駄文ですが、どうぞお楽しみください。
目が覚めた。
まず一番初めに目にしたものは、何処までも続く青い空と白い雲。
「?」
意味が解らず辺りを見渡してみる。どうやらここは建物の屋上の様だ。備え付けられた固いベンチの上で、俺は寝転がっていた。
「何で俺こんなとこに居んの?」
本当に意味が解らない。目が覚めるなら、病院あたりだと思ってたのに。
そもそも怪我人をこんな所に放置するのは如何なものかと。
「・・・・あれ!?怪我が治ってる!?」
いくらなんでもおかしすぎるぞ、この状況!
そもそも助かる様な怪我をした覚えがないのに、いきなりこんな所で寝てたって
「・・・・・・そっか、俺死んでんじゃん」
・・・
あの時の、俺の体がどんどん冷たくなっていく感覚を、俺は覚えてる。
念の為、自分の頬を抓ってみた。・・・・・・痛い。つまりここは・・・
「マジであの世か・・・」
本当にあるとは思わなかった。とにかく状況を確認しねぇとな。
とりあえずベンチから起き上がる。どういう訳か俺は黒い学ランを着ている。
「何で!?」
本当に意味が解らない!何で学ランなんだ!?普段身に付けているピアスや指輪などのアクセサリー類はそのままの様だ。とにかく屋上から辺りを見渡してみる。そこには・・・
「学校!?」
しかもかなりでかい学校だ。
辺りは森に囲まれていて、肉眼じゃ森の外が見渡せない位だ。
「学校だから学ランってか・・・。他の所に行ってみよ・・・」
ここに居ただけじゃ何も分からない。他の所に行けば何か分かるはずだ。多分。
階段があるであろう扉の前まで行き、ドアノブに手を掛けた、その瞬間
「おわっ!?」
「っ!」
押しても引いてもいないのに、扉が勝手に開いた。つまり、誰かが庫の屋上に入って来たって事だ。向こうも小さく驚いた声を上げたしな。
「悪ぃ、驚かしちまったか?」
特に何も悪い事はしていないはずだが、なぜか反射的に謝ってしまう。
「いいえ。こちらこそ」
相手は女だった。俺は相手の顔を見てみる。
稲穂にも似た綺麗な金髪に、大きな瞳。表情はお世辞にも明るいとは言えないが、10人中10人が間違いなく美人と評する様な整った顔立ちだ。
「何か?」
いっけね!凝視しすぎた。何とかごまかさねぇと!
「い、いやーあんた美人だからつい見惚れちまって」
「・・・どうも」
どこか冷めた様な目で俺を見る美少女。いかん、何か墓穴掘った。まぁそれはいい。良くは無いけど、とりあえず置いておこう。その前に聞きたい事があるんだから。
「なぁ、変な事聞くんだけど、いいか?」
「何ですか?」
「ここって、あの世?天国?地獄?」
俺がそう質問すると、少し驚いたような顔で俺を見る。この反応、やっぱり。
「自覚があったんですね。普通は受け入れられずに、ただ混乱する人ばかりですけど」
「いや、まぁ死んだ瞬間とかバッチリ覚えてるし、生きてたとしてもこんな所で目が覚めるなんて、そっちの方が普通じゃないでしょ?」
俺がそう言うと、納得したように一度だけ小さく頷く。
「それでさ、出来たら此処の事、詳しく教えてほしいんだけど」
「それでしたら、ゆりっぺさんの所まで案内します」
は?ゆりっぺさん?誰だそれ?
「とにかく、付いて来てください」
「お、おう」
踵を返して階段を下りていく少女に、俺は急いで付いて行く。
「なぁ、あんた、えぇっと・・・」
「・・・遊佐です」
名前が解らず、どう呼べばいいか分からない俺の心情を察したのか、自分から名前を教えてくれた。結構察しがいい方みたいだ。
「俺は内海。内海鉄平」
俺も自分の名前を教える。
「なぁ遊佐ちゃん」
「なぜ、ちゃん付けなんですか?」
「いや、そっちの方が呼び易いし。嫌なら止めるけど?」
「・・・別に、嫌ではありません」
「何なら俺の事も、フランクに鉄ちゃんって、呼んでくれてもいいんだぜ?」
「分かりました。それでは鉄ちゃんさんと、呼ばせていただきます」
「斬新な呼び方だな、おい」
第一印象に反して、結構大胆な所があるようだ。
「鉄ちゃんさん」
「あ。その呼び方で定着してるのね」
「私に聞きたい事があるのではないですか?」
「あーそうそう、忘れるとこだった。ゆりっぺって、誰?」
「会えば分かります」
ここで説明する気はないようだ。
結局俺は、遊佐ちゃんに導かれるまま彼女の後ろに付いて行った。
俺俺が執筆する作品では初めての原作キャラがヒロインです。
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