 

属性は全部で、火、水、風、土、光、闇、無の7つだ。アイテムボックスは闇属性で、無限収納は無属性だ。無属性を持ってる人はかなり少ないく、無属性は基本的に魔力を消費しない。

 

ユニークスキルと言えば分かりやすいか。エイルはもともと無限収納を持っていたが、どうしてか一も使える。

 

 

「これだけいいものだ、金貨13はするが、特別に、15で買わせてもらおう。肉も売るなら、18だ」

 

「その値段じゃあ、売れませんね。少なくとも、35枚はほしい」

 

 

実はこれでも安いのだ。魔石も含めれば、60は行く代物なのだ。だが、ハネスは自分の提案を断った一に対し、怒りを露わにする。

 

 

「う、うるさい!!私が18枚と言ったんだ!!大人しく従え!」

 

「交渉決裂ですね。じゃあ、また、会わないことを願いましょう。行きますよ、エイルさん」

 

 

あの態度はどう考えても正当な価格で取引していない。今日は野宿でもするかと考えるながら、エイルを連れ倉庫から出て行く。

 

 

「覚えておけよ、俺に逆らった事に後悔させてやる...」

 

 

その言葉を聞いた一の横顔は、どこか嬉しそうだった。

 

 

 




危険な森の中

女「ひっ、こ、怖い。男くん先に行って」

そんな時はこう返す。

男「お先どうぞ、レディファーストですので」



女死亡、的な?
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