ギルガメッシュとの戦いにて、自身の本当の
※詠唱時、爛は英語を言っています。
颯真とギルガメッシュとの戦いはほぼ互角かと思えた。しかし、ギルガメッシュはまだ奥の手を隠しており、その強さはまだ本気ではないということがわかる。しかし、颯真は新たな
「ウオォォォォォォォォ!!」
「くっ!雑種ごときにこの
颯真はエクソシストを振るい、次々に襲いかかるギルガメッシュの宝具を楽々と打ち落としていく。ギルガメッシュはこれほどの力を持つということが予想外だったためか、後ろに下がりながら宝具を颯真に向けて射出していた。
「っ!せい!」
颯真がエクソシストを横に振るうと、そこから魔力の粒子が発生する。その粒子はエクソシストの周囲を漂い、力の発現を促進させる。
「
エクソシストの刃の光は先程よりも強く、長くなっていた。
「っ!」
颯真は一気に駆け出す。襲いかかるギルガメッシュの宝具を右へ左へと避けながら進んでいく。
「
颯真は一瞬にしてエクソシストの攻撃範囲内にギルガメッシュを置くように進み、後ろから半回転の逆袈裟斬りをする。
「っ!」
しかし、振るった先にギルガメッシュは居なかった。魔力感知もギルガメッシュを捉えることはできず、居なくなったと考えるしかなかった。
「どこに行ったんだ?いや、今は爛のところだ。魔力感知で探せば、六花達もいることになるか。」
颯真はギルガメッシュがどこに行ったのかを考えるが、その考えをすぐに捨て、爛のために動き出す。
颯真は六花達を魔力感知で見つけ、そこに向かって走っている。颯真が走っている中───、
バチィ!
と、どこかで放電した音が聞こえ、颯真はその先に六花達が居ると思い、先程よりも走る速さを上げていく。
「おいおい・・・、冗談じゃないだろ・・・。」
颯真が六花達のところに着いたとき、颯真はそう呟いた。颯真にとって、あり得ないことが起きていたからであった。
「どうして爛が・・・、六花達と戦ってるんだよ・・・?」
そう。爛が六花達と戦っていたのだ。しかも実像形態で。つまり、爛は何者かに操られているのか、それとも別のことが起きているのか。誰にも分からないままだった。
「ガァ!」
「一輝!」
一輝が爛に蹴り飛ばされ、背後にあった木に背中を強打する。それを見た颯真は急いで一輝のところに行く。
「そ、颯真。」
「大丈夫か一輝。・・・にしても、あれはどういうこどだ?爛がお前達を殺すようなことはしないと思うが・・・。」
颯真は率直な質問を一輝にする。当然、最初から居たはずの一輝ならば分かることだろう。
「僕にも分からない。でも、誰かに操られてるようにしか考えられなくて・・・。」
「だよな。そうとしか考えられない。操ってる奴が居るのなら、俺が爛を食い止める。一輝、お前は爛を操ってる奴を探しに行けるか?」
颯真は爛の方を見ながらそう言う。しかし、一輝には別に気になることがあった。確かに、自分が爛を操っている者を探しにいくのは分かる。だが、気になるのは颯真の魔力。溢れんばかりの魔力を感じ取っていたのだ。
「颯真、その魔力は・・・?」
「あぁ、さっきギルガメッシュとの戦いでな。俺の霊装も変わったからな。この状況で爛に対抗できるのは、俺と六花、リリーだろう。」
颯真の言っていることは確かにそうだ。自分達では到底爛に対抗できない。すぐに斬られることになる。しかし、溢れんばかりの魔力を持っている颯真と、自分の兄に次ぐ実力を持つ六花、最強の剣の霊であり、爛の手の内を知っているであろうリリーならば、確かに対抗できる。
「分かった。人数は多い方がいいだろう?僕一人で行ってくるよ。」
「いや、珠雫とステラ、アリスを連れていけ、そっちも人数は居た方がいいだろう。中に居るのは、爛が知ってる奴が居るだろうからな。できたら明も連れてってほしいが、あいつは聞かないか。それじゃ、頼むぞ一輝。」
「分かった。颯真も気を付けて。」
「あぁ。分かってる。」
颯真はそう言うと、六花達の方に走り出す。
「さて、僕も行かないとな。ステラ達は・・・、悪いけど来ないでもらうか。何か、嫌な予感がするから。」
一輝はそのまま館の方へと走り出した。そして、一輝はまだ知らない。自分の家である黒鉄家の人達は自分の欲望でしか動いてないことは、まだ知らなかった。
「やっと追い付いたぞ!」
「颯真!?」
「あぁ、話は後だ。爛を食い止めないと、大変なことになるぞ!」
颯真はそう言いながら、霊装であるエクソシストを顕現。そのまま爛に斬りかかる。
「っ!」
「ハァ!」
爛はそれを刻雨で受け流しながら後ろに下がる。
「っ。」
爛はバックステップで颯真との距離をとる。すると、自身の霊装を解除し、呟き始める。
「サーヴァント憑依。クラス、アーチャー。真名エミヤ。」
爛はそう呟くと、颯真に向かって歩き出す。
「───
爛が投影したのは剣。ステラの霊装である
「ステラのか。だがな、偽物の剣は、魂じゃないのを知ってるんだよ!」
颯真はそう言うと、跳躍し爛に唐竹割りの要領で斬りに行く。爛はそれを受け流し、カウンターを繰り出す。
「おっと、危ない危ない。」
爛はステラの剣に酷似した剣を捨てると、今度は弓を顕現する。
「今度はなんだ?」
爛が弓を構えると、魔力を高めた状態で詠唱をする。
「───
「マズイ!」
「《
爛は細く鋭い螺旋剣を颯真に向けて、何の躊躇いもなく、放った。
「颯真!!」
六花は叫んだ。このまま当たってしまえば、颯真は確実に貫かれ、死んでしまうからだ。しかし───、
「大丈夫だ。ま、ギリギリ間に合ったって感じだったけどな。」
颯真はエクソシストで《偽・螺旋剣》を受け止めていた。いや、正確に言えば、受け止めたのは颯真の霊装ではなく、霊装に纏う粒子がそれを止めていた。
「形態変化、
颯真はそう言いながら、エクソシストを構える。爛は弓を手に持ったまま、また新たな詠唱を始める。
「───
───
───
───
───
───
───
───
───
───
───
───
───
───
───
───
爛が詠唱を終えると、炎が視界を包み込み、辺りの景色を変えた。その変えた先に颯真達が見たものは───、
「何だよ、これ・・・。」
想像もできない世界だった。
辺りは雨でも消えぬことのない炎。空は灰色の雲が包み込み、降ってくるのは血の雨。灰色の地に刺さっているのは剣。そして、爛の立っているところの後ろには、何の意味のない玉座がそこにあった。
颯真はリリーから聞いたことがある。エミヤというサーヴァントの宝具はその使う人物の精神に近いものとなっていると。
つまりは、ここは爛の精神を模倣した世界。
颯真が口にしたのはこの世界のことではない。颯真が口にしたことは、爛のことだった。知ることのなかった爛の過去。それをこの世界で体感しているようで戦うことを躊躇ってしまう。
それほどに、爛という人間の過去は、殺伐としたものであると感じた。
それが、どれほどに自分を追い込んでいるかを知ることでもあった。
ーーー第46話へーーー
爛が無限の剣製を使用!詠唱は爛のオリジナルです。因みに、英語の部分は意味としてはルビ振りしてるのとは違います。「なんでや!何で違うものなんや!」って思うかもしれませんが、アーチャーの詠唱も直訳すると違うものへと変わります。
次回、IFはお休みし、普通ルートになります。颯真と爛の戦い。一輝単独での捜索。そして、IFでは出てきてますが、とある人物の登場になるのかな?
お楽しみに!