魔理沙のタイムトラベル   作:MMLL

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複数の最高評価感謝です。



第189話に登場した宇宙暦と西暦が計算したら間違っていたので修正しました。
申し訳ありません


第194話 宇宙暦

「さあ、次はどこに行きましょうか!」

「私は食事を摂りたいわ。こっちのマリサに朝一に引っ張り出されたせいでまだ朝御飯を食べてないのよ」

「意識したら私もお腹が減って来たな。最後に食べたのが……いつだっけ?」

「おいおい、とうとうボケたか?」

「む、そもそも魔理沙があちこちタイムトラベルしすぎるから時系列が分からなくなっちゃうんだよ」

「それならお昼にしましょうか! あたし美味しい海鮮料理のお店を知っているんですよ~」

「いいわね。案内してちょうだい」

「はい、こっちです!」

 

 アンナはマセイト通りの奥、街の中心部へと歩き出し、先導する彼女の後に私達も続く。

 

「一体どんな料理が出て来るのかしらね」

「私達が食べられるものだといいけどな」

「もう、マリサったらそんなこと言わないの」

「ねえ、さっきみたいに地図からパパっと入れ替えられないの?」

「これから向かうお店は宇宙ネットワークからはアクセスできないので、実店舗まで直接移動する必要があるんです」

「へぇ~、全部が全部仮想世界にあるわけじゃないんだね」

「どんくらいかかるんだ?」

「歩いて10分くらいですよ~」

 

 霊夢やアンナ達がとりとめのない話をしている中、図らずもあることが気になりだした。

 

(そういえば今何時だ?)

 

 手持ちの時計は使い物にならないので、脳内の時計に意識を集中すると。

 

(Stardate7800/08/18 24:15:40……?)

 

 A.DでもB.Cでもない紀年法が浮かんだかと思えば、未知の暦についての知識が噴水のように噴出し、脳のしわ一筋一筋に染み込んでいくような奇妙な感覚が生じる。

 

(!?)

 

 驚きと困惑を覚えつつその知識を読み取っていくと、Stardateはラテン語で宇宙暦を意味し、アプト星がテラフォーミングされた年を元年として数えていることや、時間の単位や定義といった暦の全容を知らず知らずのうちに理解してしまっていることに気づく。

 

(宇宙暦……もしかしてこの星の暦なのか?)

 

 表記としては西暦と同じく左から順に、紀年法、年、月、日、時、分、秒の順に並び、それぞれが現在の時刻を表していて、西暦と共通する部分もとても多い。

 正直身に覚えのない知識がスラスラと出て来る所に不気味さを感じるけど、そもそも頭の中に時間が浮かぶ時点で今更な気もする。便利な能力だと前向きに受け取ることにしよう。

 

(となると西暦は何処へ行った?)

 

 すると今度は表示が『B.C.3,899,999,999/08/18 12:32:01』となり、この星に降り立ってからざっと2時間半が経過していることが分かる。

 

(ん~一応確認してみるか)

 

 私は答え合わせも兼ねてアンナに疑問をぶつけてみる事にした。

 

「なあアンナ。一つ聞いて良いか?」

「はい、なんでしょう?」

「今って宇宙暦7800年8月18日、24時17分で合ってるか?」

「えっと……」一瞬明後日の方角に視線をやったアンナはすぐに目線を合わせ「そうですそうです。バッチリ合ってますよ」と頷いた。

「やっぱりそうか」

 

 これで私の脳内時計が正確無比であることが改めて証明され、しかもその土地に合わせて自在に暦を変換できることが分かった。私が時間を支配しているんだか、私が時間に縛られているんだか分からないな。

 

「宇宙暦についてまだ説明してませんのによく分かりましたね?」

「私にはどこにいても現在の時間が分かる能力があるんだ」

「おお~! 流石〝旅人″ですね!」

「ちょっとちょっと二人だけで完結しないでよ。宇宙暦って何?」

 

 霊夢の疑問に答えたのはアンナだった。

 

「ええとですね、地球の〝西暦″のようにこの星で使われている紀年法なんです」

「そうか。星や時代が違えば暦も当然別のものになるんだ」

「なるほどねぇ」

「西暦だと24時は真夜中だけど、宇宙暦だと違うんだな」

「宇宙暦は1日が48時間なんです。なので今はちょうど折り返したくらいの時間ですね」

「48時間! そりゃまた長いな」

「そんなに起きてられないわ、32時頃に眠くなっちゃいそう」

「ここでの一日は実質的に二日過ごしたことになるのか」

「ところがですね、宇宙暦は1時間が30分と定義されているので、1日の長さは西暦と全く同じです」

「へぇそうなんだ」

「ややこしいのね」

「違うのは時(じ)の単位だけなの?」

「そうですね、1分と1秒の長さも西暦と同じですし、1ヶ月の日数パターンも西暦と似通っている所が多いです。ただ宇宙暦は1年が24ヶ月730日なので、もしここに1年滞在した場合西暦では2年経過している計算になりますね」

「ふむふむ、ちょっとした浦島太郎状態が味わえそうだな」

「その例えで言うなら、私達はもう竜宮城にいることになるわ」

「はは、そうだな」

 

 そんなことを話している間にマセイト通りを抜けて、一際広い場所へとやってきた。

 




短くてすみません
続きは4月8日までに投稿します

本編は変わらず西暦表記で統一していきます
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