ソードアート・オンライン~桐ヶ谷和人の幼馴染~   作:隆斗

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大変遅くなりました。待っている人は少ないかもしれませんが、これからもこの作品をよろしくお願いします。
そして、今回で第一層は終わりです。次回からはもう少し早く更新できるように頑張ります。
今回は私の独自解釈やオリジナル設定があるかもしれません。


ビーター

ビーター

 

 

 

翌日の朝、目が覚めた二人はおはようの挨拶を交わした後一階にある食堂に向かう。そこで先にいたアスナ達におはようの挨拶を言い朝食(味は微妙)を取る。

その後集合時間になったので、昨日の会議をした場所に行き、少しするとレイド全員が揃ったのでディアベルのパーティーを先頭にボス部屋へ歩いて向かう。ちなみにキリト達のパーティーと同じくPoH達のパーティーも取り巻きであるセンチネルの相手だ。

 

「やっぱりネットのオンラインゲームとは違って暇だね」

 

「確かに。ネットのやつだと会話する暇なんて無いからな」

 

歩いていると、ふと思ったようにカユラが言ったので、キリトも自分の思った事を言う。

 

「ネットだと会話できないの?」

 

今までの人生の中でネットのオンラインゲームをしたことが無いアスナが二人に尋ねた。

 

「ああ。正確に言うなら会話する前に状況がドンドン進んでいっちゃうから、セリフを打ち込む暇がないんだよ」

 

キリトはアスナにそう返すとカユラとの会話に戻った。

 

「ねぇ、キリ君」

 

「ん? どうした? モンスターでもPopしたか」

 

「うんん。ただ今回の攻略はなんか嫌な予感がするから気を付けてねって言いたかったの」

 

真剣な、そして真面目な顔で自分を見ながら言うカユラに、キリトも真面目に頷き返した。

 

「キリ君」

 

「なに?」

 

「和人はずっと私と一緒に居てくれるよね?」

 

「……」

 

縋る様な、願う様な顔で言われキリト——和人は一瞬逡巡する。それも彼女は『和人』と言った。それはつまりこの世界を出た後もという事になる。その事を含めて和人は考えた。

 

「……ああ、俺はずっと(守るために)優良と一緒に居るよ」

 

言い出すのに少し間が空いたが彼女はその答えを聞けて満足したようだった。

 

(でも、優良の為なら俺は…………ごめん)

 

和人は心の中で自分に絶大な信頼をしてくれる彼女に向かって謝っておく。その約束を破る時が来てしまうかも知れないから。彼女の為に自分の自己満足の為に……。

そして彼は『桐ヶ谷和人』から『剣士キリト』へと戻った。

 

 

〰〰〰〰〰〰〰〰〰閑話休題〰〰〰〰〰〰〰〰〰

 

 

 

あれから何度かモンスターとの戦闘があったが、特に何事も無く無事にボス部屋の前まで辿り着くことが出来た。今は部屋の前でレイド全員が武器や防具などの最終確認をしている。

最終確認を終えるとディアベルが扉の前に立つ。

 

「皆! 俺からいう事は一つだ。…勝とうぜ」

 

オオォォォォォォという雄叫びがレイドから上がる。それを背にディアベルは決戦(ボス)の扉を開けた。

レイドの面々がボス部屋に入っていくと、奥の玉座にいたコボルドロードが此方へ飛び出してきた。それに続く形で三体のセンチネルがPoPする。

 

「全員、突撃!」

 

ディアベルが剣を振り下ろし、そう命じるとプレイヤーたちも飛び出した。

 

「ハアァァァ」

 

「ヤアァァ」

 

キリト達のパーティーとPoH達のパーティーは取り巻きであるセンチネルの相手だった。これはキバオウの差し金である。

センチネルとコボルドロードは人型である為ソードスキルも使える。それにより初心者にとっては獣型のモンスターと比べると比較的倒しずらい相手かも知れない。しかしキリト達は違う。彼らは早朝に圏内でデュエルを使わない模擬戦をしている為、対人戦においてはこのレイドの中でも頭一つ飛び出している。それに加えて、キリトとカユラとヒースクリフそれにPoHとザザとジョニーは現実世界でも格闘技の経験がある為、むしろ人型相手の方が遣り易いくらいだった。

しかしいくら格闘経験があろうとも消耗はする。仮想世界でも、肉体的な消耗は無くても精神的な消耗は存在するので延々と戦う事は出来ない。

 

 

 

ボス攻略開始から十分ほどたった現在の死亡者は未だゼロ。ボスの方で何度か危ない場面があったが、一応死者は未だ出ていない。そしてこれまでの事で分かった事は、ボスのHPバー一本に付き取り巻きのセンチネルは、三体一組が三回PoPの計九体出て来るということと、ボス戦の戦闘パターンの一部だった。

 

 

 

 

更に十分ほど経ち、現在ボスは四本あったHPバーを最後の二本まで減らした。

 

「よし! これならいけるぞ!」

 

「ああ、これなら余裕だな」

 

キリト達が再びPoPしたセンチネルを相手にしていると、ボス担当のパーティーからそんな声が聞こえてくる。

 

「皆! もう一息だ。頑張ってくれ!」

 

ディアベルはその掛け声と共にレイド達に突撃命令を出し、自身も同じC隊のメンバーと共に突撃する。

それをセンチネルを相手にしながら遠くから聞いていたキリト達は驚愕する。

普通HPバーを削った後は、新たな攻撃パターン等が追加されたりするかもしれないのでここは様子を見る所である。それなのにディアベルは突撃を選択した。つまりそれは最悪の事態になるかも知れないという事を意味する。

しかし、彼らの予想とはいい方向に異なりボスの新しい攻撃パターンは現れなかった。

 

「アスナ、スイッチ!」

 

「了解。ハアァァァ!」

 

もしボスの攻撃パターンが急激に変わり、その所為で彼らが危機に陥ったら割り込んで無理やりにでも助けるつもりだったキリトは、向こうは問題ないと判断しセンチネルに意識を戻した。

 

 

 

 

 

 

「よし、ラスト一本だ。皆気合を入れなおせ!」

 

暫くするとディアベルのそんな声が聞こえてきた。

俺は気になってボスの方を見てみるとディアベルの言う通り、ボスのHPバーが最後の一段になっていた。

これまで死者も出ず至って順調にきている事に訝しみながらも喜ぶ。

 

 

 

 

「キャァァァァ」

 

『ッ⁉』

 

突如聞こえた悲鳴に俺とエギルのパーティーは戦闘の事など忘れてそちらに勢いよく目を向ける。

そこにはHPバーをレッドまで陥らされて凶暴化したコボルドロードが武器を野太刀に持ち替えて、今まで攻撃してきたディアベルがいるC隊の面々を重範囲攻撃のソードスキル『旋車(つむじぐるま)』で攻撃し終えた後だった。普通ならボスのHPバーをレッドまで減らしたら、一旦下がって様子を見るのが普通だし、攻略本にもそう書いてあった。だがディアベルはそれをせず突っ込んだ様だ。

そこまでならまだよかった。彼らも俺達程のレベルでないにしろ、そこそこのレベルではあった為一撃で死ぬような事は無い。だがコボルドロードが大技を出した後の長めの硬直から回復した後、先程のソードスキルを喰らって”スタン”しているメンバーの正面に居る、ディアベルとその横に居た紫の髪(おそらくアイテムで染めた)の少女に狙いをつけてソードスキルの恐らく『浮舟(うきふね)』であろうそれを発動させようとしていた。

別に『浮舟』自体はそれ程までに威力の高いスキルではない。恐らくHPが半分ほどまで減っている彼らでも一撃ぐらいならば受けても死にはしないだろう。だが『浮舟』はスキルコンボ技の開始技で、その次に『緋扇(ひおうぎ)』という三連撃技に繋がる。

恐らくいや絶対に今の彼らではそのコンボを喰らえば確実に死ぬだろう。そう思った俺の行動は早かった。

……例え今後攻略の最前線に居るであろう面々と溝が出来てもいい。彼らを助ける事が出来れば。

心の中で静かにそう思った俺は早速行動に移す。

 

「エギル‼」

 

俺の叫びに(自称)無私無欲の精神を持つ斧使いは応じた。

俺が地面を蹴って数十センチ程度の高さまで跳ぶと、地面との隙間を潜るように、エギルの両手用の斧が差し込まれる。俺はスケートボードの様に両手用の斧の側面に足の裏を付けて着地する。

俺とエギルは一言も言葉を交わさなかった。

そんな余裕がなかったのもあるが、一ヵ月近く一緒にパーティーを組んでクエストや狩りをしてきた仲なので、言わずとも相手が何をしてほしいのか大体分かって来た、というのもあった。

 

「————ッ‼ オラァ‼」

 

エギルが短く息を吐き、気合の入った声と共に両手用斧を横に振り回すような軌道で思い切り薙いだ。

人一人を載せた斧を振り回すなど普通では絶対にできないような芸当であるが、ここは仮想世界『ソードアート・オンライン』の中だ。筋力値が高ければ小学生でもできる。

そしてエギルは斧使いなので筋力値が俺達の中でもかなり高い。そんなエギルの膂力を借りてドパンッ! という音と共に俺は砲弾のように射出された。

 

「ウオォォォ‼」

 

空中で体勢を整えた俺は片手剣突進技『レイジスパイク』の構えを取る。そして、雄叫びを挙げながらスキルを発動させ、システムアシストの補助もあり俺のスピードが加速する。

 

「当たれェェェェ!」

 

下段からディアベルと少女に迫るコボルトロードの野太刀目掛けて、飛んできた勢いも、体重も、全ての力を集約させて上段から思いっ切りアニールブレードを振り下ろした。

ガギィィンという金属と金属がぶつかり合う音と共に、俺とコボルトロードの武器は衝突した。そしてその余波で僅かに周りに衝撃波が走る。

俺とコボルトロードの武器が均衡していたのは、一瞬だった。元々ボスのパラメーターはプレイヤーよりも断然高い。上段から振り下ろしたこと、飛んだ時の勢い、その他諸々の要因で俺の方が有利だったにもかかわらず、鍔迫り合いは一瞬で崩れた。俺が押し負けてソードスキルがキャンセルされるという結末で。だが、これで良かった。その一瞬のスキにPohやエギル達がスタン状態から回復しても、死の恐怖でその場に立ち竦んでいた者達を安全圏まで運んでくれたのだから。勿論ディアベルと例の少女も避難した。

 

「皆、一気に畳み掛けるぞ!」

 

『おう!』

 

いつの間にか俺の周りに勢揃いしていた俺とエギルのパーティーメンバーに声を掛ける。見ると彼女を含めた俺とエギルのパーティーの女性陣全員がフードケープを取ってその美貌を大衆の目にさらしていた。

 

「手順はセンチネルと同じだ。でもリーチが全然違うから気を付けろ」

 

『了解』

 

短くも気合の入った返事を聞いて俺達はコボルトロードへと駆け出した。

コボルトロードは俺達目掛けて野太刀を振るって来るが、ヒースクリフやエギルのタンク組がそれらを受け止める。その隙に俺達アタッカーは各々のソードスキルを使いコボルトロードにダメージを与えていった。本来ならメイサーであるリズもタンク役である筈なのだが、『女の子にそんな事はさせねぇ』と二人の紳士(の皮を被った量子物理学者とカフェのマスター)が言ったのでアタッカーに入っている。

 

「キリ君ラスト!」

 

「おう!」

 

見ればもう後ソードスキルを一、二発当てれば全損するまでになっていたコボルトロードに向かってカユラと止めを刺しに向かっていく。

 

「ゴォォォォォ」

 

コボルトロードの咆哮と共に振り下ろされた野太刀のソードスキル『幻月』をキリトは右に、カユラは左にずれてしっかりと避ける。そしてソードスキルの技後硬直で固まっているコボルトロードの肩位まで飛び上がり、キリトは『ソニックリーブ』を右肩に、カユラは片手用曲剣振り下ろし技の『クーパー』を左肩に当てた。そして、キリトはそこから左脇腹まで切り付け、カユラは右脇腹まで切り付けた。

二人の切り付けた後がクロスしコボルトロードに×(バツ)印の傷が出来る。そしてコボルトロードは断末魔の叫びをあげるとポリゴンの欠片となって消えた。

 

『………』

 

目の前の現実が理解できず一瞬呆然と佇む攻略メンバーの面々。しかし次の瞬間割れんばかりの歓声が上がった。

 

『オォォォォォ‼』

 

攻略メンバー達は諸手を上げて喜んだ。

 

「Cngratulation。お疲れ様、キリト」

 

「実にすばらしい戦いだったよ、キリト君」

 

「Good。Nicebattleだったぜキリ坊」

 

「お疲れ様キリ君」

 

そして俺の元に年長者組のエギル、ヒースクリフ、PoH。そしてカユラがやってきて労いの言葉を掛けてくれた。

 

「なんでやっ!」

 

勝利ムード一色のボス部屋にそんな叫びが響いた。この関西弁はもちろんあのキバオウだ。そしてボス部屋に居た全員の視線が彼に集まる。

 

「なんでディアベルはんを見殺しにしようとしたんや!」

 

悲鳴にも似た叫び。それが俺に対するものだとは容易にわかった。

 

「見殺しにした?」

 

「そうやろがっ! ジブンはボスの使うソードスキルを知っとたのに、それを公表しなかったやろ」

 

恨みがましく俺を睨みつけるキバオウ。そして彼の言葉で、カユラ、ヒースクリフ、エギル、リズ、シリカ、アルゴ、アスナ、ルル、PoH、ジョニー、ザザそして申し訳なさそうな顔をしているディアベル以外のボス部屋に居た面々が、不信感を露わにした目を俺やカユラ達を見る。

 

「キ、キバオウ君。俺は助かったんだし、もうそれ位に……」

 

「ディアベルはんは黙っといてなぁ。これはこれからの攻略にも関する重要な事や」

 

……キバオウのいう事は間違っていない。攻略に関する事で隠し事をしている奴が居たら大変だし、要らぬ揉め事に発展することもある。だが、非難される側————この場合はβテスター———の事も考えてほしい。特に今回は、事前にキバオウ自身がテスター達に謝罪と賠償を請求していた。謝罪だけならまだしも賠償まで求めたらそりゃあ名乗り出るテスターは皆無になるだろう。それで自分が命を落としてしまう場合もあるのだから。

 

「あいつ、きっとβテスターだ! だからボスの事も知ってたんだ。他にもいるんだろうβ上がり共、出てこいよ!」

 

(恐らく)キバオウのパーティーメンバーがそう叫んだ。それをきっかけとしてボス部屋の面々が互いを牽制しだした。そして中にはアルゴの事も悪く言ったり、仕舞いには俺と親しいという理由でカユラ達まで疑いだした。まあ、俺とカユラ(優良)はSAO製作チームの一員で、ヒースクリフ(茅場晶彦)なんてSAOの生みの親だ。正直βテスターなんて目じゃないが、それを今言っても状況は悪化しかしないので言わない。そして俺はこの不穏な空気を打破するため————じゃなく、カユラ達仲間に向けられている疑惑の目を他の場所に(・・・・・)逸らすために口を開いた。

 

「なあ、キバオウ」

 

「……なんや」

 

俺に声を掛けられたキバオウは、嫌悪感を隠すことなく俺を見た。

 

「さっきお前は俺に『何故ボスのソードスキルを公表しなかったのか?』と聞いただろう」

 

「せや。それがどないしたんや」

 

「いや、お前の質問に答えようと思ってな」

 

そこで俺は一回区切り、その答えを言う。

 

「俺がボスのソードスキルを公表しなかったのは簡単だ。聞かれなかったからだよ」

 

『………』

 

俺の言った答えに、一同騒然とした。

 

「そ、そんなんただの屁理屈やないか!」

 

「そうだ。だが事実でもある。それにこの世界での情報はそのまま自分の生命線にもつながりかねない。それは今回の事でも分かっただろう。それに自分の生命線を易々と人に教える事はこの世界じゃ自殺行為だ」

 

「せやからって、ジブンはジブンが良ければいいんか」

 

俺の自分本位な考えにキバオウは案の定食って掛かった。此処までは俺の狙い通り、この場の視線を俺に向けることが出来た。そして次だ。これをやると優良が悲しむかもしれない。だが彼女が直接傷つけられるよりはマシだ!

 

「そうは言ってない。その証拠にちゃんと助けただろう。それに俺をそこらのβテスターと一緒にしてもらっては困る」

 

俺はそこで一回区切る。

 

「SAOのβテスターの殆どがレベルの上げ方も知らない素人同然だった。だが俺は違う。俺はβテスト時代他の誰も到達できない層まで到達した。ボスの刀スキルを知っていたのはずっと上の層で刀スキルを使うモンスターと戦った事があるからだ」

 

俺のセリフに唖然としているキバオウたちを無視して俺は更に続ける。

 

「他にも色々知ってるぞ。情報屋なんて目じゃないくらいなぁ」

 

「そ、そんなんβテスターどころの騒ぎやないやん。チートやチート! チーターやん‼」

 

「βのチーター……ビーターだ!」

 

キバオウのパーティーの一人が言った「ビーター」という言葉が広まり、カユラ達以外の攻略レイドの面々が俺をビーターと言って罵った。

 

「……ビーター。良い呼び名だなそれ」

 

俺はそう言うと同時にアイテムウィンドウを操作して、先程のボスのLA(ラストアタックボーナスの略称)のアイテムを装備する。すると、真っ黒なロングコートが装備された。LAは同時攻撃の場合はその攻撃をしたプレイヤー全員に与えられるようになっているから、恐らくカユラもこのコートを持っているだろう。

 

「そうだ俺はビーターだ。これからは元テスターごときとは一緒にしないでくれ」

 

俺はそう言うと呆然としている面々を無視して第二層へと続く扉へと歩いて行く。

 

「転移門のアクティベートはしといてやる。ついて来てもいいが、ここを出てから街までは少し歩くから犬死したいやつだけついて来るんだな」

 

後ろを見ずに一方的に言う。

 

「な、何やジブン等何でそないな奴に付いて行くんや!」

 

後ろでキバオウのそんな叫びが聞こえてきた。気になって踵を返して後ろを振り向くと、俺の方へ歩いて来ているカユラ、ヒースクリフ、エギル、リズ、シリカ、アルゴ、アスナ、ルル、PoH、ジョニー、ザザが見えた。

彼らは俺が見ているのに気が付くとそれぞれ暖かな笑みを浮かべた。そして全員が俺と並び立つ位置まで来ると、俺と同じように踵を返して攻略レイドの面々と向き合う。そして俺の横に立っていたカユラが代表して先程のキバオウの質問に答えた。

 

「私達は私達の意思でキリトに付いて行く。例え彼がビーターだろうと私達のリーダー彼だから」

 

凛としていて気高く振舞いながらそう言った彼女は、とても美しかった。小さい時から彼女を見慣れていた俺が見惚れるほどに。

 

「それに他の皆は違うけど私もビーターよ。ビーターはビーター同士お似合いでしょ」

 

最後の一言は俺の方を向き微笑みながら言ってきた。俺はそれに仕方ないな、といった感じの笑みを返す。

そして俺とカユラは手を繋ぎ、後ろで呆然としている奴らを無視して、皆と並んで第一層ボス部屋を後にした。




感想・評価・誤字脱字の指摘を待っています。
今回は私の独自解釈やオリジナル設定があるかもしれません。それらと原作との矛盾もありましたら指摘をお願いします。
次回はもう少し早く仕上げられるようにします。
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